最終更新日:2024年11月14日

1年次入学生:- 3年次編入学生:- 短期大学部:-
教育学部 児童学科

W142

歴史学

歴史的な見方・考え方を身につける

単位条件

通信 2単位

教員

浦部 利明

到達目標

・小学校社会科の授業に必要な基本的な知識を身につけ、歴史的思考力や教科の指導力を高める。
・日本の歴史の基礎・基本について学び、授業実践力に結びつける。

学習成果

・日本の歴史の流れと各時代の課題(問い)について認識を深め、授業実践に必要な資質や能力を身につける。
・歴史を学ぶ楽しさや面白さを体現できる指導の在り方や、歴史的な見方・考え方について、自分なりの着眼点を見つける。

テキスト教材

五味文彦・鳥海靖編『新もういちど読む山川日本史』

評価の要点

・出題された問題に正対したレポート課題を作成し、自分の考えを論理的に表現できているか。
・自分なりのオリジナルな「歴史的な見方・考え方」を提示できているか。
・自分自身の歴史に対する興味や関心を具体的に述べることができているか。

評価方法と採点基準

・レポート課題では諸資料(または史料)等(書名、著者、引用ページを必ず明記する)を参照し、それに対する自分の考えを論理的に記述する。他の引用文献等の比較検討も大切である。
・レポート課題で使用する歴史用語の定義については十分に検証する。例えば、「武士」や「農民」という用語も時代や地域によって意味や解釈が大きく異なっており、そうした定義をきちんと検証することが求められる。
・歴史には人の生き方を豊かにする効力がある。歴史の中に生きる自分自身の歴史に対する思いや願いにも言及してほしい。
・なお、Wikipedia等からのコピー・貼付けは不可である。
※レポートの合格と科目終了試験の成績をもって評価(単位の認定)とする。レポート、科目終了試験共に60点以上を合格とする。

履修上の注意事項や学習上のアドバイス

・歴史を学ぶ上で「なぜ?」、「どうして?」という疑問をもつことが大切である。テキストも歴史学上の通説を取り上げているだけであり、読みながら「本当かな?」という疑問(課題意識)をもつことが必要であり、書籍やWebで異説を参照することが歴史学研究の第一歩である。歴史学には様々な諸説があり、正解はない。
・テキストに記載されている内容は、どれも史料(資料ではない)に基づいて記載されている。古代であれば『古事記』や『日本書紀』、中世であれば『平家物語』、近世であれば『信長公記』など現代語で出版されているものも多いので、そうした原典史料にあたることが歴史学の鉄則である。

レポート課題

提出数 2

第1課題

パソコン印字可Web提出可
[大学1600]

第1設題

大和王権が成立し古代国家が形成されるまでの過程を論述しなさい。その際に、このことに関して議論されている学説(少なくとも1つ)を取り上げ、自分の「歴史的な見方・考え方」に基づいて論理的に意見を述べなさい。

第2課題

パソコン印字可Web提出可
[大学1600]

第1設題

明治期の大陸政策の展開から第二次世界大戦の敗北までの過程を論述しないさい。その際に、この間の歴史的経緯が今日の私たちの社会や生活にどのような影響を与えているのか、具体的な事実に基づいて論究しなさい。

備考・補足

← 表が横スクロールします →

授業回数別教育内容 身につく資質・能力 学習範囲
(予習・復習を含む)
日本のあけぼの
考古学の成果から歴史を読み解くことができる。 p.13~p.23 60分
大和王権の成立 中国の文献史料や考古学の成果から、大和朝廷の概観を把握できる。 p.24~p.37 60分
古代国家の形成 日本が東アジアの国際関係の中で大陸文化を受容したことに気づく。 p.38~p.60 60分
律令国家の変質 現代に受け継がれている国風文化から、私たちが歴史の中に生きていることを認識する。 p.61~p.82 60分
武家社会の形成 武士の台頭の要因について理解する。 p.86~p.112 60分
武家社会の転換 鎌倉幕府と室町幕府の機能や歴史的事象について考察する。 p.113~p.131 60分
下剋上と戦国大名 戦国大名の本質と戦乱の中での民衆の生活について概観する。 p.132~p.150 60分
幕藩体制の成立 江戸幕府による国内安定の要因について把握するとともに、鎖国体制について理解を深める。 p.155~p.179 60分
幕政の安定と町人の活動 社会や経済の矛盾を解消するための諸改革の役割や、文化や学問の新しい潮流の誕生について理解を深める。 p.180~p.199 60分
幕藩体制の動揺 幕藩体制が崩壊して国民国家が誕生する過程とその要因や影響について考える。 p.200~p.224 60分
近代国家の成立 明治政府がめざした内政と外交の方向性について考える。 p.228~p.265 60分
大陸政策の展開と資本主義の発達 大陸進出の目的と日清戦争と日露戦争の歴史的な位置づけについて考える。 p.266~p.293 60分
第一次世界大戦と日本 国際協調が行きづまり、日本が孤立化する過程を理解する。 p.294~p.319 60分
軍部の台頭と第二次世界大戦 戦争の悲惨さに気づくとともに、そこに至る過程について、その要因と経過を概観する。 p.320~p.338 60分
現代世界と日本
戦後日本の民主化の進展と経済成長を俯瞰し、これからのグローバル社会への関わりや対応について考える。 p.339~p.362 60分
試験