最終更新日:2024年3月12日
K057
英語科教育法Ⅳ
コミュニケーションを重視した英語使用による授業運営の実践を目指して単位条件
通信 1単位 面接 1単位教員
履修条件
「英語科教育法IV」のレポート提出済(合否問わず)。
※なお、英語科教育法IIを登録している学生は、学習進行の関係上、II(基礎概念の理解に加えて模擬試験の実施)を受講してからのIV(IIの内容を踏まえてすぐ実践的に教科書を使った模擬授業を実施)受講が望ましい。
到達目標
本授業は、4技能5領域(リーディング、リスニング、ライティング、スピーキング[やり取り]、スピーキング[発表])において、中学生の英語熟達度を向上させるための具体的な指導技術を理解し、教室言語を英語とした模擬授業において実践練習することを目標とする。そのために、第二言語習得理論の基礎を理解した上で、言語能力の測定と評価もできるようにし、授業運営に必要な教室英語を適切に運用しながら、学習した内容を授業指導に生かすことができるようにする。
学習成果
・中学生を指導する上で、4技能5領域に共通となる語彙指導のポイントを理解できるようになる。
・言語の機能から文法をとらえ、文法偏重ではなく、コミュニケーションを主体とした指導ができるようになる。
・そのために、文法をコミュニケーションに生かすFocus on Formの指導法が理解できるようになる。
・リーディングやリスニングのインプットと、スピーキングやライティングのアウトプットを有機的に結び付けて指導できるようになる。
・生徒のレベルに応じた英語表現を選択し、修正し、指導できるようになる。
・生徒を主体とした協働学習の基礎を理解し、授業のタスクに取り入れることができるようになる。
・教室におけるICT利用の基礎を理解し、状況に応じて情報機器を運用できるようになる。
テキスト教材
語学教育研究所『英語授業の「型」づくり』(大修館書店)2021
高梨庸雄他『教室英語ハンドブック』(研究社)2016
参考図書
川崎芳人他『総合英語Evergreen』(いいずな)2017
金谷憲(編)『英語授業ハンドブック中学校編 DVD付』(大修館)2009
文部科学省『中学校学習指導要領(英語編)』(平成29年3月告示)
評価の要点
(1)中学生を指導する上での英語科教育法の知識を十分に理解していること。
(2)英語を教室言語として指導ができること。
(3)生徒のレベルに応じた柔軟な授業運営ができること。
評価方法と採点基準
原則として、以下(1)(2)それぞれで6割以上の成績を収めること。その上で、各50%で配分して総合評価とする。
(1)授業内容に関連した筆記試験
(2)英語で運用する摸擬授業
履修上の注意事項や学習上のアドバイス
(1)実習での使用を想定して、英語辞書(紙または電子辞書;ただしスマートホンによる辞書使用は不可)を持参すること。
(2)模擬授業で使用するため、十分に容量のあるUSBメモリを持参すること。
(3)教室英語は参考書を使って履修前に十分に練習しておくこと。
(4)オンライン授業となった場合は、マイクが必須。
(5)予習動画が指定された場合には、スクーリングまでにそれを視聴しておくこと(詳細は受講申し込み案内参照)。
レポート課題
提出数 1第1課題
⚠通信1単位/面接1単位。1単位分のレポートを提出後、スクーリングを受講してください。
第1設題
以下の授業ビデオを視聴し、設問に答えなさい【字数配分は任意。全体で1600字以内にすること。】
「授業まるごと!大分大学教育学部附属中学校2年外国語Lesson 6 My Dream」(約1時間)
*リンクが切れている場合は、タイトルで検索すること。それでも検索できない場合は、通信教育学務課に問い合わせること。
1.使用されている一般的な英語指示を3文引用し、それが使われている時間を記しなさい(半角文字使用)。
例:Open your textbook to page 14.(1:24)
2.Word Quizはどういう活動かを簡潔に説明し、その目的も記しなさい。
3.1 Minute Talkはどういう活動かを簡潔に説明し、その目的も記しなさい。
4.新出語彙提示の際の工夫は何かを記しなさい。
5.role play(スキット)活動の手順を簡潔にまとめ、その目的と工夫を説明しなさい。
備考・補足
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授業回数別教育内容 | 身につく資質・能力 | 学習範囲 (予習・復習を含む) |
|
中学学習指導要領における外国語(英語)指導のポイント | 外国語教育目標の理解 | 1章、90分 | |
コミュニケーション活動に向けた語彙と辞書指導 | 発信語彙理解 | 1章、90分 | |
語彙学習における高頻度語義/高頻度単語バイアスの処理 | 語彙エラーの諸相 | 1章、90分 | |
コミュニケーション能力とは何だろうか | 能力とストラテジー | 1章、90分 | |
スピーキングスキル指導のポイント:やり取りと発表 | 役割と発音 | 1章、90分 | |
リーディングスキル指導のポイント | 目標とプロセス理解 | 2章、90分 | |
リスニングスキル指導のポイント | 同化と指導方法 | 2章、90分 | |
ライティングスキル指導のポイント:和文英訳を超えて | プロセスライティング | 2章、90分 | |
フォーカス・オン・フォームによる文法指導 | Focus on Form指導 | 2章、90分 | |
授業運営とICTの活用 | ICT利用 | 2章、90分 | |
教科書レッスン構成を知る | タスク構成 | 3章、90分 | |
発問の効果的な仕方と授業運営 | 発問の種類 | 3章、90分 | |
協働学習を促進する | 協働学習と自律的学習 | 3章、90分 | |
測定と評価について知る | 測定と評価方法 | 3章、90分 | |
コミュニケーション主体の指導のまとめ | 総合的な授業運営 | 3章、90分 | |
試験 レポートの評価と模擬授業の評価を合わせて行う(「評価方法と採点基準」参照) |