最終更新日:2024年4月5日

1年次入学生:2年 3年次編入学生:4年 短期大学部:-
心理・福祉学部 心理学科

P011

応用心理統計法

心理統計の理論と計算の基礎を理解する

単位条件

面接 2単位

教員

佐藤 哲康

履修条件

「心理学統計法演習」:「心理学統計法」の単位修得後、スクーリングを受講すること。
「応用心理統計法」:「基礎心理統計法」の単位修得後、スクーリングを受講すること。

到達目標

近年はコンピューターの普及により容易に検定を行うことができる。しかし結果を読むことができなければ、誤った結論を導き出すことになる。本講義は心理学を学ぶ上で必要となる心理統計理論と計算法について、その基礎となる部分を学習する。特に推測統計を学習することで、学術論文で行われている統計結果を読むことができるようになる。更には自身が行なう調査・研究で統計処理を含む適切な研究計画を立てられるようになる。

学習成果

心理学統計法/基礎心理統計法では、統計の手法の理解に必要な数学的知識について学んだ。ここでは具体的なデータを使用しながら、学習した記述統計(代表値、散布度、相関)などの復習から始める。さらに母集団と標本、理論分布、統計的仮説検定といった推測統計についても学習する。推測統計を十分理解することで心理学の研究論文を理解することができる。また将来、自分自身が統計処理を含んだ調査や研究を行う場合や科学的な視点から物事を理解する場合に必要となる研究計画を立てることができる。

テキスト教材

スクーリング時のテキストについては別途お知らせします。
授業時に適宜プリントを配付。

参考図書

山田剛史・村井潤一郎著『よくわかる心理統計』(ミネルヴァ書房)2007
湧井良幸・湧井貞美著『統計学の図鑑』(技術評論社)2015

評価の要点

成績評価は、講義で扱った統計用語の理解と仮説検証の計算が出題される試験をスクーリング最終日に行う。配布資料とノートの持ち込みは自由であるが、暗記ではなく十分な理解が必要になる。

評価方法と採点基準

スクーリングにて評価する。
スクーリング最終日に実施する試験によって評価する。講義中に解説した統計用語の理解はもちろん、仮説検証の問題を論理的に説明する力を問う。

履修上の注意事項や学習上のアドバイス

心理学統計法で学習した内容を前提にして講義を進めるため、スクーリング冒頭で内容の復習を行うことにする。しかし、履修する学生は基礎心理統計法の単位を修得したうえで十分な復習を行い、学習した内容を受講前に理解していることを履修の条件とする。
講義中に練習問題の計算を行うので、講義出席の際には平方根(√)の計算ができる計算機を持参すること。

備考・補足

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授業回数別教育内容 身につく資質・能力 学習範囲
(予習・復習を含む)
講義の目的とオリエンテーション
心理学と統計学のつながり
問題発見力
問題把握力
記述統計1(代表値と散布度) 計算力
分析力
記述統計2(データの標準化) 計算力
分析力
記述統計3(2つの変数の関係) 計算力
分析力
記述統計4(記述統計のまとめと理解) 情報収集力
問題解決力
推測統計1(推測統計の考え方) 文章読解力
論理的思考力
推測統計2(正規分布の性質) 計算力
分析力
推測統計3(標準正規分布と生起確率) 計算力
分析力
推測統計4(標本分布と標準誤差・不偏分散) 計算力
分析力
統計的仮説検定1(統計的仮説検定の手順) 論理的思考力
創造的表現力
統計的仮説検定2(1つの平均値のZ検定) 状況判断力
問題解決力
統計的仮説検定3(2つの平均値のt検定) 状況判断力
問題解決力
統計的仮説検定4(質的データに対するχ2検定) 状況判断力
問題解決力
統計的仮説検定5(分散分析) 調査力
情報処理力
講義全体のまとめと試験 文章要約力
文章記述力
試験
スクーリング最終日に試験を実施する。
講義内で説明した内容を理解するだけでなく、実例に即した計算問題も出題する。
演習問題を繰り返し学習することが求められる。