最終更新日:2024年3月12日
C091
理科Ⅱ
小学校理科A区分(物質・エネルギー)の内容を身近な現象から学ぶ。単位条件
通信 2単位教員
履修条件
なし
到達目標
(1)授業の目的
学習指導要領理科の目標にある理科の見方・考え方を働かせ、科学的に解決する物質(粒子)の内容理解と学習展開の具体的な内容と方
法を学ぶことを目的とする。
(2)授業構成と到達目標
①学習指導要領の分析を明確にすることができる。
②目的意識を持った授業展開をすることができる。
③実験の計画、実験結果の解釈、考察をすることができる。
④物質、粒子という見方、考え方ができるようになる。
学習成果
(1)学習指導要領の分析、解釈をするとともに学年目標と学習内容の構成について理解することができる。
(2)子供の問題意識に支えられた学習過程を構成することができる。
(3)見通しと実感を伴った理解が得られる観察・実験の計画を立案することができる。
(4)目に見えない粒子をモデル図等に表現し、「見える化」して解釈、説明することができる。
テキスト教材
文部科学省『小学校学習指導要領』
文部科学省『小学校学習指導要領解説 理科編』
評価の要点
①学習指導要領の分析、解釈をすることができる。
②事象の提示と問題意識に支えられた学習過程を構成することができる。
③目的意識に支えられた実験観察の計画を立案することができる。
④粒子をモデル化し、「見える化」して説明することができる。
評価方法と採点基準
レポート合格後の科目終了試験で評価する。
①レポート課題合格の後、科目終了試験を受験すること。60点以上を合格(単位認定)とする。
②レポート課題の記述については、設問に正対した解答であること、また、自己理解が伴った内容であることが大切。
履修上の注意事項や学習上のアドバイス
・理科の見方・考え方を働かせた物質(粒子)の内容理解と学習展開の具体的な方法を学ぶという意識が大切。
・粒子をモデル図等に表現し、「見える化」して解釈、説明することができるようになる。
レポート課題
提出数 2第1課題
字数制限なし
第1設題
科学的な概念の理解など基礎的・基本的な知識・技能の確実な定着を図るために、小中の系統性が大切です。どのように構造化することが望ましいのか具体的に説明をしなさい。
第2課題
字数制限なし
第1設題
粒子概念をどのように児童に教えていくのか、基本的な考えを述べなさい。また、具体的な学習事項を学習指導要領から選び、絵や図を挿入しながら説明をしなさい。
備考・補足
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授業回数別教育内容 | 身につく資質・能力 | 学習範囲 (予習・復習を含む) |
|
はじめに 授業の目的と内容、方法についての理解。 PISA.TIMSSの調査結果との関連性について分析、考察を行うことができる。 |
関連性を読解する能力 | 解説書p1〜p11 | |
科学的な概念の形成(粒子)における小中学校の学習指導要領における系統性、構造性についての理解とカリキュラムの特色を理解し、説明することができる。 |
関連性を読解する能力 | 解説書p22〜p23 | |
理科学力調査結果の目的と結果についての考察を行い、エネルギー的な見方の重要な授業核心を理解することができる。 | 基礎的なエネルギーの見方 | 調査問題の理解 | |
粒子の保存性の事例として、第3学年の「物と重さ」(形と重さ、体積と重さ)の学習事項を分析、解釈し、授業展開を考えることができる。 | 質量保存の概念 | 解説書p29〜p39 | |
粒子の存在の事例として、第4学年の「空気と水の性質」(空気の圧縮、水の圧縮)の学習事項を分析、解釈し、授業展開を考えることができる。モデル図による粒子概念の形成を図る。 | モデル図による表現 | 解説書p47〜p52 | |
粒子のもつエネルギーの事例として、第4学年の「金属・水・空気と温度」(温度と体積 の変化、温まり方の違い、水の三態変化)の学習事項を分析、解釈し、授業展開を考えることができる。水を中心にして展開する。 |
モデル図による表現 | 解説書p47〜p52 | |
粒子のもつエネルギーの事例として、第4学年の「金属・水・空気と温度」(温度と体積の変化、温まり方の違い、水の三態変化)の学習事項を分析、解釈し、授業展開を考えることができる。金属を中心にして展開する。 | モデル図による表現 | 解説書p47〜p52 | |
粒子のもつエネルギーの事例として、実生活の中に当てはめて考えられる活用事例を探求する。また、その性質を利用したモノづくりを考えることができる。その際、どの部分にその性質が使われているのかを説明することができる。 | 温度と変化 | 解説書p47〜p52 | |
粒子の保存性の事例として、第5学年の「物の溶け方」(物が水に溶ける量の限度、溶ける量の変化、重さの保存)の学習事項を分析、解釈し、授業展開を考えることができる。 実験計画の妥当性、条件制御についての資質を高める。食塩とミョウバンで展開する。 |
実験の客観性の有無 | 解説書p63〜p69 | |
粒子の保存性の事例として、実生活の中に当てはめて考えられる活用事例を探求する。また、その性質を利用したモノづくりを考えることができる。その際、どの部分にその性質が使われているのかを説明することができる。砂糖の変化を追究する。 | 温度と変化 | 解説書p63〜p69 | |
粒子の存在、結合の事例として、第6学年の「燃焼の仕組み」(植物体が燃えると空気中の酸素が使われ、二酸化炭素ができる)の学習事項を分析、解釈し、授業展開を考え、実験計画を立案し、実験結果を解釈し、自らの考えを持つことができるようにする。推論についての資質を高める。気体検知管、石灰水の目的的活用を意識させる。 | 実験の目的意識 | 解説書p77〜p84 | |
粒子の存在、結合の事例として、第6学年の「燃焼の仕組み」(植物体が燃えると空気中 の酸素が使われ、二酸化炭素ができる)の学習事項を分析、解釈し、授業展開を考えることができる。酸素、二酸化炭素の性質、石灰水の特性についての理解を図る。 |
気体の性質の理解 | 解説書p77〜p84 | |
粒子の結合、保存性の事例として、第6学年の「水溶液の性質」(酸性・アルカリ性・中性、気体が溶けている水溶液、金属を変化させる水溶液)の学習事項を分析、解釈し、授業展開を考えることができる。炭酸水、アンモニアを活用する。 | 実験の目的意識 | 解説書p77〜p84 | |
粒子の結合、保存性の事例として、第6学年の「水溶液の性質」(酸性・アルカリ性・中性、 気体が溶けている水溶液、金属を変化させる水溶液)の学習事項を分析、解釈し、授業展開を考えることができる。金属を変化させる水溶液を取り扱う。 |
実験の目的意識 | 解説書p77〜p84 | |
まとめ 学習指導要領理科の目標にある「理科の見方・考え方を働かせた」理解を図るために物質(粒子)の内容を講義と実験を通して、その学習内容をまとめることができる。 |
物質(粒子)の見方・考え方 | 解説書p5〜p18 | |
試験 粒子概念の形成において、目的意識に支えられた実験観察の計画立案と粒子をモデル化し、「見える化」して説明することができることに関する事項。薬品、器具の取り扱いに関する事項。 |