最終更新日:2025年4月23日
K056
英語科教育法Ⅲ
コミュニケーション能力を高めるための英語指導単位条件
通信 2単位教員
履修条件
「英語科教育法Ⅰ」の単位を取得済みであることが望ましい。
到達目標
(1)中学校・高等学校の英語の授業において、生徒の能力を伸ばす言語活動を行うことができる。
(2)中学校・高等学校の英語の授業において、効果的な指導法を理解して実行することができる。
学習成果
(1)教室で教育活動を展開するのに必要な指導法と技術を身につけられる。
(2)生徒の英語能力を伸ばすには、どのような支援が必要か理解して実行できる。
テキスト教材
白畑知彦『英語指導における効果的な誤り訂正 第二言語取得の見地から』(大修館書店)2015
参考図書
文部科学省『【外国語編】中学校学習指導要領(平成29年告示)解説』(開隆堂)2019
文部科学省『【外国語編 英語編】高等学校学習指導要領(平成30年告示)解説』(開隆堂)2019
評価の要点
(1)第二言語習得ならびに英語教授法に対する基本的な考え方を理解して実践している。
(2)中学校・高校の学習指導要領(外国語)を理解して、適切な指導を実践している。
評価方法と採点基準
スピーキング活動ならびにライティング活動において、生徒に適切な支援ならびにフィードバックが出来ているかが評価基準となります。
履修上の注意事項や学習上のアドバイス
(1)中学校・高等学校で、英語で英語の授業を進めるための基礎を養います。
(2)優秀な課題提出であっても、インターネット等からの剽窃が判明したものは、不可として評価します。
(3)レポート課題に合格後、科目試験を受験して、その評点に基づき評価します。90点以上は特に優秀な成績としてS、80点から89点は優れた成績としてA、70点から 79点は要求を満たす成績としてB、60点から69点は合格と認められる最低の成績としてC、60点以下は不合格として評価します。
レポート課題
提出数 2第1課題
第1設題
スピーキング活動における教師の「支援」の在り方について考えます。教科書を読んだ上で、次の問題に答えなさい。
以下は、ある中学校で実施されたスピーキング活動の概要です。この活動の目的や構成を踏まえた上で、効果的な指導となるよう改善点や工夫案を考察しなさい。
活動の概要:
学年:中学2年生
活動名:”My Favorite Food” スピーチ活動
目標:生徒が自分の好きな食べ物について、3〜5文程度の英語で発表する
授業の流れ:
① 教師がモデルを提示する。(例:I like sushi. It is delicious. I eat it with my family.)
② 生徒がワークシートに好きな食べ物や理由などを英語でメモする。
③ 原稿をもとに1人ずつクラスの前で発表する。(1分程度)
④ 教師がその場でコメント・評価する。
設問:
1. この活動における長所(良い点)と短所(課題点)をそれぞれ2つずつ挙げなさい。
2. 生徒の発話をさらに豊かにしたり、不安を和らげたりするための具体的な工夫を2つ以上提案しなさい。
3. 授業後の振り返り活動や評価方法について、改善案を述べなさい。
第2課題
第1設題
ライティング活動における教師の「支援」の在り方について考えます。教科書を読んだ上で、次の問題に答えなさい。
以下の中学3年生の英作文を読み、誤りや改善点を指摘したうえで、学習者に効果的なフィードバックを行う方法を提案しなさい。
生徒の作文(原文):
I went to Kyoto with my family in summer vacation.
We go to Kiyomizu Temple and see beautiful view.
It was very fun and I want go again.
