最終更新日:2025年1月26日

1年次入学生:2年 3年次編入学生:3年 短期大学部:-
児童学部 児童学科
心理・福祉学部 社会福祉学科

C032

児童福祉学Ⅰ

児童家庭福祉の基本を学ぶ

単位条件

通信 2単位

教員

安永 千里

履修条件

なし

到達目標

1.社会環境の変動・進展により児童の育成環境が大きく影響を受けるものであることを知る。
2.児童福祉の理念と保障すべき児童の諸権利を述べることができる。
3.現行の児童福祉の仕組みについて説明ができる。

学習成果

現代社会における児童の福祉ニーズを全体的に把握するために、児童を取り巻く現代社会の状況・家族及び地域社会の変化について概観する。
また、児童観の変遷と現代の児童福祉の概念と意義について学ぶとともに児童福祉の法体系、関係機関・施設等の実施体制とサービスの現状について理解を深めていく。

テキスト教材

一般社団法人日本ソーシャルワーク教育学校連名『最新 社会福祉士養成講座3 児童・家庭福祉』(中央法規出版)

参考図書

『児童・家庭福祉-子どもと家庭の最善の利益-』(ミネルヴァ書房)2022
山縣文治・柏女霊峰他編『社会福祉用語辞典』(ミネルヴァ書房)
内閣府『男女共同参画白書

評価の要点

・レポート評価の要点...課題を的確に捉え、テキストだけでなく直近に発刊されたその他参考文献や官公庁発表のデータ等を用いて児童福祉問題の動向を表現できるようにしましょう。
・試験評価の要点.........教科書に登場した内容をしっかり理解して試験に臨みましょう。

評価方法と採点基準

レポート合格後の科目終了試験で評価します。
レポート課題に合格した後、科目終了試験を受験し、その評価が60点以上であれば単位の認定となる。

履修上の注意事項や学習上のアドバイス

テキストをよく読み、主な概念・用語が説明できるよう参考書を多く開いてください。

レポート課題

提出数 2

第1課題

設題の指示に沿って論述してください。

論の展開を意識して書くこと。

横書きパソコン印字可Web提出可
[1600]

第1設題

あなたは子ども家庭センターの職員です。ある日、民生委員と学校からある家庭について相談がきました。この家庭の問題は何で、どんな支援が必要でしょうか、論じなさい。

 

祖母と暮らす中学3年生の男子と未就学の女児がいる。祖母の年金で暮らしており、生活保護は受けていない。3年前、両親が離婚し、どちらも子どもたちをひきとらなかった。長男は無口で、家事と妹の世話をする以外は部屋にこもっている。民生委員がときおり訪問し、長女を入園させるよう促すが祖母は認知症が進んでいて具体的な手続きができないでいる。民生委員が心配して、子ども家庭センターに相談に来た。ちょうど同じころ、学校からセンターに相談の電話があった。「毎日疲れたように授業中寝てしまっている。高校進学もしないと言っている。家庭に何か問題があるのではないか」とのことだった。

第2課題

設題の指示に沿って論述してください。

論の展開を意識して書くこと。

横書きパソコン印字可Web提出可
[1600]

第1設題

ひとり親家庭の生活が苦しいのはなぜだと考えますか、根拠を示した上で論じなさい。またその苦しさは子どもにどのような影響を及ぼしているか述べなさい。

備考・補足

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授業回数別教育内容 身につく資質・能力 学習範囲
(予習・復習を含む)
子どもの権利と子どもの発達 「児童の権利に関する条約」を丁寧に見ていくことで、守られるべき子どもの権利について学び、さらに子どもの生命や発達も含めて、子どもとはどういう存在かを修得します p2-12
家庭・地域と子ども家庭福祉 保護者とは、社会的養育とは何か、地域で保護者・子どもを育んでいく必要性を学びます p13-22
子ども家庭福祉の歴史 子ども家庭福祉についての歴史を学ぶことで、時代の変遷とともにどのような制度や仕組みがあり現代に至ったのかを学びます p23-32
子ども家庭福祉と現代社会 現代における社会の変化とともに、子どもの生活がどのように変わってきたのかをおさえます p33-46
子ども家庭福祉の支援の基盤①法体制 子ども家庭福祉を支える様々な法律について学びます p48-56
子ども家庭福祉の支援の基盤②実施体制 子ども家庭福祉に関する施設や機関、入所の仕組みについて学びます P57-70
子ども家庭福祉の財源・人材と専門職・計画 子ども家庭福祉の財政面の仕組み、機関とそこで従事する専門的人材にはどのようなものがあるのかを学び、さらに、子ども家庭福祉の政策の歴史をおさえることで、子ども家庭福祉のメカニズムを修得します p71-86
子ども・子育て支援・母子保健・保育 子ども・子育て支援法に基づく子ども家庭福祉の仕組み、母子保健、保育に至るまでの構造を学びます p88-115
要保護児童・社会的養護 児童虐待の現状、地域における児童虐待対応の仕組み、社会的養護とは何か、養子縁組、施設等について学びます p116-137
ひとり親家庭への支援・ドメスティックバイオレンスと女性支援・スクールソーシャルワーク ひとり親家庭の現状、その困難、支える法制度を学びます
ドメスティックバイオレンスによる子どもへの影響、支援について学びます
教育現場で子どもや家庭を支援するスクールソーシャルワーカーについて理解します
p138-160
少年非行・若者支援・障害のある子どもへの支援 少年非行の変遷と対応・支援にかかわる機関について学びます
若者が抱える問題、困難を理解しその支援体制を学びます
障害児・者支援に関する法制度と支援機関について学びます
p161-175
【実践面】子ども家庭福祉のソーシャルワークとその展開 ソーシャルワークとは何か、それを子ども家庭福祉の場で具体的にどう行っていくのかの実践について学びます P194-209
【実践面】予防としての子ども家庭福祉・母子保健や医療との協働・保育における実践 母子が孤立しないように地域でどのように支えていくのか、医療との連携とその上での注意点、保育におけるソーシャルワーク的なかかわりについて学びます P210-221
【実践面】児童虐待・社会的養護・ひとり親家庭・女性福祉における実践 虐待の早期発見と対応、他機関連携の際の難しさ、ひとり親家庭への支援の留意点、DVへの対応等を学びます P222-241
【実践面】教育との協働・若者支援・障害児への支援・アドボカシーにおける実践 スクールソーシャルワーク、若者の自立支援、障害児支援、子どもの声を代弁するソーシャルワークの実践等を学びます P242-257
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