最終更新日:2024年2月28日
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社会心理学
社会心理学の視点から社会を理解する単位条件
通信 2単位 面接 2単位教員
履修条件
レポート2課題提出後にスクーリングを受講すること。
到達目標
この講義では、以下のことを目標とします:
①社会心理学の基本的な知識を身につける。
②身の回りに起こっている社会的な事象を社会心理学の知識を用いて理解する。
③社会心理学の知識を用いて、現代社会の抱える問題や原因や解決策について考える。
④社会心理学の研究課題や研究方法について理解する。
学習成果
この講義では上記の「到達目標」にしたがって学習した場合、以下の学習成果が期待されます:
1)身につけた社会心理学の知識をもとに、あなたの身の回りで起こっている出来事を理解することができます。
2)社会心理学の知識を土台として、現代社会の抱える様々な問題を分析し、それらの原因や解決方法について、学術的知見を用いた提案ができるようになります。
3)社会心理学の研究を行うにあたって、基本的な研究方法や研究倫理について理解し、どのような研究手法を用いるべきかについて考えられるようになります。
テキスト教材
岡隆・坂本真士編『ポテンシャル社会心理学』(サイエンス社)2018
参考図書
脇本竜太郎ほか『基礎からまなぶ社会心理学(ライブラリ基礎からまなぶ心理学4)』(サイエンス社)2014
下山晴彦(編集代表)『誠信 心理学辞典 新版』(誠信書房)2014
古畑和孝・岡 隆(編)『社会心理学小辞典[増補版]』(有斐閣)2002
日本社会心理学会編『社会心理学事典』(丸善)2009
※その他、テキストの巻末に紹介されている参考図書
評価の要点
社会心理学の概念やモデルの理解もさることながら、それらの理解を通してあなた自身の体験を例にしながら理解できるかについて評価します。
評価方法と採点基準
レポートとスクーリング双方が合格した後、総合的に評価します。
まず、レポート課題では、社会心理学の諸テーマにおける基礎的知識ができているかどうか、日常生活で出会う疑問や問題を社会心理学の基礎知識を踏まえながら考察することができるかどうかを中心に評価します。
スクーリングでは、在宅学習で身につけた基礎知識をもとに、応用的な事例を中心とした講義を理解し、課題に取り組みます。講義内容についてどのように考察できるかを中心に評価します。
履修上の注意事項や学習上のアドバイス
まず、テキストや参考書を読んで社会心理学の基礎知識を身につけてください。在宅学習ではレポート課題の内容だけをテキストで復習するだけではいけません。スクーリングではレポート課題以外の内容について課題が課せられます。講義では講師(私)が講義内容について皆さんに問いかけることがあります。その際には、黙ったり無視したりしないで、あなたの意見を述べましょう。
レポート課題
提出数 2第1課題
⚠通信2単位/面接2単位。レポート2課題提出後、スクーリングを受講して下さい。
第1設題
「ステレオタイプ」「説得的コミュニケーション」「集団思考」の中からひとつを選び、具体例を添えて解説しなさい。
第2課題
⚠通信2単位/面接2単位。レポート2課題提出後、スクーリングを受講して下さい。
第1設題
あなたが興味を持っている社会問題をひとつ取り上げ、「どのような問題か」「何が原因か」「どんな解決策があるか」について、社会心理学的に考察を加えなさい。
アドバイス:社会問題には様々な要因が影響を与えています。その中でも “社会心理学” の視点から考察をしてください。テキスト等を参考にしながら、取り上げた社会問題の原因として社会心理学の概念や理論を用いるならばどのような説明ができるかを考えましょう。
備考・補足
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授業回数別教育内容 | 身につく資質・能力 | 学習範囲 (予習・復習を含む) |
|
社会心理学の領域と研究法 | 知識を身につける | テキスト pp.2-15 | |
社会的認知:印象形成、対人認知、帰属の特徴について理解する。 | 知識を身につける | テキスト pp.34-56 | |
態度:認知的均衡理論、認知的不協和理論について理解する。 | 知識を身につける | テキスト pp.170-174 | |
説得:説得的コミュニケーションの特徴について理解する。 | 知識を身につける | テキスト pp.68-75 | |
自己概念:自己概念の特徴について理解する。 | 知識を身につける | テキスト pp.18-32 | |
文化と自己:自己観と文化差 | 知識を身につける | テキスト pp.221-225 | |
反社会的行動 | 知識を身につける | テキスト pp.126-147 | |
援助行動:他人を助けるメカニズムについて理解する。 | 知識を身につける | テキスト pp.104-124 | |
これまでの振り返り(1):これまでの内容の定義を図る。 | 社会心理学の知識をもとに特定の事象について説明ができる | テキスト pp.2-225 「コラム」欄 | |
対人関係:対人魅力について理解する。 | 知識を身につける | テキスト pp.78-101 | |
リーダーシップ:リーダーシップの4つのアプローチ | 知識を身につける | テキスト pp.182-189 | |
職務ストレスとメンタルヘルス | 知識を身につける | テキスト pp.189-197 | |
集団意思決定:集団のメカニズムについて理解する。 | 知識を身につける | テキスト pp.160-166 | |
インターネットと集合行動 | 知識を身につける | テキスト pp.215-219 | |
これまでの振り返り(2):これまでの内容の定義を図る | 社会心理学の知識をもとに特定の事象について説明ができる | テキスト pp.78-197 「コラム」欄 | |
社会心理学の歴史と研究方法 | 社会心理学の研究をする上で基本的な考え方を理解できる。 | 社会心理学全般につ いて | |
対人関係を紐解く(1):好きと嫌いはなぜ生じるか | 知識をもとに身近な事象について考察できる。 | 自己・他者について | |
対人関係を紐解く(2):認知的不協和理論 | 知識をもとに身近な事象について考察できる。 | 自己・他者について | |
対人関係を紐解く(3):説得の心理学 | 知識をもとに身近な事象について考察できる。 | 自己・他者について | |
感情を理解する:「吊り橋効果」はなぜ起こる? | 自己について理解を深めることができる。 | 自己・他者について | |
自分とはなにか:自己概念とアイデンティティ | 自己について理解を深めることができる。 | 自己・他者について | |
自己の働き:自尊感情、自己評価維持、自己意識、自己開示 | 自己について理解を深めることができる。 | 自己・他者について | |
援助と排斥:他人を助けることと排除すること | 知識をもとに身近な事象について考察できる。 | 集団・社会について | |
意思決定の落とし穴:集団思考 | 知識をもとに身近な事象について考察できる。 | 集団・社会について | |
同調と服従(1):同調のメカニズム | 知識をもとに身近な事象について考察できる。 | 集団・社会について | |
同調と服従(2):人はどこまで権威に服従できるか | 知識をもとに身近な事象について考察できる。 | 集団・社会について | |
対立か協調か:個人の利益と公共の福利のジレンマ | 知識をもとに身近な事象について考察できる。 | 集団・社会について | |
社会的公正:公正概念と公正観を多面的に考える。 | 知識をもとに身近な事象について考察できる。 | 集団・社会について | |
「わたし」の社会心理学:リーダーとは発達するものである | 社会心理学の研究を理解する。 | 集団・社会について | |
【討論】あなたにとって社会心理学は何だったのか | 自らの考えを学術的視点から表現できる。 | 社会心理学全般について | |
試験 在宅学習では、第1回から第15回の内容に基づいてレポートを作成します。 スクーリングでは、第16回から第30回の内容に基づいて講義時間内にショート・レポートを作成します。なお、スクーリングでのショート・レポートのテーマは、スクーリングの途中で示されます。 |