最終更新日:2024年2月28日

1年次入学生:3年 3年次編入学生:4年 短期大学部:-
心理・福祉学部 心理学科

P029

産業組織心理学

産業・組織場面のできごとを心理学的に理解する

単位条件

通信 4単位

教員

神谷 志歩

履修条件

なし

到達目標

産業・組織心理学は、産業・組織における人の心理的な問題を明確にし、解決するための知識や理論を追求し、提供する。産業・組織心理学Iでは、主に「働くこと」と「働く人への支援」について、具体的に理解し、考察する。
自分自身が生き抜いていくため、あるいは組織の問題を解決するため、あるいは心理的な支援を要する他者の助けとするために、産業・組織心理学の知見を活用できる、ということを到達目標とする。本科目は聖徳大学のディプロマポリシー「3」に該当する。

学習成果

①歴史的な視点から産業・組織心理学全般の理解を深め、産業・組織心理学をとりまく現状を考察できる(1~2回)。
②組織、組織における労働契約・法規を知り、支援に役立てることができる(3~7回)。
③産業・組織におけるキャリア、ワーク・モティベーション、リーダーシップ、メンタルヘルス、安全衛生について理解し、考察できる(8~20回)。
④産業・労働分野の心理学的支援を知り、この分野における公認心理師の立場と役割について考察できる(21~30回)。

テキスト教材

加藤容子・三宅美樹編著『産業・組織心理学 個人と組織の心理学的支援のために』(ミネルヴァ書房)2019

参考図書

山口裕幸・高橋潔・芳賀繁・竹村和久『経営とワークライフに生かそう!産業・組織心理学エッセンシャルズ(改訂版)』(有斐閣アルマ)2020

評価の要点

レポート課題や試験では、字数制限の9割以上を目標にまとめること。なお、出題されたテーマをよく理解した上で、自分の言葉で簡潔に述べること。箇条書きは不可とする。学習内容を理解し、自分の考えを文章でどの程度正確に、適切に、説得力をもって論じられるかどうかで評価する。

評価方法と採点基準

レポート合格後の科目終了試験で評価する。レポート課題を提出、合格後、試験を受けること。最終評価は試験によって行う。レポート課題では、出題されたテーマについて考察すること。また、テキストだけに頼るのではなく、自分で他の参考文献に当たるなどしてまとめること。科目終了試験では、設問内容に合わせた解答を作るよう心がけること。

履修上の注意事項や学習上のアドバイス

レポート、試験ともに字数制限を守ること。テキストや参考文献から引用、参考にする場合は、方法・ルールについて確認の上、適切に行うこと。

レポート課題

提出数 4

第1課題

いずれか1設題を選択(選択した設題のみ「課題内容」に記載すること)。

横書きパソコン印字可Web提出可
[1200~1600]

第1設題

第二次世界大戦後の日本における、労働をとりまく変化について、労働力、労働環境の変化をふまえた上で、自分で論点を設定して論じなさい(論点を明示すること)。

第2設題

労働時間の規制、労働者の健康確保、非正規型労働者(パート・有期労働者、派遣)の雇用、障害者の雇用、高齢者の雇用における、法律の変遷から推測できる社会の動向について論じなさい(論点を明示すること)。(テキスト2章「考えてみよう」改変)

第2課題

横書きパソコン印字可Web提出可
[1200~1600]

第1設題

集団の中でモティベーションが下がっている人を想定した上で、その背景をどのように理解し、どのように働きかけたらその人のモティベーションが上がるか、具体例を用いて論じなさい(論点を明示すること)。(テキスト4章「考えてみよう」改変)

第3課題

1設題選択して解答せよ(選択した設題のみ「課題内容」に記載すること)。

横書きパソコン印字可Web提出可
[1200~1600]

第1設題

自分がかかわる組織において効果的なリーダーシップを発揮するには、どのようなことに気をつければよいだろうか。リーダーシップについて、ある特定の個人に限定されず、メンバーもリーダーシップを発揮できる「集団の機能」としてとらえた上で、組織の特徴などをふまえて述べなさい。

第2設題

ストレッサーがあってもストレス反応が起こりにくくなるためには、どのようなことができるだろうか。個人でできること、職場でできること、組織全体でできることに分けて、具体例を挙げて述べなさい。(テキスト7章「考えてみよう」改変)

第4課題

横書きパソコン印字可Web提出可
[1200~1600]

第1設題

心理職として、労働者の働き方の多様性に対してどのように支援ができるか、自分で論点を設定して(例:両立支援、職場復帰支援、障害者の就労支援、ハラスメント相談等)論じなさい。

