最終更新日:2026年1月30日
K050
英語科教育法Ⅱ
理論と実践を融合し、英語でコミュニケーション活動を指導するスキルを習得しよう単位条件
面接 2単位教員
履修条件
「英語科教育法I」のレポートを提出(合否は問わない)。(科目等履修生を除く)
到達目標
相互理解の手段として英語を運用し、グローバルな視点から物事を考え、適切に自己表現できる学習者を育成するために、英語担当教員に求められる専門的知識と実践的指導スキルを理解し、それを授業の中で具体的に実践できる力を養うことを目標とする。そこで、本授業では、「英語科教育法I」で修得した英語教育の基礎的理論・授業設計の視点・教室英語の基盤を発展させ、それを模擬授業を通して授業運営や学習活動に結び付ける実践力を養成する。
学習成果
本授業を通じて、受講生は以下の能力を身につけ、英語教師としての実践的指導力を高める。
1. 教室英語に習熟し、基本的に英語を用いて授業を運営できるようになる。
2. 新学習指導要領における英語4技能5領域(reading, listening, writing, speaking[interaction/presentation])の改訂のポイントを理解し、それを授業活動に反映させる視点を持つことができる。
3. コミュニケーション活動の意義と構造について、コミュニケーション能力の構成要素および情報格差(information gap)の観点から説明できる。
4. 英語熟達度を高めるために必要な資質・能力について、とくに語彙力の重要性との関連から説明できる。
5. 語彙的・文法的コロケーションの学習を、リーディング・リスニング・スピーキング・ライティングの授業タスクに効果的に取り入れることができる。
6. 文法をコミュニケーションに生かす指導法(Focus on Form)の考え方を理解し、授業場面に応じて活用できる。
7. リーディングおよびリスニングにおける理解と理解の修正(comprehension monitoring)のプロセスを理解し、それを意識した指導を行うことができる。
8. スピーキングおよびライティングにおけるコロケーションの重要性を理解し、学習者の産出を支援する指導に生かすことができる。
9. 学習者の発話や産出に対して、状況に応じて直接的・間接的なフィードバックや修正を行うことができる。
10. 語彙処理における高頻度語義バイアス・高頻度単語バイアスを理解し、辞書検索や語彙学習を効果的に指導できる。
11. 授業の各段階においてAIを適切かつ効果的に活用し、学習者の理解・表現・振り返りを支援する指導ができる。
テキスト教材
スクーリング時のテキストについては別途お知らせします。
(参考:テキストは以下の予定です)
望月昭彦・久保田章・磐崎弘貞他『新学習指導要領にもとづく英語科教育法第3版』(大修館書店)2018
高梨庸雄他『教室英語ハンドブック』(研究社)2016
参考図書
川崎芳人他『総合英語Evergreen』(いいずな) 2017
金谷憲(編)『英語授業ハンドブックDVD付き』(中学編・高校編あり)(大修館) 2009
文部科学省『学習指導要領(英語編)』(中学校・高校あり) 平成29年3月告示
山田優 (2025)『ChatGPT英語学習術』アルク
評価の要点
出席要件を満たした上で、以下の全ての評価項目において、所定の成績基準を達成すること。
1) 筆記試験(持ち込み資料なし)
・英語教育学に関する主要な用語や概念を正しく理解し、適切に説明できる。
・理論的知識を英語教育の実践に結びつけて考察できる。
2) 個人別模擬授業の評価
・学習目標に沿った適切な授業計画を作成できる。
・教室英語を効果的に活用し、指導の一貫性と分かりやすさを確保できる。
・生徒の理解度を的確に把握し、柔軟な対応を行いながら指導を進めることができる。
・コミュニケーション活動を適切に設計・実施し、生徒が主体的に参加できる授業を展開できる。
評価方法と採点基準
原則として、以下(1)(2)において、それぞれで6割以上の成績を収めること。その上で、各50%で配分して総合評価とする。
(1) 授業内容に関連した筆記試験
(2) 英語で運用する摸擬授業
履修上の注意事項や学習上のアドバイス
(1)テキストに加えて、英語辞書(紙、電子辞書、オンライン)を必ず持参すること。
(2)教材、模擬授業指導案作成のために、十分な空き容量のあるUSBメモリを用意すること。
(3)教室英語の参考書を使い、事前に教室英語をひととおり練習しておくこと。
(4)ポータルにアップロードされた資料を見ておくこと。
(5) 授業内容の順序は変更することがあります。
備考・補足
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| 授業回数別教育内容 | 身につく資質・能力 | 学習範囲 (予習・復習を含む) |
|
| 英語教育の意義、環境、国際化 ・教育環境:ICT技術、学習指導要領、早期英語教育、グローバルビジネス ・英語の役割の変化:世界共通語としての英語(ELF)、パラフレーズ能力 |
