最終更新日:2025年2月12日

1年次入学生:- 3年次編入学生:- 短期大学部:1年
短期大学部 保育科

N004

社会学

身近な社会現象を学び、社会学的な思考力を身につけよう。

単位条件

通信 2単位

教員

檜垣 昌也

履修条件

なし

到達目標

・世の中の様々な社会問題を理解し、この社会問題が生じる背景とその反応について理解する。
・社会学的な思考法を身につけ、社会を生き抜くための知識と思考力を身につける
・現代社会で生起する出来事や、身のまわりで起こるさまざまな現象について社会学的な見方を説明できる。
・社会学的知見から社会問題への対処法を説明することができる。
・社会現象に対して、多様な見方・考え方があることを社会学的に説明できる。

学習成果

社会学は、人間の共同生活や「社会的行為」に関する学問である。それは、人間が複数で共同生活をしていく中で、発生するあらゆる現象を研究・分析することである。具体的には以下の内容を理解することが学習成果となる。
①人と人や、人と社会の関係を理解する。
②社会現象の構造やしくみを理解する。
③社会が直面する流動的な問題を考察する。
④幅広い社会の知識を身につける。
⑤データの分析や社会を理解するための調査方法を理解する。
⑥社会に潜む問題(潜在的な問題)に目を向けることができる。
⑦われわれのまわりで起こっている現象や問題を多角的に捉える力をつける。

テキスト教材

中村英代 『社会学ドリル―この理不尽な世界の片隅で』 新曜社(¥1,900+税) 2017年

参考図書

足立清史・杉岡直人『社会学』(ミネルヴァ書房)

評価の要点

丁寧に課題に取り組んでいるかをチェックします。レポート作成上の諸注意などをよく読んでいないと思われるレポートは評価以前に無効となります。
レポート内容は、課題に対して的確にまとめているか、参考文献に当たっているか(引用文に対しては、レポート文中にページを示してあるか)、ご自身の見解が述べられているかなどをチェックします。
試験は本科目で学ぶべき内容の総合的理解を問う内容です。

評価方法と採点基準

レポートは、上記評価の要点に沿って点数化します。それぞれの項目が出来ていれば高評価ですし、出来ていなければ減点となります。科目終了試験は、15回の授業内容から問う内容となります。

履修上の注意事項や学習上のアドバイス

レポート内容については、課題に対して的確にまとめているか、参考文献に当たっているか(レポート中に引用し、深い考察ができているか)、ご自身の見解を述べているかなどを確認します。

レポート課題

提出数 2

第1課題

[1600]

第1設題

格差と貧困について、それぞれの内容と相互関係について説明しなさい。

第2設題

恋愛と結婚について、それぞれの内容と相互関係について説明しなさい。

第3設題

ジェンダーと性別をめぐる問題について、それぞれの内容と相互関係について説明しなさい。

第4設題

関係性と暴力について、それぞれの内容と相互関係について説明しなさい。

第5設題

摂食障害に関するそれぞれの内容と相互関係について説明しなさい。

第2課題

[大学・短大図書館司書課程1600字・短大2400字]

