最終更新日:2024年3月22日
D038
精神保健福祉援助技術総論
精神保健福祉ソーシャルワークへの導入単位条件
通信 3単位 面接 1単位教員
履修条件
レポートはまず、第1課題のみ提出。第1課題合格後に、第2、3課題を提出。スクーリング受講条件は、レポート第1課題提出済みであること。
到達目標
(1)目的
①精神保健領域のソーシャルワーク(相談援助)実践の基盤となる知識、技術、理論的枠組みを理解することを目的とする。
(2)到達目標
①わが国の精神保健福祉の動向を踏まえて、精神保健福祉士に求められる基本的役割とその役割がどう拡大・変化してきているか理解できる。
②精神保健福祉士の実践の基盤となるソーシャルワークの定義について理解できる。
③精神保健福祉士の実践の基盤となるソーシャルワーク(相談援助)の価値・原則について理解できる。
④ソーシャルワーク理論について、その形成過程と発展について理解できる。
⑤精神障害者の相談援助における権利擁護の意義について理解できる。
⑥精神保健福祉士が行う相談援助の対象と相談援助の概要について理解できる。
⑦精神障害者の相談援助に係る専門職の概念と範囲について理解できる。
⑧精神保健福祉活動における総合的かつ包括的な援助と多職種連携について理解できる。
学習成果
(1)わが国の精神保健福祉の動向を踏まえて、精神保健福祉士に求められる基本的役割とその役割がどう拡大・変化してきているか理解できるようになる。
(2)精神保健福祉士の実践の基盤となるソーシャルワークの定義について理解できるようになる。
(3)精神保健福祉士の実践の基盤となるソーシャルワーク(相談援助)の価値・原則について理解できるようになる。
(4)ソーシャルワーク理論について、その形成過程と発展について理解できるようになる。
(5)精神障害者の相談援助における権利擁護の意義について理解できるようになる。
(6)精神保健福祉士が行う相談援助の対象と相談援助の概要について理解できるようになる。
(7)精神障害者の相談援助に係る専門職の概念と範囲について理解できるようになる。
(8)精神保健福祉活動における総合的かつ包括的な援助と多職種連携について理解できるようになる。
テキスト教材
新・精神保健福祉士養成講座 『精神保健福祉相談援助の基盤(基礎・専門)』第2版(中央法規出版)2015
参考図書
1.新・精神保健福祉士養成講座『精神保健福祉援助技術総論』(中央法規出版)2012
2.新・社会福祉士養成講座『相談援助の基盤と専門職』第3版(中央法規出版)2015
3.久保絋章『ソーシャルワーク実践のモデル』(川島書店)2005
評価の要点
上記の学習成果がレポートの内容に反映されていること。上記の学習成果がスクーリング内でのワークシートを使用した授業内試験、課題レポートに反映されていること。
評価方法と採点基準
レポート・スクーリング両方が合格後、総合的に評価します。
(レポート評価)
文章作法(5項目)、基本的なレポート作法(4項目)、設題の内容に関して(6項目)の計15項目、さらに、+αの総合点で評価します。
(スクーリング評価)
ワークシートを使用した授業内試験、スクーリング内で提示する課題レポートにて総合的に評価します。
履修上の注意事項や学習上のアドバイス
論点に対する自分の意見をしっかりと書くように心がけてください。また、レポートには意見の正当性を示す「論拠」が必要です。「論拠」を明らかにするために、上記の学習の積み重ねが必須です。さらに、テキスト以外の参考文献に当たり、参考文献の記述を心がけてください。
レポート課題
提出数 3第1課題
通信3単位/スクーリング1単位
第1設題
相談援助専門職の共通基盤について論ぜよ。なお、レポート作成にあたり、以下の3点を踏まえて論ぜよ。
