最終更新日:2024年6月1日

1年次入学生:- 3年次編入学生:- 短期大学部:1年
短期大学部 保育科
短期大学部 図書館司書

N208

図書館情報資源概論

図書館資料とは何か?

単位条件

通信 2単位

教員

坂本 俊

履修条件

なし

到達目標

図書館で情報資源として扱われる資料全般に関して、その種類、特徴についての解説を行う。特に、印刷メディアと電子メディアの違いや、人文科学・社会科学・自然科学など各専門分野資料の種類と特徴について知識を深めていく。また、図書館コレクションの形成に関して、出版物の生産・流通過程、資料選択の基準・管理について把握し、図書館情報資源の収集と保存方法について理解する。

学習成果

図書館で活用されている情報資源の特徴とそれらの保存・管理方法(選書、除籍、蔵書管理など)に関して基礎的な知識を習得することができる。
出版・流通の仕組みを理解し、各種情報資源が図書館に収集されるまでの過程について把握することができる。

テキスト教材

馬場俊明編著『図書館情報資源概論 新訂版(JLA図書館情報学テキストシリーズ3-8)』(日本図書館協会)2018

参考図書

前川恒雄・石井敦共著『新版 図書館の発見』(NHKブックス)
今まど子編著『図書館情報学基礎資料』(樹村房)
『図書館の自由に関する事例集』(日本図書館協会)

評価の要点

レポート、科目終了試験ともに、①司書として必要な専門的知識を正確に習得できているか、②図書館情報資源に関する諸問題ついてどれだけ自分の考えを深めることができたか、という観点を評価の基本とします。なお、レポートにおいては、末尾に引用文献や参考文献を必ず列挙して引用箇所および本文と出典の関係を明示すること。Web情報を利用する場合は、Webサイトの名称、URL、閲覧日時を明記すること。

評価方法と採点基準

レポート合格後の科目終了試験で評価します。
レポートでは、①課題を正確に捉えているか、②自分の言葉で論述しているか、④論理的な文章であるか、④図書館情報資源に関する諸問題について自分で探求を深めたか、の4つの観点から評価します。
科目終了試験では、①専門的知識が正確に習得できているか、②図書館の本質に基づいて理解を深めているか、③論述の論旨は明快か、という観点から評価します。

履修上の注意事項や学習上のアドバイス

図書館では様々な情報資源を収集・提供しています。各図書館は特色あるコレクションを形成し、それらをもとに図書館サービスを実施していますので、積極的に最寄りの図書館を利用し、学習内容の理解を深めるようにしてください。

レポート課題

提出数 2

第1課題

パソコン印字可Web提出可
[1600]

第1設題

収集方針を成文化・公開する意義について述べなさい。また最寄りの図書館において公開している収集方針の概要をレポートし、評価しなさい。

第2課題

(注)
1.内容構成について
a)序(はじめに)では当該課題に対し、どのような視点・論点で切り込むのか、またその理由などを述べること。
b)本文は内容に応じて章に分け、適宜見出し(項目)を立て、テーマにそって論理的に展開すること。
c)終わりに、レポートのまとめ、反省点などを書くこと。
d)参考・引用文献は、レポート末尾(参考文献欄)に書誌データを添えて記載すること。
2.次のものはレポートとはみなされないので注意すること。
a)自分の説(考え)と他の参考・引用文献とを区別していないレポート。
b)他の文献の引用・紹介のみに終始するレポート。

いずれか1設題を選択

パソコン印字可Web提出可
[1600]