第1設題

依存症に関するそれぞれの内容と相互関係について説明しなさい。

第2設題

権力に関する、それぞれの内容と相互関係について説明しなさい。

第3設題

儀礼と自己について、それぞれの内容と相互関係について説明しなさい。

第4設題

自殺について、それぞれの内容と相互関係について説明しなさい。

第5設題

医療に関するそれぞれの内容と相互関係について説明しなさい。

備考・補足

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授業回数別教育内容 身につく資質・能力 学習範囲
(予習・復習を含む)
 社会学を学ぶ意義の理解
第1章を読み、ポイントをまとめる。第1章のブックリストで学びを深める。 (2時間)
社会学を学ぶことを理解する。 シラバスを確認し、授業の全体像を把握する。 (1時間)
 格差と貧困:なぜ格差は問題か 格差は拡大しているか。資本主義社会、現代社会の貧困。についてテキスト第2章の該当箇所を読み、学んだ内容を整理する。(2時間) 格差や非正規雇用について理解する。資本主義社会や、現代社会の貧困について理解する。 「大学進学率」や「非正規雇用」「資本主義社会」について調べておく。 (2時間)
 恋愛と結婚:恋愛と結婚はどのような関係にあるのか データからみる現代の結婚 テキスト第3章を読み、学んだ内容を整理する。その上で、第3章のブックリストの文献で学びを深める。 (2時間) 恋愛と結婚の関係や日本の家族の歴史について理解する。 「ロマンチック・ラブ・イデオロギー」について調べておく。「50歳時未婚率」についてニュース、新聞、書籍などで調べておく。(2時間)
 ジェンダーについて:性別をめぐるさまざまな問題と、そこからの解放がどのように模索されてきたか。テキスト第4章を読み、学んだ内容を整理する。その上で、第4章のブックリストの文献で学びを深める。 (2時間) ジェンダー、女性学・男性学、性別役割分業ついて理解する。 「性同一性障害」についてニュース、新聞、書籍などで調べておく。(2時間)
 関係性と暴力について:暴力を個人の責任だけでなく、社会の問題としても考えると同時に、暴力を受ける側のサポートと振るう側の理解と対処の方法も学ぶ。テキスト第5章を読み、学んだ内容を整理する。その上で、第5章のブックリストの文献で学びを深める。 (2時間) DV、ハラスメント、そして「なぜ暴力に頼るのか」その「暴力に対処する」ことを理解する。 DVやハラスメントについてニュース、新聞、書籍などで調べておく。(2時間)
 摂食障害とからだ:摂食障害とそこからの回復を学ぶことで、私たちの生きづらさの問題解消の仕方を考える。テキスト第6章を読み、学んだ内容を整理する。その上で、第6章のブックリストの文献で学びを深める。 (2時間) 摂食障害と社会環境、そして回復について理解する。 ダイエットや拒食・過食についてニュース、新聞、書籍などで調べておく。(2時間)
 依存症の世界:生き延びるための依存、セルフヘルプ・グループについて。テキスト第7章を読み、学んだ内容を整理する。その上で、第7章のブックリストの文献で学びを深める。 (2時間) 依存症とそのサポート、社会システムの関係について理解する。 スマホ・ゲームなどの依存症についてニュース、新聞、書籍などで調べておく。(2時間)
 権力:時代や社会による権力のあり方の変容と社会、私たち個人の理解についても考える。テキスト第8章を読み、学んだ内容を整理する。その上で、第8章のブックリストの文献で学びを深める。 (2時間) 社会学における権力、私たちをとりまく権力、権力作用としての差別について理解する。 スティグマについてニュース、新聞、書籍などで調べておく。(2時間)
 儀礼と自己:儀礼とは何か。テキスト第9章を読み、学んだ内容を整理する。その上で、第9章のブックリストの文献で学びを深める。 (2時間) 儀礼とは何か、様々な儀礼、自己について理解する。 「自己啓発本」についてニュース、新聞、書籍などで調べておく。 (2時間)
 自殺:自殺についてのデータ的把握、デュルケムの自殺論。テキスト第10章を読み、学んだ内容を整理する。その上で、第10章のブックリストの文献で学びを深める。(2時間) データで読む現代日本の自殺論、社会学における自殺論について理解する。 「自殺予防」についてニュースについて、新聞、書籍などで調べておく。 (2時間)
 医療:医療社会学が明らかにすること。第11章を読み、学んだ内容を整理する。その上で、第11章のブックリストの文献で学びを深める。(2時間) 近代医療、医療化する社会について理解する。 「医療化」についてニュースについて、新聞、書籍などで調べておく。 (2時間)
 構築主義と心理療法:「現実」は社会関係のなかで生まれると考える「構築主義」について、「心の病」「心理療法」「ナラティブ・セラピー」について学ぶ。第12章を読み、学んだ内容を整理する。その上で、第12章のブックリストの文献で学びを深める。(2時間) 構築主義を理解する。ナラティブ・アプローチの考え方を理解する。 「心の病」や「セラピー」についてニュースについて、新聞、書籍などで調べておく。 (2時間)
 レポートの書き方:第13章を読み、学んだ内容を整理する。その上で、第13章のブックリストの文献で学びを深める。(2時間) レポートの基本型、禁止事項、評価基準、自分のレポートの傾向について理解する テキスト第13章を復習し、レポートの書き方をマスターしておく。同時に、これまで学んできたことを復習し、整理しておく。 (2時間)
 社会学的思考力とは:日常に役立つ社会学 これまで学んだ章を復習する。 (2時間) 【事前学習】これまで学んだ章を復習する。 (2時間)
 まとめと振り返り:ひとつの現象に対して、多様な見方・考え方があることを理解する これまで学んだ章を復習する。 (2時間) 【事前学習】これまで学んだ章を復習する。 (2時間)
試験
試験問題は、教科書およびレポート課題の全体から出されます。