備考・補足

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授業回数別教育内容 身につく資質・能力 学習範囲
(予習・復習を含む)
産業・組織心理学を学ぶ意義
1)産業・組織心理学とは
産業・組織心理学の概要がわかる 序章1 90分
産業・組織心理学を学ぶ意義
2)産業・組織心理学をとりまく現状
産業・組織心理学の概要がわかる 序章2 90分
組織とはー組織の運営・管理と組織ー個人の心理学的アセスメント
1)組織とは、2)組織の運営と管理
組織の運営・管理を理解する 1章1、2 90分
組織とはー組織の運営・管理と組織ー個人の心理学的アセスメント
3)組織ー個人のアセスメント
組織と個人のアセスメントを理解する 1章3 90分
組織における労働契約・法規―産業・労働分野の基本となる法とは
1)労働契約とコンプライアンス
労働契約とコンプライアンスについて理解する 2章1 90分
組織における労働契約・法規―産業・労働分野の基本となる法とは
2)産業・労働分野における安全衛生管理の制度と専門職
安全衛生管理の制度と専門職について理解する 2章2 90分
組織における労働契約・法規―産業・労働分野の基本となる法とは
3)産業・労働分野における法律
産業・労働分野の法律について理解する 2章3 90分
キャリアー働く人々を理解・支援するための理論と概念
1)キャリアとは、2)キャリア発達
キャリア、キャリア発達について理解する 3章1、2 90分
キャリアー働く人々を理解・支援するための理論と概念
3)キャリア開発
キャリア開発について理解する 3章3
ワーク・モティベーションと組織コミットメントー個のパフォーマンスを支えるもの
1)ワーク・モティベーション
ワーク・モチベーションについて理解する 4章1 90分
ワーク・モティベーションと組織コミットメントー個のパフォーマンスを支えるもの
2)組織コミットメント
ワーク・モチベーションと組織コミッ
トメントについて理解する
4章2 90分
リーダーシップー集団活動への効果的な影響力のために
1)リーダーシップとは 2)リーダーシップ研究の変遷と理論
リーダーシップとリーダーシップ研究の変遷、理論について説明できる 5章1、2 90分
リーダーシップー集団活動への効果的な影響力のために
3)組織で求められるリーダーシップとその開発
リーダーシップ開発について説明できる 5章3 90分
職場の人間関係-人と人をつなげて組織を支えるもの
1)グループ・ダイナミクス 2)コミュニケーション
職場の人間関係について理解する 6章1、2 90分
職場の人間関係-人と人をつなげて組織を支えるもの
3)チームワーク
職場のチームワークについて理解する 6章3 90分
職業性ストレスとメンタルヘルスー働く人のストレスとの付き合い方を理解する
1)ストレスとは 2)職場のストレス要因とメンタルヘルスの問題
職場のストレス要因について理解する 8章1、2 90分
職業性ストレスとメンタルヘルスー働く人のストレスとの付き合い方を理解する
3)ストレスの予防とマネジメント
ストレスの予防とマネジメントについて理解する 8章3 90分
作業と安全衛生―生産活動にかかわる人を支える
1)作業研究(作業能率)と作業に関する健康管理
作業と安全衛生について理解する 8章1 90分
作業と安全衛生―生産活動にかかわる人を支える
2)労働災害とその対策
労働災害について理解する 8章2 90分
作業と安全衛生―生産活動にかかわる人を支える
3)安全衛生マネジメント
安全衛生マネジメントについて理解する 8章3 90分
産業・組織心理臨床の実際-「働くこと」を心理学的に支援するための活動
1)事業場内相談室
事業場内相談室について理解する 9章1 90分
産業・組織心理臨床の実際-「働くこと」を心理学的に支援するための活動
2)EAP
EAPについて理解する 9章2 90分
産業・組織心理臨床の実際-「働くこと」を心理学的に支援するための活動
3)メンタルヘルスケアを推進するための教育研修・情報提供、 4)連携と協働
メンタルヘルスケア推進と多職種との連携について理解する 9章3,4
産業・組織心理臨床の実際-「働くこと」を心理学的に支援するための活動
5)緊急支援と危機介入
緊急支援と危機介入について理解する 9章5
産業精神保健ー産業・労働分野における公認心理師の立場とその役割
1)健康管理としての産業保健、2)産業精神保健の実際
産業精神保健ついて理解する 10章1、2 90分
産業精神保健ー産業・労働分野における公認心理師の立場とその役割
3)職場における心の健康づくりの推進
職場における心の健康づくりについて理解する 10章3 90分
ストレスチェック制度ーメンタルヘルス不調の未然防止のために
1)ストレスチェックについて、2)個人への対応、3)職場への対応
ストレスチェック制度を理解する 11章 90分
多様性に配慮した支援ーあらゆる人がいきいきと働くために
1)働き方改革と両立支援、2)職場復帰支援
多様性に配慮した支援について理解する 12章1、2 90分
多様性に配慮した支援ーあらゆる人がいきいきと働くために
3)障害者の就労支援、4)ハラスメント相談
多様性に配慮した支援について理解する 12章3、4 90分
組織開発ー学びと変容のプロセス
1)組織開発とは、
2)組織開発の理論、3)組織開発の方法
組織開発について理解する 13章 90分
試験
科目終了試験は、以上のテーマの中から出題します。