最終更新日:2024年3月5日

1年次入学生:2年 3年次編入学生:3年 短期大学部:-
文学部 文学科

U172

行書の技法Ⅰ

行書の古典と書法を学ぶ

単位条件

通信 1単位

教員

小倉 太郎

履修条件

なし

到達目標

行書は隷書を速書する中から生まれた書体で、現在日常の書写において多用されると共に、書作品の制作においてもその使用頻度は高い。この授業では行書の代表的な古典の臨書を通して、その発生・変遷・特徴等を理解すると共に、行書の基本的な書法を身につけることを目的とする。

学習成果

毎回テキスト中の指定した部分を、半紙に六文字ずつ原本に忠実に臨書し、基本的な行書の書法に適った錬度の高い作品を仕上げる。また行書の発生や変遷等についての考察も行う。
学習の主な内容は、テキスト中の指定した古典を原本に忠実に臨書し、基本的な行書の書法に適った錬度の高い作品を仕上げることである。
その中で獲得できる成果は、行書の基本的な書法を身につけることができる、基本的な臨書法が身につけられる、各古典の有する書風や特徴を理解しその違いを書きわけることができる等である。また、行書の発生や変遷過程等についても考察を進め、行書に対する知識や理解を深めていきたい。

テキスト教材

大東文化大学書道研究所編『書道テキスト第8巻「行草書」』(二玄社)

参考図書

藤原鶴来編『新書道字典』(二玄社)
西川寧『書道講座2行書』(二玄社)

評価の要点

古典の臨書においてはいかに原本に忠実に書けているかが評価のポイントとなる。自分勝手に書かないように。レポートについてはテキスト等を丸写しするのではなく、自分の言葉で論述すること。

評価方法と採点基準

レポート合格後の科目終了試験で評価する。
評価の要点でも記したように、作品においては原本に忠実に書けているか、線の太さや文字の大きさ、墨量等に留意して書かれているかがポイントとなる。レポートに関しては、テキスト等をよく読みこんで、その上で自身の言葉で述べられているかがポイントとなる。科目終了試験の採点のポイントも同様である。

履修上の注意事項や学習上のアドバイス

臨書において筆順や点画の多少等分かりにくい部分に関しては、必ず字典を引くなどして確認をした上で書くようにすること。決して誤字は書かないよう留意すること。また臨書作品は習熟したものを提出すること。

レポート課題

提出数 1

第1課題

⚠️
*(1)〈レポート〉部分と(2)〈作品〉部分の両方を合わせて、第1設題といたします。そのため、必ず(1)と(2)両方を提出してください。
* (1)〈レポート〉と(2)〈作品〉を1つの封筒(角2サイズ)に入れ、本誌8頁の「その他のレポート送付について」により、いっしょに提出してください。
*(1)〈レポート〉は本学所定のレポートセットを使用してください。
*(2)〈作品〉は作品の左下に学籍番号と氏名を記入してください。
* レポート提出表、講評欄、設題名欄、参考文献記入票は、(1)〈レポート〉の方だけに付けてください。
* 返信用封筒(角2サイズ)も同封してください。送付封筒と返信用封筒は、共に第四種郵便用(15円切手)でかまいません。

縦書き手書きのみ
[レポート部分1600]

第1設題

2つの問い両方に答えてください。
(1)<レポート>
参考書やテキストの解説を参考にして、「行書の発生」及び「王義之の行書」について論述せよ。(参考文献は必ず明示すること)
(2)<作品>
これまで学習してきた「集字聖教序」「蘭亭序」「枯樹賦」「争坐位文稿」「祭姪文稿」の臨書を各一枚ずつ、計五枚(全て半紙に六字書き)を清書して提出のこと。

備考・補足

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授業回数別教育内容 身につく資質・能力 学習範囲
(予習・復習を含む)
集字聖教序の臨書① 集字聖教序について理解し、その技法を獲得することができる。 テキストの26ページ から連続する六文字を 適宜選んで書く。
集字聖教序の臨書② 集字聖教序について理解し、その技法を獲得することができる。 テキストの26ページ から連続する六文字を 適宜選んで書く。
集字聖教序の臨書③ 集字聖教序について理解し、その技法を獲得することができる。 テキストの27ページ から連続する六文字を 適宜選んで書く。
集字聖教序の臨書④ 集字聖教序について理解し、その技法を獲得することができる。 テキストの27ページ から連続する六文字を 適宜選んで書く。
蘭亭序の臨書① 蘭亭序について理解し、その技法を獲得することができる。 テキストの24ページから連続する六文字を 適宜選んで書く。
蘭亭序の臨書② 蘭亭序について理解し、その技法を獲得することができる。 テキストの24ページから連続する六文字を 適宜選んで書く。
蘭亭序の臨書③ 蘭亭序について理解し、その技法を獲得することができる。 テキストの25ページから連続する六文字を 適宜選んで書く。
蘭亭序の臨書④ 蘭亭序について理解し、その技法を獲得することができる。 テキストの25ページから連続する六文字を 適宜選んで書く。
枯樹賦の臨書① 枯樹賦について理解し、その技法を獲得することができる。 テキストの36ページから連続する六文字を 適宜選んで書く。
枯樹賦の臨書② 枯樹賦について理解し、その技法を獲得することができる。 テキストの36ページから連続する六文字を 適宜選んで書く。
枯樹賦の臨書③ 枯樹賦について理解し、その技法を獲得することができる。 テキストの37ページから連続する六文字を 適宜選んで書く。
争坐位文稿の臨書① 争坐位文稿についてその技法を獲得することができる。 テキストの46ページから連続する六文字を 適宜選んで書く。
争坐位文稿の臨書② 争坐位文稿についてその技法を獲得することができる。 テキストの47ページから連続する六文字を 適宜選んで書く。
祭姪文稿の臨書① 祭姪文稿についてその技法を獲得することができる。 テキストの42ページから連続する六文字を 適宜選んで書く。
祭姪文稿の臨書② 祭姪文稿についてその技法を獲得することができる。 テキストの43ページから連続する六文字を 適宜選んで書く。
試験
授業で学習した古典の臨書作品および臨書で獲得した技法を基にした作品の制作。