最終更新日:2026年2月25日
K018
英語科教育法Ⅰ
「教える」を学ぶ ー 英語教師への第一歩単位条件
通信 2単位教員
履修条件
なし
到達目標
英語教師としての基礎力を養い、効果的な指導の土台を築く。本講義では、英語教育の理論と実践を結びつけ、指導者として必要な知識とスキルを身につけることを目指す。受講生は、授業設計や教室英語の基礎を学び、英語を「教える」視点を養う。
学習成果
本講義を通じて、受講生は以下の能力を身につけ、英語教師としての基礎的な知識と視点を養い、実践への第一歩を踏み出す。
1)英語教育の意義と役割を理解し、効果的な指導とは何かを考えられるようになる。
2)英語を学ぶ目的や指導者としての責任を意識し、学習者の成長を支える姿勢を養う。
3)学習指導要領の基礎を把握し、英語教育の方針や目標を具体的に理解した上で、4技能5領域(speaking [interaction & presentation], writing, reading, listening)を統合した授業展開の基礎を理解する。
4)英語教育の最新の動向を知り、指導に必要な知識を身につける。
5)学習者の視点に立った指導を意識し、多様な学習者のニーズを理解し、かつ彼らの困難を予測し、適切なサポートのあり方を考えられる。
テキスト教材
望月昭彦・久保田章・磐崎弘貞他『新学習指導要領にもとづく英語科教育法第3版』(大修館書店) 2018
参考図書
川崎芳人他『総合英語Evergreen』(いいずな) 2017
金谷憲(編)『英語授業ハンドブックDVD付き』(中学編・高校編あり)(大修館) 2009
文部科学省『学習指導要領(英語編)』(中学校・高校あり) 平成29年3月告示
山田優 (2025)『ChatGPT英語学習術』アルク
評価の要点
・教科書を読むことで、教室内タスクの背景にある理論・目的を理解していること。
・メタ言語を使っての説明(いわゆる文法説明)と共に、実践力の基礎となる英語発信力(特にレポートにおけるwriting)も考慮する。
・受講生が自分の強みや課題を理解できるよう、具体的なフィードバックを提供する。
評価方法と採点基準
レポート課題に合格後、科目終了試験を受験して、その評点に基づき評価します。
S: 90点以上の特に優秀な成績
A: 80点から89点の優れた成績
B: 70点から79点の中程度の成績
C: 60点から69点の合格最低限の成績
D: 60点未満は不合格
履修上の注意事項や学習上のアドバイス
(1)レポートにおいては本授業の教科書の内容に沿った解答が必要です。AI作成文章による提出は不可です。
(2)実習における辞書を使った語彙指導を前提に、レポート作成においても英語辞書(紙・デジタル・オンラインいずれも可)を適切に参照してください。
(3)終了試験については、以下に留意して準備して下さい。
・試験時には「教科書」と「任意の英語辞書(紙、デジタル機器、オンライン)」のみ参照可能です。その他の使用(AIを含む)は参照不可です。
・レポートで提出した内容をよく確認しておいてください。
・レポートでの扱いの有無に関わらず、以下の点を教科書の該当箇所(索引確認)でよく確認しておいてください。「語彙/文法的コロケーション」「透明・不透明な表現」「接辞に着目した語彙指導」「コミュニケーションとは何か」「コミュニケーションに必要な下位能力」「Focus on form / focus on formS / focus on meaning」「recastとは」「国際共通語としての英語の特徴」「リスニングの手法」「information gapを利用したタスク」「黙読と音読の目的」「ワーキングメモリ」「プロセスライティング」「形成的評価・総括的評価・診断的評価」「文法指導の手法」「事実疑問文と指示疑問文」「適切なWH疑問文の作成」「インプット仮説」
(4)スクーリングに向けて、リアルタイムでの瞬発的な英語やり取りに不安がある方は、今から以下のような発信練習本やAIスピーキングアプリ等で練習をお願いします。
森沢 洋介(2026)『どんどん話すための瞬間英作文トレーニング(音声DL付改訂版)』ベレ出版.
レポート課題
提出数 2第1課題
レポート課題を作成する際、次の点に注意すること。
(1)教科書の関連章に沿った内容で解答してください。
(2)第1課題と第2課題両方の全ての設題に解答してください。
(3)解答際しては、設題番号を明示してください。
(4)各設題の字数配分は自由とします。
第1設題
1.透明な表現と不透明な表現の違いは何かを、英語では「動詞+”face”」、日本語では「動詞+”顔”」を例として使って説明してください(計4表現)。英語の2例については、日本語訳も提示してください。
2.以下の英語を読み、指定語のコロケーションを記し、その日本語訳も付けてください。その際、動詞句は不定形(=原形)で示し、文法的コロケーションには、記号ABCを使用してください (ABは目的語となる名詞に用い、Cは補語に使用)。特に動詞表現については、語彙コロケーションとも文法的コロケーションとも解釈できますから、より有用と思われる方で提示してください(後の英作タスク等を念頭に)。動詞の後に具体的な名詞がある場合は、通常、語彙コロケーションとしての提示が有効です。
例:use a dictionary (辞書を引く)、be interested in A (Aに興味を持っている)、seem C(Cのように見える)
Emily: I’ve found a good topic for our speech. It’s the history of chocolate.
Ken: Sounds interesting! There are many students who love chocolate in our class.
Emily: According to a website, the original chocolate was just a bitter drink.
Ken: A bitter drink? Really?
Emily: Yes. In the old times in Mexico, it was made from crushed cacao beans and spices. It had no sugar. People regarded it as medicine.
Ken: I didn’t know that.
