最終更新日:2025年3月30日
P024
学校臨床心理学
教育・学校心理学の理論を学び、子どもと学校を援助する単位条件
通信 4単位教員
履修条件
なし
到達目標
「教育・学校心理学」の意義、子どもの発達課題、スクールカウンセリングの枠組み、学校教育に関連する領域、心理教育的援助サービスについて学ぶことを目標とする。
子どもと学校の具体的な問題の理解と援助として、発達障害の子どもの困難さと援助、不登校の子どもの理解と援助、いじめに関する理解と援助、非行に関する理解と援助、学校全体の緊急支援と危機支援について学ぶことを目標とする。
学習成果
教育・学校心理学の理論的枠組みを学ぶことで、子どもと学校を援助する実践の場でのより適切な心理教育的援助に役立てることができる。
テキスト教材
石隈利紀編『教育・学校心理学』(遠見書房)2019
参考図書
水野治久・串崎真志編『教育・学校心理学 ―子どもの学びを支え、学校の課題に向き合う―』(ミネルヴァ書房)2019
評価の要点
レポート課題合格後、科目終了試験に合格すること。
教育・学校心理学に関する基本的な考え方を理解できているかどうかを評価する。
レポートは、テキストをよく読み、内容を十分理解した後に、取り組んでいください。また、テキストの内容をただまとめるのではなく、あなたの考えも含めてまとめてください。
評価方法と採点基準
レポート課題合格後の科目終了試験で評価する。科目終了試験は、100点満点で60点以上が合格。
テキストを何度も繰り返し読み、レポート課題をしっかり復習してから試験を受けること。
履修上の注意事項や学習上のアドバイス
テキストを繰り返して読んでください。
あわせて、テキストの最後に記載されている引用文献・参考文献を読むことで理解を深めてください。
教育・学校心理学に関する知識をただ覚えるのではなく、自分自身の小中高時代等と照らし合わせて、学習内容について熟考してください。
レポート課題
提出数 4第1課題
第1設題
心理教育的援助サービスについて概説した後に、学校現場を例に援助サービスの進め方を述べてください。字数は1600字以内です。
第2課題
第1設題
多様な職種によるチーム援助について概説してください。また、学校現場でチーム援助を行う場合に心理職に求められる役割について、あなたの考えを述べてください。字数は1600字以内です。
第3課題
[Ⅰ]、[Ⅱ]のどちらかの問題に答えてください。字数は1600字以内です。
第1設題
[Ⅰ]不登校について、不登校の捉え方の変遷や不登校者数の推移を含めて説明してください。また、不登校への支援について、あなたの考えを述べてください。
第2設題
[Ⅱ]いじめについて、定義や関連要因、いじめ被害の影響を含めて説明してください。また、いじめの予防について、学校現場で働く心理職に求められることを述べてください。
第4課題
発達障害のうち、自閉スペクトラム症、注意欠如多動症、限局性学習症のいずれか1つについて、障害特性について説明した後に、その支援について述べてください。
字数は、1600文字以内です。
第1設題
自閉スペクトラム症
第2設題
注意欠如多動症
第3設題
限局性学習症
備考・補足
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授業回数別教育内容 | 身につく資質・能力 | 学習範囲 (予習・復習を含む) |
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教育・学校心理学の意義(1) | 子どもと学校教育の今、教育心理学と学校心理学について | 第1章 P11〜P21 | |
教育・学校心理学の意義(2) | 教育分野の業務について | 第1章 P21〜P26 | |
子どもの発達課題への取り組みの理解と援助(1) | 発達の基礎理論(1) | 第2章 P27〜P31 | |
子どもの発達課題への取り組みの理解と援助(2) | 発達の基礎理論(2) | 第2章 P31〜P35 | |
子どもの発達課題への取り組みの理解と援助(3) | 各年齢段階における発達的特徴と課題 | 第2章 P35〜P41 | |
子どもの教育課題への取り組みの援助(1) | 教育臨床課題の現状と対応 | 第3章 P42〜P50 | |
子どもの教育課題への取り組みの援助(2) | 教師のメンタルヘルスと不祥事の問題 | 第3章 P50〜P54 | |
スクールカウンセリングの枠組み(1) |
子どもの「心の問題」の構造、SCによる援助の構造 | 第4章 P55〜P58 | |
スクールカウンセリングの枠組み(2) | 典型的な事例を通して | 第4章 P58〜P65 | |
子どもの多様な援助者とチーム学校(1) | 子どもの多様な援助者、チーム学校を支えるチーム援助(1) | 第5章 P66〜P69 | |
子どもの多様な援助者とチーム学校(2) | チーム学校を支えるチーム援助(2) | 第5章 P70〜P74 | |
子どもの多様な援助者とチーム学校(3) | 専門スタッフとしてSCに期待されること | 第5章 P75〜P78 | |
3段階の心理教育的援助サービス(1) | 学校心理学の3段階の援助サービス | 第6章 P79〜P85 | |
3段階の心理教育的援助サービス(2) | 学校における3段階の援助サービスの実際 | 第6章 P85〜P88 | |
まとめ | この科目で学んだことの総括 | 第15章 P194~P196 | |
発達障害の理解と援助(1) | 発達障害とは、学校場面における発達障害の支援 | 第7章 P91〜P97 | |
発達障害の理解と援助(2) | 発達障害のインテーク面接の留意点と心理検査の活用 | 第7章 P97〜P104 | |
不登校の理解と援助(1) | 不登校の理解 | 第8章 P105〜P109 | |
不登校の理解と援助(2) | 不登校への援助 | 第8章 P110〜P115 | |
いじめの理解と援助(1) | いじめとは何か、日本の学校でのいじめの実態 | 第9章 P116〜P121 | |
いじめの理解と援助(2) | いじめ役割の関連要因、いじめ被害の影響 | 第9章 P121〜P124 | |
いじめの理解と援助(3) | いじめ防止対策推進法、いじめの予防教育、事後対応 | 第9章 P124〜P129 | |
非行の理解と非行をする子どもの援助(1) | 非行等の状況、非行をする子どもの定義、非行と学校心理学 | 第10章 P130〜P136 | |
非行の理解と非行をする子どもの援助(2) | チーム学校と非行をする子どもへの対応、事例検討 | 第10章 P137〜P143 | |
学校における危機対応(1) | 学校の危機、学校危機をもたらす出来事、学校危機への個人や学校コミュニティの反応 | 第11章 P144〜P148 | |
学校における危機対応(2) | 学校における危機対応発展過程、学校における危機対応、学校緊急支援の実際、これからの学校危機対応 | 第11章 P148〜P158 | |
学級づくりの援助 ― スクールカウンセラーの役割を中心に | 安全・安心の学級風土、学級の荒れへの対応 | 第12章 P159〜P170 | |
学校づくりの援助 | 学校づくり、チーム学校、学校のアセスメン ト、学 校 の 協力・連携の促進 | 第13章 P171〜P181 | |
地域ネットワークづくりの援助 | コミュニティワーカーとしての役目、連携事例、子どもたちの援助ニーズに応じる関係機関とその機能 | 第14章 P182〜P192 | |
まとめ | 教育・学校心理学の理論と実践についてのまとめ | 第15章 P197〜207 | |
試験 科目終了試験は、100点満点で60点以上が合格となります。テキストを何度も繰り返し読み、レポート課題をしっかり復習してください。 |