最終更新日:2024年3月12日
U096
日本古典文学講読Ⅲ
『おくのほそ道』を読む単位条件
通信 2単位教員
履修条件
なし
到達目標
作者の芭蕉がどのように俳諧を考えていたのかを説明できる。
また、『おくのほそ道』の作品が単なる紀行文ではなく、文学効果を考えて工夫された作品であることを説明できる。
学習成果
芭蕉の俳諧観を理解できる。
芭蕉が「おくのほそ道」の旅をなぜこの元禄2年に行い、また、なぜ行脚の地として東北・北陸地方を選んだかを、説明することができる。
「おくのほそ道」の特徴を理解できる。
テキスト教材
乾安代(他)『日本古典文学史』(暁印書館)
尾形仂・潁原退蔵訳注『新版 おくのほそ道』(角川文庫)
参考図書
尾形仂『芭蕉のこころをよむ(「おくのほそ道」入門)』(角川ソフィア文庫)
尾形仂『おくのほそ道評釈』(角川書店)
尾形仂『芭蕉の世界』(NHKライブラリー)または(講談社学術文庫)
評価の要点
1.芭蕉の俳諧観が理解できたか
2.「おくのほそ道」の旅が元禄2年に行われた理由が理解できたか
3.「おくのほそ道」の旅が、東北・北陸地方だった理由が理解できたか
評価方法と採点基準
レポート合格後の科目終了試験で評価します。
レポートは、1 課題に対して、きちんと応じた内容になっているか
2 先行文献(教科書を含む)の引用の方法が正しいか
3 先行文献と自分の意見とを書き分けているか、という点で採点します。
科目終了試験は、問題を的確に把握し、正確な表現と正確な内容で解答しているかを評価します。
履修上の注意事項や学習上のアドバイス
芭蕉にたどりつくまでの俳諧の流れについて予習しておいて下さい。芭蕉の俳諧の特徴がわかってきます。
レポート課題
提出数 2第1課題
第1設題
芭蕉の俳諧観について説明せよ。
「かるみ」または「不易流行」について
第2課題
第1設題
「おくのほそ道」の旅が元禄2年に行なわれたのは何故か。また、東北・北陸の地を選んだ理由はどうしてかを述べよ。
備考・補足
← 表が横スクロールします →
授業回数別教育内容 | 身につく資質・能力 | 学習範囲 (予習・復習を含む) |
|
俳諧の流れ(1) 連歌から俳諧へ |
「俳諧之連歌」の意味がわかる。 | (日本古典文学史) P.114〜P.125 | |
俳諧の流れ(2) 貞門俳諧 |
貞門俳諧の特徴が理解できる。 | (日本古典文学史) P.175〜P.180 | |
俳諧の流れ(3) 談林俳諧 |
談林俳諧の特徴が理解できる。 | (日本古典文学史) P.181〜P.183 | |
俳諧の流れ(4) 蕉風俳諧 |
芭蕉の俳諧観が理解できる。 | (日本古典文学史) P.196〜P.202 | |
『おくのほそ道』の旅の目的 | 旅の目的について理解できる。 | (新版おくのほそ道) P.294〜P.304 | |
文学としての『おくのほそ道』 | 文学作品としてその内容を理解できる。 | (新版おくのほそ道) P.304〜P.311 | |
芭蕉の人生 | 芭蕉の人生でこの作品の位置を理解できる。 | (新版おくのほそ道) P.297〜P.300、 P.317〜P.331 | |
『おくのほそ道』発端の条(1) | 冒頭部の文章の意味することが理解できる。 | (新版おくのほそ道) P.11、P.66 | |
『おくのほそ道』発端の条(2) | 「草の戸も」の句の意味が理解できる。 | (新版おくのほそ道) P.11〜P.12、 P.155 | |
『おくのほそ道』旅立ち | 古典文学を生かした文脈を理解できる。 | (新版おくのほそ道) P.12〜13、 P.68〜69 | |
『おくのほそ道』「行く春や」の句意 | 惜春と惜別の情を詠んだ句意がわかる。 | (新版おくのほそ道) P.13、 P.67〜69、 P.156〜P.159 | |
『おくのほそ道』草加の条 | 文学的虚構が理解できる。 | (新版おくのほそ道) P.13〜14、 P.69〜70 | |
『おくのほそ道』室の八島の条 | 曽良の紹介と役割についてわかる。 | (新版おくのほそ道) P.14、 P.70〜71 | |
『おくのほそ道』日光の条(1) | 愚直な人間への芭蕉の思いがわかる。 | (新版おくのほそ道) P.14〜15、 P.71〜72 | |
『おくのほそ道』日光の条(2) | 「あらたふと」の句 句にこめられた芭蕉の思いが理解できる。 | (新版おくのほそ道) P.15〜P.16、 P.72〜74、 P.158〜P.160 | |
試験 |