最終更新日:2024年9月27日
U177
篆書の技法
中國古代文字の造形と筆法を学ぶ単位条件
通信 1単位教員
履修条件
「楷書の技法(A)Ⅰ・Ⅱ」、「楷書の技法(B)Ⅰ・Ⅱ」、「行書の技法Ⅰ・Ⅱ」の単位を取得後に受講することが望ましい。
到達目標
(1)目的
古代文字である篆書は様々な様式に分けられる。この授業ではその種々相を理解することを目的とする。
(2)授業構成と到達目標
様式別に代表的古典を学び、篆書について総合的知識を得る。
学習成果
漢字の成り立ちからその造形法、筆法など篆書の種々相を臨書を通して系統的に学ぶことによって、古代文字の歴史を知り、さらに古代書法の基本技術を体得することができる。
テキスト教材
大東文化大学書道研究所編『書道テキスト・第5巻・篆書』(二玄社刊)2006
参考図書
『中国法書ガイド1「甲骨文・金文」』(二玄社)1990
『中国法書ガイド2「石鼓文・泰山刻石」』(二玄社)1990
評価の要点
篆書にはいくつもの様式があり、その書風も時代によって変遷する。
この点の理解が重要で評価のポイントとなる。
実技作品は、字の大きさに注意して、できるだけ手本通りに書くこと。
評価方法と採点基準
レポート合格後の科目終了試験で評価する。
レポートは、金文の書風が長い歴史の中で、どのように変化していったかをテキストを参考にまとめること。
半紙臨書は、字形、用筆法(蔵鋒)に注意して書くこと。提出物を総合評価し採点する。
履修上の注意事項や学習上のアドバイス
レポートは楷書で丁寧に書くこと。
誤字は減点の対象となるので注意。
半紙作品は、よく練習してから提出のこと。
レポート課題
提出数 1第1課題
* 下記の(1)〈 レポート〉と(2)〈作品〉の両方を合わせて、第1設題といたします。そのため、必ず(1)と(2)両方を提出してください。
*(1)〈レポート〉と(2)〈作品〉を1つの封筒(角2サイズ)に入れ、レポート課題集巻頭⑥頁の「その他のレポート送付について」により、いっしょに提出してください。
*(1)〈レポート〉は本学所定のレポートセットを使用してください。
*(2)〈作品〉は作品の左下に学籍番号と氏名を記入してください。
* レポート提出表、講評欄、設題名欄、参考文献記入票は、(1)〈レポート〉の方だけに付けてください。
* 返信用封筒(角2サイズ)も同封してください。送付封筒と返信用封筒は、共に第四種郵便用(15円切手)でかまいません。
第1設題
2つの問い両方に答えてください。
(1) 金文の書法の歴史について述べなさい。
(2) テキストの下記三種の古典を、半紙4字書きで臨書し、提出しなさい。
①大盂鼎(p29・1行目)「惟九月王」
②石鼓文(p56・1行目)「」
③泰山刻石(p59・1行目〜2行目)「金石刻因」
第2設題
備考・補足
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授業回数別教育内容 | 身につく資質・能力 | 学習範囲 (予習・復習を含む) |
|
篆書の基礎知識① 甲骨文から春秋戦国金文までの篆書の歴史。 |
甲骨文、金文についての知識が得られる。 | テキストP2〜10 | |
篆書の基礎知識 ② 春秋戦国の肉筆資料から小篆成立までの歴史。 |
肉筆篆書資料と大篆・小篆の知識を得られる。 | テキストP11〜17 | |
臨書「甲骨文」① 甲骨文(第1期)の字例を学ぶ。 |
甲骨文書法の基礎技術を習得できる。 | テキストP19 | |
臨書「甲骨文」② 甲骨文(第1期)の字例を学ぶ。 |
甲骨文書法の基礎技術を習得できる。 | テキストP19 | |
臨書「西周金文」① 大盂鼎の字例を学ぶ。 |
金文書法の基礎技術を習得できる。 | テキストP29 | |
臨書「西周金文」② 大盂鼎の字例を学ぶ。 |
金文書法の基礎技術を習得できる。 | テキストP29 | |
臨書「西周金文」③ 㝬の字例を学ぶ。 |
金文書法の基礎技術を習得できる。 | テキストP32〜33 | |
臨書「西周金文」④ 毛公鼎の字例を学ぶ。 |
金文書法の基礎技術を習得できる。 | テキストP41 | |
臨書「戦国金文」① 斉陳曼簠の字例を学ぶ。 |
戦国金文書法の基礎技術を習得できる。 | テキストP48 | |
臨書「戦国金文」② 中山王 方壷の字例を学ぶ。 |
戦国金文書法の基礎技術を習得できる。 | テキストP50〜51 | |
臨書「大篆」① 石鼓文の字例を学ぶ。 |
大篆書法の基礎技術を習得できる。 | テキストP56 | |
臨書「大篆」② 石鼓文の字例を学ぶ。 |
大篆書法の基礎技術を習得できる。 | テキストP57 | |
臨書「小篆」① 泰山刻石の字例を学ぶ。 |
小篆書法の基礎技術を習得できる。 | テキストP58〜59 | |
臨書「小篆」② 泰山刻石の字例を学ぶ。 |
小篆書法の基礎技術を習得できる。 | テキストP58〜59 | |
臨書「帛書」楚帛書の字例を学ぶ。 | 楚帛書の用筆法を習得できる。 | テキストP62〜63 | |
試験 在宅実技試験を行う。 |