最終更新日:2024年6月27日

1年次入学生:2年 3年次編入学生:3年 短期大学部:-
文学部 文学科

U018

イギリスの歴史Ⅰ

先史時代から「革命の時代」までのイギリス史を概観する

単位条件

通信 2単位

教員

森 弘一

履修条件

なし

到達目標

紀元前からの長い歴史を持つイギリスはどのような経過を経て現在の姿に至ったのだろうか。イギリス史の流れをつかみつつ、その特色―「先進性」と「保守性」の共存―を探る。イギリスの歴史Iでは先史時代から17世紀のピューリタン革命の時代までを学ぶ。

学習成果

複合多民族国家「イギリス」が成立する過程、長い年月を経過して成立した近代国家の姿、そして、その後のピューリタン革命の時代に至る歴史の流れを習得できる。その中で「先進性」と「保守性」の共存というイギリス史の特色に触れ、イギリスという国のあり方を探ることができる。

テキスト教材

川北稔編『イギリス史』(山川出版社)1998
加藤定秀著『イギリスの歴史』(聖徳大学通信教育部発行)2001

参考図書

川北稔編『イギリス史』(山川出版社)1998の「付録」の部分のpp. 039〜060に挙げられている参考文献を参照。

評価の要点

・レポート:教科書を丁寧に読んでいるか。課題の内容を正確に理解した上で解答しているか。これらが評価の観点になる。
・科目終了試験:教科書の第1章から5章における重要な出来事を把握し、17世紀までの時代の流れを理解しているか。また、そこにみられる特色を探せたか、などの観点から評価する。

評価方法と採点基準

レポート合格後の科目終了試験で評価する。
・レポートは、各時代と重要な出来事の関連を正確に理解しているかを問う。
・科目終了試験は、レポートを通して得た知識と理解が、しっかり身についているか。またイギリス史に特有の事象を探りあてることが出来た
かを問う。

履修上の注意事項や学習上のアドバイス

教科書を熟読し、各章の出来事を辿りつつ、同時にその史実がイギリスの歴史の流れの中でどのような意味を持つかを考えることが大切である。

レポート課題

提出数 2

第1課題

解答用紙あり

第1設題

下記の文は、p. 3 〜 p. 103 までの学習内容に関して述べたものです。各文が内容を正しく述べていれば○を、正しく述べていなければ×を、解答欄に記入しなさい。なお、各文の順序は、学習順にはなっていません。

1.イングランドで爵位制度が確立したのは、15世紀後半である。
2.イギリスの近代スポーツや様々な文化活動は、イギリスの自然条件と密接な関係を持つ。
3.最初のプリンス・オブ・ウェールズの称号(現在のイギリス皇太子の称号)は、1301年にエドワード一世の第二王子に与えられた。
4.キリスト教は、イングランドの文化面での統一に貢献した。
5.ノルマン・コンクェストがイギリス社会に及ぼした影響の一つに、英語の語形変化がある。
6.マグナ・カルタは、国王に対する一般民衆の権利を擁護した文書である。
7.イングランドでは12世紀の半ば頃、奴隷は事実上いなくなった。
8.アルフレッド大王はデーン人を打破り、イングランドから追放した。
9.イギリスは19世紀に至るまでジェントルマン支配の国であった。
10.アングロ=サクソン人とは、アングル人とサクソン人を一まとめにした呼称である。
11.12世紀前半、イングランドによるアイルランド征服が開始された。
12.ハドリアヌスの壁は、ローマによるイギリス支配を表す一つの建造物である。
13.エドワード一世の時に、スコットランド征服戦争が始まった。
14.今日と同じような性格を持つ議会は、14世紀前半には存在した。
15.イングランドは1296年、スコットランドを征服した。

第2課題

解答用紙あり

第1設題

下記の文は、p. 103 〜 p. 221までの学習内容に関して述べたものです。各文が内容を正しく述べていれば○を、正しく述べていなければ×を、解答欄に記入しなさい。なお、各文の順序は、学習順にはなっていません。

1.ピューリタン革命の勃発に大きく寄与したのは、チャールズ一世のピューリタン弾圧であった。
2.16世紀後半のイングランド経済は好況を謳歌した。
3.テューダー朝の祖ヘンリ七世の王位は、必ずしも安泰なものではなかった。
4.エリザベス一世治世の初期には、国教会に不満を抱いている人々も多かった。
5.黒死病は中世イングランド社会に大打撃を与えた。
6.クラレンドン法典はピューリタン弾圧法の総称であり、国教会支配体制を確固たるものにした。これはチャールズ二世に重用されたクラレンドン伯爵、エドワード・ハイドにより制定されたものであった。
7.1350年、イングランドのノルマンディー支配は終わった。
8.ジェイムズ一世はイングランド国教会から一歩離れた立場をとった。
9.14世紀半ばには、毛織物製品がイングランドの主要な輸出品となった。
10.ピューリタン革命は、国教会派対ピューリタンたち、貴族やジェントリ対商工業者やヨーマンたちとの間で戦われた内戦であった。
11.名誉革命の結果成立した「権利章典」と「寛容法」は、その後のイギリスの国家体制を大きく規定するものであった。
12.宗教改革に伴う修道院の解散は、王室財政上の理由から行われたものであった。
13.1450年には、コモンズやその他の民衆が、以前より政治に深く関わるようになった。
14.イングランドの宗教改革は、ヘンリ八世の離婚問題から始まった。
15.メアリ一世の治世下に、イングランドはローマ教会の許に復帰した。

備考・補足

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授業回数別教育内容 身につく資質・能力 学習範囲
(予習・復習を含む)
イギリスとは何か 「イギリスの歴史的風土」と「イギリス史を貫くもの」を知る。 序章
「イギリス」の成立(1) 「ケルトとローマ」について考える。 第一章
「イギリス」の成立(2) 「王国統一への道」の険しさを想像する。 第一章
「イギリス」の成立(3) 「封建国家の成立」を知る。 第一章
アンジュー帝国(1) 「アンジュー帝国の成立」と「王権と諸身分」について考える。 第二章
アンジュー帝国(2) 「議会の形成」と「ブリテン島の統一への道」を知る。 第二章
百年戦争とバラ戦争(1) 「エドワード三世時代」と「黒死病と農民一揆」を考える。 第三章
百年戦争とバラ戦争(2) 「ランカスター朝の成立」を知る。 第三章
百年戦争とバラ戦争(3) なぜ「バラ戦争」なのか、が分かる。 第三章
近代国家の成立(1) 「近代の幕開け」を知る。 第四章
近世国家の成立(2) 「宗教の動揺」を考える。 第四章
近代国家の成立(3) 「エリザベスの治世」を想像する。 第四章
革命の時代(1) 「ピューリタン革命の原因」を考える。 第五章
革命の時代(2) 「ピューリタン革命の展開」を知る。 第五章
革命の時代(3) 「王政復古から名誉革命へ」、そして「名誉革命体制」を学ぶ。 第五章
試験
科目終了試験を実施する。