Emily: Chocolate was so valuable that only a limited number of people could have it.
(Sunshine English Course 3, Program 5, Part 1)
1) topic
2) sound
3) according
4) made
5) sugar
6) regard
7) number
3.文法指導の観点から、Focus on Formとは何かを、Focus on FormS, Focus on Meaningとの違いに言及しながら簡潔にまとめて下さい。その際、recastにも言及し、それは何であるかも説明してください。
4.「情報格差を利用したタスク」とは、何を目的としたタスクなのかを説明しなさい。
5.「インプット仮説」とは何かを説明しなさい。
6.形成的評価・総括的評価・診断的評価の違いを簡潔に説明しなさい。
第2課題
レポート課題を作成する際、次の点に注意すること。
(1)指定のビデオを見た上で解答してください。もしリンクが切れている場合は、通信教育学務課に連絡してください。
(2)第1課題と第2課題両方の全ての設題に解答してください。
(3)解答に際しては、設題番号を明示してください。
(4)各設題の字数配分は自由とします。
第1設題
次のビデオを見た上で、各設題に解答してください。
「授業ココミテ!中2英語/宇佐市立西部中学校 後藤 知子 指導教諭」
1.活動1のスモールトークのトピックは”Which do you like better, e-books or paper books?”です。ここで、生徒が単に”I like e-books better.”のような単発の答えで終わらないようにするために、どのような工夫がなされていますか。
2.活動2は以下の文章についての振り返りです。
Ms. Miller: Do you know the song “Happy Birthday”?
Ken: No. Was it written by Stevie Wonder?
Ms. Miller: Yes, it was. It was used to set up a national holiday for Dr. Martin Luther King, Jr.
Ken: I know his name. He fought for civil rights.
Ms. Milter: That’s right. Stevie was greatly influenced by Dr. King.
Ken: I see. Is the holiday celebrated by all people in the U.S.?
Ms. Milter: Of course. Dr. King showed us a way of mutual respect.
(Sunshine English Course 2, Program 2, Think 2)
ここで教師が発した2つの質問を記し、それに対する模範解答を完全文で記しなさい。
3.活動4のリスニングで提示されている5つの聞き方のポイントを記しなさい。
4.活動4では本文を2回音声で聞かせています。1回目にはどのようなことを聞き取らせましたか。そして2回目はそれに基づいて何をさせようとしていましたか。
5.活動4でも使われている以下の本文について、内容理解を深める2つのWH疑問文を作り、その模範解答も記して下さい。ビデオで使われている文と全く同じ疑問文は避けてください。
In 1984, Stevie won an award for the song “I Just Called to Say I Love You.” He dedicated the award to Nelson Mandela.
Mandela was known to people as a black rights leader in South Africa. He was locked in jail for 27 years. Later, he became the first black president of the country.
Stevie once said, “We can and must live life in true harmony.” Today his songs are sung by millions of people around the world.
(Sunshine English Course 2, Program 2, Think 3)
6.活動6におけるRenata先生の意見と生徒への質問を全て聞き取って記しなさい(質問への答は不用です)。
7.授業ではタブレットでデジタル教科書を使っていました。デジタル教科書使用の利点・特徴で気づいた点を3点記して下さい。
備考・補足
← 表が横スクロールします →
| 授業回数別教育内容 | 身につく資質・能力 | 学習範囲 (予習・復習を含む) |
|
| オリエンテーションと第1章 英語教育の現状 | 本科目の概要(教科書、課題、成績評価基準など)、英語教育の現状 | 予習(60分):シ ラバスの確認、および第1章 | |
| 第2&3章 英語の国際化と学習指導要領 | 英語の国際化の背景理解と新学習指導要領のポイント | 予習(60 分):第 2&3章 | |
| 第4&5章 学習者と英語教員 | 学習者要因の理解と教師に求められる資質の理解 | 予習(60 分):第 4&5章 | |
| 第6&7章 小学校英語教育と英語教授法 | 小学校英語教育開始の波形、Focus on Formの理解 | 予習(60 分):第 6&7章 | |
| 第8章 第二言語習得と英語教育 | 第二言語習得理論の理解 とその意義 |
予習(60 分):第 8章 | |
| 第9章 コミュニケーション能力の育成 | コミュニケーション能力を構成する下位能力の理解 | 予習(60 分):第 9章 | |
| 第10章 リスニング指導 | リスニング指導のおけるポイントと同化現象 | 予習(60 分):第 10章 | |
| 第11章 スピーキング指導 | スピーキングのおける対話と発表 | 予習(60 分):第 11章 | |
| 第12章 リーディング指導 | リーディングにおけるプロセスの理解とその指導 | 予習(60 分):第 12章 | |
| 第13章 ライティング指導 | 第二言語習得理論の理解 英語教師としての素地 |
予習(60 分):第 13章 | |
| 第14&15章 ティームティーチングと評価 | 効果的なティームティーチング、英語能力の適切な評価方法 | 予習(60 分):第 14&15章 | |
| 第16&17章 ICTとe-learning、教材研究 | 4技能育成へのICT & AIの活用、教材研究の手法とは何か | 予習(60 分):第 16&17章 | |
| 第18章 文法指導 | Focus on Formにおける効果的な文法指導とコミュニケーションへの橋渡し | 予習(60 分):第18章 | |
| 第19章 語彙と辞書指導 | 語彙指導におけるコロケーションの重要性と辞書での検索 | 予習(60 分):第 19章 | |
| 第20章 授業運営と教育実習 | 教育実習準備と何が求められているか | 予習(60 分):第 20章 | |
| 筆記試験 |
教科書ならびにレポート課題を通して理解した英語教育に関する問題 | 60分予定 |