設問:
1. 上記の作文に含まれる誤りを3つ以上指摘し、それぞれの内容と誤りの種類(例:時制、語法、文構造など)を分類しなさい。
2. 中学生に無理なく理解・定着させるためのフィードバック方法を具体的に提案し、その方法を選んだ理由も述べなさい。
3. このようなライティング活動を授業で行う場合、事前・事後にどのような支援が考えられるか、簡潔に述べなさい。
備考・補足
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授業回数別教育内容 | 身につく資質・能力 | 学習範囲 (予習・復習を含む) |
|
オリエンテーション(教科書、課題、成績評価基準など) | 学習指導要領の理解 英語教師としての基礎 |
予習:シラ バスの確認 | |
第1部 言語習得における「誤り訂正」研究(1) 1章 母語獲得の場合の誤り訂正 |
英語授業を組み立てる力 英語の4技能を理解して指導する力 |
予習:指定範囲のリーディング | |
第1部 言語習得における「誤り訂正」研究(2) 2章 第二言語習得の場合の誤り訂正 |
英語授業を組み立てる力 英語の4技能を理解して指導する力 |
予習:指定範囲のリーディング | |
第2部 「誤り訂正」研究データからの仮説と学校現場への応用(1) 1章 主語に関する明示的指導の効果(1) |
英語授業を組み立てる力 英語の4技能を理解して指導する力 |
予習:指定範囲のリーディング | |
第2部 「誤り訂正」研究データからの仮説と学校現場への応用(2) 1章 主語に関する明示的指導の効果(2) |
英語授業を組み立てる力 英語の4技能を理解して指導する力 |
予習:指定範囲のリーディング | |
第2部 「誤り訂正」研究データからの仮説と学校現場への応用(3) 2章 文法形態素に関する明示的指導の効果 |
英語授業を組み立てる力 英語の4技能を理解して指導する力 |
予習:指定範囲のリーディング | |
第2部 「誤り訂正」研究データからの仮説と学校現場への応用(4) 3章 自動詞と他動詞の区別に関する明示的指導の効果(1) |
英語授業を組み立てる力 英語の4技能を理解して指導する力 |
予習:指定範囲のリーディング | |
第2部 「誤り訂正」研究データからの仮説と学校現場への応用(5) 3章 自動詞と他動詞の区別に関する明示的指導の効果(2) |
英語授業を組み立てる力 英語の4技能を理解して指導する力 |
予習:指定範囲のリーディング | |
第2部 「誤り訂正」研究データからの仮説と学校現場への応用(6) 4章 名詞の単数形・複数形に関する明示的指導の効果 |
英語授業を組み立てる力 英語の4技能を理解して指導する力 |
予習:指定範囲のリーディング | |
第2部 「誤り訂正」研究データからの仮説と学校現場への応用(7) 5章 比較表現に関する明示的指導の効果 |
英語授業を組み立てる力 英語の4技能を理解して指導する力 |
予習:指定範囲のリーディング | |
第2部 「誤り訂正」研究データからの仮説と学校現場への応用(8) 6章 前置詞に関する明示的指導の効果 |
英語授業を組み立てる力 英語の4技能を理解して指導する力 |
予習:指定範囲のリーディング | |
第2部 「誤り訂正」研究データからの仮説と学校現場への応用(9) 7章 接続詞に関する明示的指導の効果 |
英語授業を組み立てる力 英語の4技能を理解して指導する力 |
予習:指定範囲のリーディング | |
第2部 「誤り訂正」研究データからの仮説と学校現場への応用(10) 8章 語彙に関する明示的指導の効果 |
英語授業を組み立てる力 英語の4技能を理解して指導する力 |
予習:指定範囲のリーディング | |
第2部 「誤り訂正」研究データからの仮説と学校現場への応用(11) 9章 学習者の誤りを一度に複数種類修正する効果 |
英語授業を組み立てる力 英語の4技能を理解して指導する力 |
予習:指定範囲のリーディング | |
第2部 「誤り訂正」研究データからの仮説と学校現場への応用(12) 10章 仮説に基づく指導への応用 |
英語授業を組み立てる力 英語の4技能を理解して指導する力 |
予習:指定範囲のリーディング | |
試験では、レポート課題と同様に英語教師の支援に関する問題を出題する。 |