①3つの倫理綱領について理解を深める。
IFSW(国際ソーシャルワーカー連盟)のソーシャルワーカーの倫理綱領、日本精神保健福祉士協会倫理綱領、日本社会福祉士会倫理綱領
② 「相談援助の定義・理念・価値」(第3章、第4章)について、IFSWのソーシャルワークの定義や第3章第1節、第2節を踏まえながら、相談援助の理解を深める。
③ 「相談援助の形成過程」(第5章)について理解を深める。特に、ソーシャルワークの源流と形成過程、日本におけるソーシャルワークの形成過程、実践理論等。
第2課題
通信3単位/スクーリング1単位
第1設題
生活モデルについて論ぜよ。なお、レポート作成にあたり以下の2点を踏まえて論ぜよ。また第2課題については、レポート作成にあたり、参考書の1(旧テキスト)を主に学習すること。
①医学モデルと比較すること。
②ソーシャルワーク理論の歴史的展開を含めること。
第3課題
⚠︎通信3単位/スクーリング1単位
第1設題
精神保健福祉士の相談援助専門職としての専門性とソーシャルワーク(相談援助)について論ぜよ。なお、レポート作成にあたり、以下の3点を踏まえて論ぜよ。
①ソーシャルワークにおける権利擁護と精神保健福祉士の権利擁護機能について理解を深める。(第8章)
②精神保健福祉分野における精神保健福祉士の役割、専門性、専門職性の理解、さらに専門的相談援助活動の理解を深める。(第6章)
③ 精神保健福祉活動における総合的かつ包括的な援助と多職種連携についての理解、さらに、チームアプローチにおける精神保健福祉士の役割について理解を深める。(第9章)
備考・補足
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授業回数別教育内容 | 身につく資質・能力 | 学習範囲 (予習・復習を含む) |
|
わが国の精神保健福祉の動向を踏まえ精神保健福祉士が国家資格化となった経緯を学ぶ ・国家資格化以前のわが国の精神保健福祉の動向の概要。 ・精神保健福祉士の国家資格が求められた経緯。 |
ソーシャルワーカーと精神保健福祉士の歴史の理解 | テキスト第1章第1 節 | |
わが国の精神保健福祉の動向を踏まえ精神保健福祉士法改正の意義・目的を学ぶ ・国家資格化以降のわが国の精神保健福祉の動向。 ・精神保健福祉士法の改正の内容。 |
精神保健福祉士の基本的役割と拡大されてきた役割の理解 | テキスト第1章第1 節 | |
国家資格化以降のわが国の精神保健福祉施策を踏まえ精神保健福祉士の基本的役割と役割の変化・拡大について学ぶ ・精神保健福祉士に求められる役割の変化。 ・精神保健福祉士の領域の拡大。 |
精神保健福祉士の基本的役割と拡大されてきた役割の理解 | テキスト第1章第2 節 | |
精神保健福祉領域におけるソーシャルワーカー(相談援助職)について社会福祉士の役割の理解から学ぶ ・わが国のもう一つのソーシャルワーカー資格である社会福祉士の位置づけ。 ・社会福祉士の専門性。 |
社会福祉士資格、社会福祉士の専門性 | テキスト第2章第1 節、第2節 | |
精神保健福祉領域におけるソーシャルワーカー(相談援助職)について社会福祉士の役割の理解から学ぶ ・精神保健福祉士と社会福祉士の役割の相違点。 ・精神保健福祉士と社会福祉士の協働。 |
ソーシャルワーク専門職の役割・業務等の相違点、協働 | テキスト第2章 | |
ソーシャルワーク(相談援助)の定義とソーシャルワークの専門性を学ぶ1 ・精神保健福祉士法におけるソーシャルワーク(相談援助)の定義。 ・国際ソーシャルワーカー連盟(IFSW)によるソーシャルワークの定義。 |
ソーシャルワーク(相談援助)の基礎的理解 | テキスト第3章第1 節、第2節 | |