第1設題

「図書館の自由に関する宣言」が1979年に改訂された理由について関連する図書館の自由に関する事件を紹介しながら説明しなさい。

第2設題

図書館における情報資源の管理に関して、資源保存およびメディア変換について、具体的な事例をもとにその必要性を論じなさい。

備考・補足

← 表が横スクロールします →

授業回数別教育内容 身につく資質・能力 学習範囲
(予習・復習を含む)
図書館情報資源
図書館情報資源とは何か?図書館におけるその意義について学習します
図書館情報資源の意義・特徴を理解できる。 UNIT1〜4 (予習1時間)
図書館情報資源の種類(1)印刷資料
図書館情報資源のうち、印刷による資料について学習します。それぞれの特徴や図書館で収集、保存、提供する上での特徴や注意点も学習します。
印刷資料の図書館 資料としての特徴を説明できる。 UNIT5〜6(予習1時間)
図書館情報資源の種類(2)非印刷資料
印刷以外の図書館資料について学習します。具体的には、点字・録音資料、マイクロ資料、映像資料、音声資料です。それぞれの特徴と図書館が収集提供する意義について学習します。
各非印刷資料につ いて図書館資料としての意義を説明 できる。 UNIT9〜12(予習1時間)
図書館情報資源の種類(3)電子資料
パッケージ系電子メディアとネットワーク情報資源を中心に、図書館で収集提供される電子資料についての特徴と現状を学習します。
電子資料の特徴と 図書館資料としての意味を説明できる。 UNIT13〜17(予習1時間)
図書館情報資源の種類(4)資料特論
灰色文献、政府刊行物、地域資料など特殊な図書館情報資源についてその特徴や図書館で収集提供する意義について学習します。
各種情報資源の特徴と収集提供する意義を説明できる。 UNIT18〜22(予習1時間)
出版流通システム
日本における出版流通における仕組みを学習し、図書館との関係を考えます。
出版・流通の仕組みについて説明できる。 UNIT23〜26(予習1時間)
図書館の「知的自由」(1)知的自由と図書館の自由
図書館の知的自由と図書館情報資源との関係を収集・提供の視点から学習します。
図書館の知的自由と図書館情報資源との関係を説明できる。 UNIT27〜29(予習1時間)
図書館の「知的自由」(2)図書館の自由と図書館活動
図書館の自由と図書館情報資源に関連する事件から、問題がどの様なところに存在するのか理解し、実際の業務や図書館活動に役立つ考え方を習得します。
図書館の自由と図書館情報資源との関係を具体的な事例で説明できる。 option pp153〜155(予習1時間)
図書館と著作権
図書館情報資源と著作権の関係を学習します。
図書館にとって著作権はどの様な意味をもつのか、理解を深めましょう。
図書館における著作権の意味について理解し説明できる UNIT30(予習1時間)
蔵書論
図書館における蔵書構築・コレクション形成について学習します。
蔵書構築の図書館における意味を説明できる。 UNIT31〜34(予習1時間)
収集と選択
図書館における資料収集と選択の理論と方法を学習します。
選書の理論と方法について説明できる。 UNIT35〜38(予習1時間)
蔵書管理
蔵書管理のサイクルを学習し、蔵書管理の意味と分担収集、分担保存など図書館ネットワークを利用した資源共有の現状も学習します。
蔵書管理と関連する諸問題について説明できる。 UNIT39〜43(予習1時間)
情報資源の組織化
情報資源の受入、登録、装備などの作業と予算管理について学習します。
情報資源の受入、登録、装備などの作業について説明できる。 UNIT44〜47(予習1時間)
書庫管理
書庫管理の意義、蔵書点検、資料保存について学習します。
蔵書管理と関連する業務について説明できる。 UNIT48〜50(予習1時間)
まとめ
図書館情報資源の種別とそれぞれの特徴(形態、情報)を 説明し、それらを図書館が収集する意義およびその管理方法について、自分の言葉で説明してみましょう。
図書館資料に関する学習成果をまとめ、レポートに反映できる。 テキスト、他の参考となる文献(予習1時間)
科目終了試験を行います。出題範囲はテキスト全体です。
内容は①専門的知識の確認(選択、穴埋め、論述)、②図書館情報資源に関する 理解度を試す論述です。
専門的知識については、用語を正確に憶えることが求められます。