最終更新日:2024年10月9日
D058
免疫学
免疫応答を理解し、感染から身体を守る仕組みを知る単位条件
通信 2単位教員
履修条件
なし
到達目標
(1)目的
免疫学に関する基本的知識を学ぶことで、感染症やアレルギー性疾患等に対応する汎用的な問題解決、研究活動できる応用力を育成することを目的とする。
(2)授業構成と到達目標
①社会福祉、とくに養護教諭の活動する現場で必要な免疫学の基礎知識について説明をうけ、理解することができる。
②社会福祉、とくに養護教諭の活動する現場で必要な免疫不全症の基礎知識について説明をうけ、理解することができる。
③社会福祉、とくに養護教諭の活動する現場で必要なアレルギー性疾患の基礎知識について説明をうけ、理解することができる。
学習成果
(1)社会福祉、とくに養護教諭の活動する現場で遭遇する感染症について、適切な対応ができる。
(2)社会福祉、とくに養護教諭の活動する現場で遭遇する免疫不全症について、適切な対応ができる。
(3)社会福祉、とくに養護教諭の活動する現場で遭遇するアレルギー性疾患について、適切な対応ができる。
テキスト教材
①河本宏『もっとよくわかる!免疫学(実験医学別冊)』(羊土社)
②厚生労働省『保育所におけるアレルギー対応ガイドライン(2019年改訂版)』
※各自Webサイトよりダウンロード(配本対象外)
(URL:https://www.mhlw.go.jp/content/000511242.pdf)
参考図書
①河本宏『マンガでわかる 免疫学』(オーム社)
②海老澤元宏/伊藤浩明/藤澤隆夫監修『食物アレルギーハンドブック2018』(株式会社協和企画)
③海老澤元宏『症例を通して学ぶ年代別食物アレルギーのすべて』(南山堂)
評価の要点
課題に対するレポートの内容を評価する。レポートが基準に達した場合、科目終了試験を実施して合否を判定する。
評価方法と採点基準
レポートは、限られた字数の中で、課題の意図をくみ取って、必要十分な内容をいかに要領よくまとめるかが重要である。出題者の意図として、その課題について、必ず触れなければならないものがある。これが書かれていない場合は、講評(コメント)をつけて返答し、再提出を求める。
意図に沿ったレポートについては、100点満点として評価し、90点以上をS、80〜89点をA、70〜79点をB、60〜69点をCとし、以上を合格とする。60点未満はD評価で再々提出を求める。
科目終了試験の採点基準もレポートと同様のS〜Dで判定する。
評価以前の注意点として、誤字脱字(変換間違い)しないことや、レポートについては、適切な段落分け、文頭の一字下げ、(日本語として)論理的な内容であることが求められる。
履修上の注意事項や学習上のアドバイス
免疫学は基礎医学の一分野であるが、その範囲は広く他領域と関連し、多くの疾患、病態は免疫学を背景に展開される。今回の授業では、感染防御、免疫応答、自己免疫、アレルギー性疾患、免疫不全症に限っている。移植免疫、腫瘍免疫は特異な分野で、社会福祉学の学びにはなじまないので、授業内容には含まれない。
レポート提出にあたり、インターネット上などの資料(特に模範回答情報)の丸写し(コピー&ペースト)は、本人の学修には役立たず、厳禁であり、D評価となる。
レポート課題
提出数 2第1課題
第1設題
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の診断、治療について、免疫学の立場(基礎知識)から簡潔に説明しなさい。
第2課題
第1設題
2012年に起きた東京都調布市での食物アレルギー事故の前後での、文部科学省の食物アレルギー対応の変化について簡潔に説明しなさい。
備考・補足
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授業回数別教育内容 | 身につく資質・能力 | 学習範囲 (予習・復習を含む) |
|
免疫学のおもしろさ | 免疫学の本質、学問としての位置づけ等を理解できる。 | 教材110〜17頁 | |
獲得免疫とは? | 免疫反応の基本形、獲得免疫システム等を理解できる。 | 教材118〜29頁 | |
抗原情報の伝わり方 | 抗原レセプター、獲得免疫系による免疫応答の概要等を理解できる。 | 教材130〜45頁 | |
多様性の創成と自己反応細胞の除去 | T細胞がつくられるところ、多様性の創出等を理解できる。 | 教材146〜55頁 | |
自己反応性を抑制するさまざまな調節系 | 自己反応性細胞の除去、T細胞の活性化等を理解できる。 | 教材156〜69頁 | |
血液細胞の発生と分化 | 血液細胞の由来、造血幹細胞等を理解できる。 | 教材170〜83頁 | |
免疫細胞の発生とT細胞・B細胞の分化 | 胸腺の発生、胸腺に移住する前駆細胞等を理解できる。 | 教材184〜111頁 | |
さまざまな免疫応答の機序 | リンパ節/脾臓の構造と機能等を理解できる。 | 教材1112〜145 頁 | |
自然免疫系の生体防御機構 | 自然免疫系の基本型、自然免疫系と獲得免疫系の関わり方等を理解できる。 | 教材1146〜167 頁 | |
自己免疫疾患・アレルギーの基礎 | アレルギーのメカニズム、自己免疫疾患等を理解できる。 | 教材1178〜194 頁 | |
後天性免疫不全症候群(AIDS) | 後天性免疫不全症候群について理解できる。 | 後天性免疫不全症候群に関する厚生労働省等の関連サイト情報 | |
小児の免疫不全症 | 慢性肉芽腫症、無ガンマグロブリン血症、ADA欠損症等について理解できる。 | 小児慢性特定疾病情報センターのサイト情報 | |
小児の自己免疫疾患 | 自己免疫性甲状腺疾患、膠原病・リウマチ性疾患等について理解できる。 | 小児慢性特定疾病情報センターのサイト情報 | |
小児のアレルギー性疾患 | アレルギー性鼻炎、アレルギー性結膜炎、気管支喘息等について理解できる。 | 教材2 | |
食物アレルギー | 食物アレルギーについて理解できる。 | 教材2 | |
試験 |