ソーシャルワーク(相談援助)の定義とソーシャルワークの専門性を学ぶ2 ・ソーシャルワーク(相談援助)活動の定義。 ・ソーシャルワーク(相談援助)活動の概念。 |
ソーシャルワーク(相談援助)の基礎的理解 | テキスト第3章第2 節 | |
ソーシャルワーク(相談援助)の定義とソーシャルワークの専門性を学ぶ3 ・ソーシャルワーク(相談援助)の理念と価値(理念・価値とは、ウェルビーイング、社会正義、民主主義、人権、ソーシャルインクルージョン)。 |
ソーシャルワーク(相談援助)の基礎的理解 | テキスト第4章第1 節、第2節 | |
ソーシャルワーク(相談援助)の定義とソーシャルワークの専門性を学ぶ4 ・ソーシャルワーク(相談援助)の理念と価値(ノーマライゼーション、尊厳保持・人権擁護・権利擁護、利用者主体の堅持、自立支援とその促進、エンパワメント、その他の理念・価値)。 |
ソーシャルワーク(相談援助)の基礎的理解 | テキスト第4章第1 節、第2節 | |
精神保健福祉領域のソーシャルワークにおける障害者の権利擁護1 ・障害者の権利擁護。 ・ソーシャルワーク(相談援助)における権利擁護。 |
障害者の権利擁護とソーシャルワークにおける権利擁護 | テキスト第8章第1 節 | |
精神保健福祉領域のソーシャルワークにおける精神障害者の権利擁護2 ・精神障害者の権利擁護。 ・精神保健福祉士の役割と権利擁護機能、システム。 |
精神障害者の権利擁護の機能、システム | テキスト第8章第2 節 | |
ソーシャルワーク(相談援助)の価値と倫理的ジレンマについて学ぶ ・ソーシャルワーク専門職の価値と倫理。 ・IFSWのソーシャルワーカー、日本精神保健福祉士協会、日本社会福祉士会の倫理綱領。 ・ソーシャルワーク専門職の相談援助活動における倫理的ジレンマを考える。 |
ソーシャルワーク専門職の価値と倫理 | テキスト第8章第3 節、参考書2の7章 | |
ソーシャルワーク理論の形成と発展1 ・ソーシャルワーク理論の源流。 ・ソーシャルワーク理論の確立。 |
ソーシャルワーク理論の基礎 | テキスト第5章第1 節、参考書2の第3 章、第4章 | |
ソーシャルワーク理論の形成と発展2 ・ソーシャルワーク理論の発展。 ・ソーシャルワーク理論の展開1。 |
ソーシャルワーク理論の基礎 | テキスト第5章第1 節、参考書2の第4 章 | |
ソーシャルワーク理論の形成と発展3 ・ソーシャルワーク理論の展開2。 ・日本におけるソーシャルワーク理論の形成過程。 |
ソーシャルワーク理論の基礎 | テキスト第5章第2 節、参考書2の第4 章 | |
精神保健福祉ソーシャルワークの体系1 ・ソーシャルワークの定義と概念。 |
ソーシャルワーク理論の基礎 | 参考書1の第3章第 1節 | |
精神保健福祉ソーシャルワークの体系2 ・ケースワーク〜個人を対象としたソーシャルワーク。 ・グループワーク〜集団を活用したソーシャルワーク。 |
ソーシャルワーク理論の基礎 | 参考書1の第3章第 2節 | |
精神保健福祉ソーシャルワークの体系3 ・コミュニティワーク〜地域を対象としたソーシャルワーク。 ・ソーシャルワーク・リサーチ、ソーシャル・アドミニストレーション等。 |
ソーシャルワーク理論の基礎 | 参考書1の第3章第 3節 | |
精神保健福祉ソーシャルワークの体系4 ・ソーシャルワークに関連した技術(カウンセリング、ケアマネジメント、ネットワーク、スーパービジョン、コンサルテーション)。 |
ソーシャルワーク理論の基礎 | 参考書1の第3章第 4節 | |
精神保健福祉士が行うソーシャルワーク (相談援助)の対象と相談援助の概要1 ・精神保健福祉分野におけるソーシャルワーク(相談援助)活動の対象。 ・精神保健福祉分野におけるソーシャルワーク(相談援助)活動の目的。 |