英語に関する現状を 理解し、説明できる。 |
1〜3章 | |
| 語彙と辞書検索指導 ・高頻度語義バイアス、高頻度単語バイアスとは何か ・成句検索・用例検索とは何か ・不透明な表現/狭義のイディオムとは何か ・品詞を推測しての辞書検索 ・文法的連結と語彙連結(2つのコロケーション) ・単語の形態素分析 |
効果的な語彙指導のための用語と理念を理解できる。 | 19章 | |
| 文法指導とコミュニケーション ・Focus on Form, Focus of FormS, Focus on Meaningとは何か ・文法事項をFocus on Formで提示する例:to不定詞の形容詞的用法、関係代名詞、過去の仮定等 |
文法事項をコミュニケーション活動に応用することができる。 |
18章 | |
| コミュニケーション能力トスピーキング ・コミュニケーションの種類:儀礼的、情報提供、説得 ・コミュニケーションの下位能力:文法能力、社会言語能力、談話能力、方略的能力 ・コミュニケーション活動の特徴:情報格差、ジグゾー活動、対人意識 ・事物の説明とパラフレーズ:英英辞典を使って |
コミュニケーション活動の理念を理解し、それを実践的に指導できる。 | 9、11章 | |
| 読解、授業運営、指導案作成 ・教材研究の目的 ・授業の構成:導入、展開、まとめ ・教室英語の工夫 ・授業における「軌道修正」 |
適切な教材研究に基づいて、指導案を作成し、それを実践できる。 | 5、9、12、20章 | |
| 1日目のまとめ ・初日の講義内容、用語および各種タスクについて、それぞれを関連する具体例とともに説明できているかどうかを確認。 ・関連する指定教科書の内容についての確認。 ・英語で説明する場合の説明方法・表現。 |
英語教育学の基本的な用語や理念を説明することができる。 | 指定教科書とハンド アウトで扱った事項 | |
| DVDによる実践研究と授業観察 ・授業導入の方法 ・新出語彙の導入方法 ・内容理解を和訳以外で行う方法 ・生徒に以下に多くの英語を使わせるか ・教師はどのように英語を使って指導しているか |
オラルイントロダクションを始め、授業の流れを理解する。 | 5、9、12、20章 | |
| 擬授業の準備1 ・グループ分け:中学および高校 ・担当レッスンの決定 ・担当レッスンの教材研究 ・指導方針の決定 |
教科書の指導ポイントを理解できるようになる。 | 指導案サンプル | |
| 模擬授業の準備2 ・担当レッスンの教材研究 ・指導案の作成 ・指導分担の決定 |
重点箇所を予測しながら、適切な指導案を作成することができる。 | 指導案サンプル、関 連文法ページ | |
| 模擬授業の準備3 ・指導案の完成 ・指導練習と相互コメント ・適切なコミュニケーション活動が盛り込まれているかの確認 ・効果的に教育機器が使用できる計画になっているか ・リハーサル |
効果的に教育機器使用しながら、授業準備が行える。 | 担当レッスンページ | |
| 模擬授業1 ・中学校の模擬授業 ・評価方法の確認 ・ピアリビュー(受講生同士のコメント)の実践 ・改善点のフィードバック |
英語を使って語彙導入、文法導入ができる。 | 新出語彙導入、新文 法項目導入ページ | |
| 模擬授業2 ・中学校の模擬授業 ・評価方法の確認 ・ピアリビューの実践 ・改善点のフィードバック |
適切にFocus onFormが 実 践 で き、本文読解指導ができる。 | Focus on Form、 およびリーディング 指導ページ | |
| 模擬授業3 ・高校の模擬授業 ・評価方法の確認 ・ピアリビューの実践 ・改善点のフィードバック |
新出語彙指導、オラルイントロダクション、文法項目導入ができる。 | 新出語彙、文法、ス ピーキングページ | |
| 模擬授業4 ・高校の模擬授業 ・評価方法の確認 ・ピアリビューの実践 ・改善点のフィードバック |
読解を通して、内容の展開ができ、理解度を確認することがきる。 | リーディング、クラ ス運営のページ | |
| 模擬授業の反省と総合的なまとめ ・模擬授業の共通した反省点の確認 ・教師の資質について ・教員資格取得に向けてのアドバイス ・アンケート記入 |
授業を観察し、コメントができるようになる。 | 授業評価のページ | |
| 試験 筆記試験 ・講義内容、およびそれに関連する指定教科書各章についての筆記試験を行う。 ・約1時間で8題程度の設問に記述式で解答する。 ・英語教育学に関する用語を、具体例とともに、その内容を説明できるようにする。 ・英語で解答する問題については、妥当な英語で専門用語を使った英語説明ができるようにする。 |
*筆記試験は模擬授業の前に行う場合があります。 |
スクーリング受講についての準備物・連絡事項
・教室にUSBメモリと英語辞書(紙、電子辞書、オンライン)を持参してください。
・スクーリング期間中、滞在先でも模擬授業準備(パワーポイントファイルを作成)ができるように、ノートパソコン等を準備してください。