精神保健福祉分野の対象者理解、相談援助活動の目的 | テキスト第6章第1 節、第2節 | |
精神保健福祉士が行うソーシャルワーク (相談援助)の対象と相談援助の概要2 ・精神保健福祉分野におけるソーシャルワーク(相談援助)活動の意義。 ・精神保健福祉分野における相談援助活動の現状と今後の展開。 |
相談援助活動の意義、現状の課題と今後の展開 | テキスト第6章第2 節、第3節 | |
精神保健福祉活動における総合的かつ包括的な援助と多職種連携1 ・総合的・包括的な援助を支える理論。 ・総合的・包括的な援助の機能と概要。 |
メゾ的視点、マクロ的視点で精神保健福祉活動を捉える。 | テキスト第9章第1 節、第2節 | |
精神保健福祉活動における総合的かつ包括的な援助と多職種連携2 ・チームアプローチの意義と内容。 ・チームアプローチにおける精神保健福祉士の役割。 |
チームアプローチと精神保健福祉の役割 | テキスト第9章第3 節、第4節 | |
(スクーリングにて実施) ガイダンスとソーシャルワーク(相談援助)における援助関係形成技法の導入1 ・スクーリングの目的、展開、評価について説明。 ・援助関係形成技法の導入1(インテーク面接ロールプレイングの実施)。 |
スクーリングを受講する準備、心構え、インテーク面接技法 | 配布教材 | |
(スクーリングにて実施) ガイダンスとソーシャルワーク(相談援助)における援助関係形成技法の導入2 ・援助関係形成技法の導入2(インテーク面接、ロールプレイングの実施)。 ・インテーク面接記録、評価の整理。 |
インテーク面接技法、面接記録技法、面接評価技法 | 配布教材 | |
(スクーリングにて実施) ソーシャルワーク(相談援助)の援助関係形成の原則について学ぶ1 ・面接の定義、面接の技法。 ・バイスティックの7原則。 |
援助関係形成技法における面接の重要性 | 配布教材 | |
(スクーリングにて実施) ソーシャルワーク(相談援助)の援助関係形成の原則について学ぶ2 ・インシデント事例をもとに以下について考える。 ・個別化の原則に視点をあてたクライエントとの「かかわり」について。 ・意図的感情の表現の表出の原則に視点をあてたクライエントとの「かかわり」について。 ・情緒的関与の原則に視点をあてたクライエントとの「かかわり」について。 ・受け止めるに視点をあてたクライエントとの「かかわり」について。 |
援助関係形成技法における「かかわり」の重要性 | 配布教材 | |
(スクーリングにて実施) ソーシャルワーク(相談援助)の援助関係形成の原則について学ぶ3 ・援助関係形成の原則について、グループワークにて話し合い。 ・課題について望ましい「かかわり」を見いだし、グループにて共有。 ・ワークシートのインシデント場面について、ロールプレイングするための準備。 |
ケース検討能力、グループワーク技法、ロールプレイング技法 | 配布教材 | |
(スクーリングにて実施) ソーシャルワーク(相談援助)の援助関係形成の原則について学ぶ4 ・ロールプレイングにて望ましい「かかわり」について検討。 ・ロールプレイングにてクライエントに共感する。 ・ロールプレイングを観察し望ましい「かかわり」について客観的な理解。 |
ケース検討能力、グロールプレイング技法、観察技法 | 配布教材 | |
(スクーリングにて実施) ソーシャルワーク(相談援助)の援助関係形成の原則について学ぶ5及びスクーリングのまとめ ・ロールプレイングのグループフィードバック。 ・スクーリングのまとめ。 |
グループワーク技法、フィードバック技法 | 配布教材 | |
試験 ワークシートを使用して記述試験を実施します。 |