最終更新日:2024年3月12日
B002
児童学の保健学的基礎Ⅱ
子どもによく見られるさまざまな病気を理解し、その予防保健対策をよく理解しよう。単位条件
通信 2単位教員
履修条件
保健学的基礎Iの重要な部分、すなわち子どもの成長発達、生理機能の基礎を理解していることが必要です。その上で、子どもに特有な病気
やその対策としての予防接種、母子保健行政や統計について学習する。
到達目標
(1)目的
保育士・教員として「子ども」と接し教育する為に必要な知識を深める事を目的とする。
(2)授業構成と到達目的
1.子どもの成長、発達、病態を理解し、保育及び教育現場でその知識を役立てることができる。
2.課題について調べて、これをまとめ、発表することができる。
学習成果
1.新生児、乳幼児、学童期によく見られる病気の症状、診断、治療法を述べることができる。
2.病気の予防に関し、予防接種の重要性とその具体的な方法を学び述べることができる。
3.上記の項目に関し、自己の能力を高め・まとめ・保育や教育の現場に応用することができる。
テキスト教材
西村昻三・松浦信夫・原田正平編著『わかりやすい子どもの保健 第三版』(同文書院)2018
評価の要点
提出したテーマ(課題)に対するレポートの内容を評価する。これに合格した場合、筆記試験を実施して合否を判定する。
評価方法と採点基準
レポート合格後の科目終了試験で評価する。
現在は4つのテーマについてレポートの提出を求めている。限られた字数の中に、いかに要領よく要点をまとめるかが重要である。出題者の意図として、そのテーマについて、必ず触れなければならないものがある。これが書かれていない場合は、コメントをつけて返答し、再提出を求める。評価は、90点以上をS、以下10点刻みでA、B、C(60点以上)とし、これ未満はD評価で再提出を求める。
履修上の注意事項や学習上のアドバイス
すでに「わかりやすい子どもの保健 第二版 西村昻三・松浦信夫 編著 同文書院 2016」を買われた方はそれを使っていただいて構いません。
この授業で学ぶ医学の専門知識を、保育や教育の現場で子どもの健康を増進して病気を予防したり、病気の子どもに適切に対応できる能力を身につけるつもりで各回の授業に臨んでほしいと思っています。
レポート課題
提出数 2第1課題
第1設題
子どもの病気は身体の病気からこころの病気にシフトしてきているという見方があります。昔の日本にはどのような子どもの病気が多く、近年、どのような病気が増えてきたのか(我が国の小児疾患の変遷)について論じなさい。
第2課題
第1設題
子どもの疾病を予防するための我が国の保健行政による対策について論じなさい。
備考・補足
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授業回数別教育内容 | 身につく資質・能力 | 学習範囲 (予習・復習を含む) |
|
先天異常・新生児の生理病態 ・受精、妊娠、胎児の生理を学ぶ ・周産期の病気と病態生理・診断・予防 |
先天異常と新生児の健康と病気の理解 | 先天的な病気とその 原因 (予習30分) | |
小児の感染症(ウイルス感染) 小児期に主に認めれれる注意すべきウイルス感染症の病態、症状、予防及び幼稚園・学校での対応 |
子どものウイルスによる感染症の理解 | 子どもが罹るウイルス感染症 (予習30分) | |
小児の感染症(細菌感染) 小児期に主に認めれれる注意すべき細菌感染症 の病態、症状、予防及び幼稚園・学校での対応 |
子どもの細菌による感染症の理解 | 子どもが罹る細菌感染症 (予習30分) | |
呼吸器系の疾患 小児期に良く見られる呼吸器の障害をおこす病気の病態 |
子どもの健康に重要な呼吸器の生理と病態を理解 |
子どもが罹る呼吸器の病気 (予習30分) | |
循環器の疾患 先天性心疾患及び後天的心疾患の病態、対応 |
循環器疾患を理解し本疾患を有する子どもへの理解と対応を学ぶ | 子どもが生まれ持った心臓の病気 (予習30分) | |
消化器の疾患 小児期に良く見られる消化器の障害をきたす病気 |
子どもの健康に重要な消化器の生理と病態を理解 | 子どもが罹るお腹の病気(予習30分) | |
血液の疾患と悪性疾患 血液の役割と良く認められる血液の病気 |
血液の身体における働きと病気の理解 | 血液の病気と栄養の関係、白血病 (予習30分) | |
アレルギー疾患 免疫の生理的働きとアレルギーのきたす病態と対応策 |
免疫の役割とアレルギー疾患の理解 | 気管支喘息とアナフィラキシーショッ ク (予習30分) | |
内分泌疾患 小児のホルモンによ恒常性と成長、発達に影響する病態生理 |
子どもにおけるホルモンの役割と異常の理解 | ホルモンとその異常を原因とする病気 (予習30分) | |
神経疾患 脳と神経の働き及び傷害を受けた時の病態、対応 |
子どもにおける神経系の役割と異常の理解 | 脳神経系の働きとその異常で起こる病気 (予習30分) | |
予防接種 予防接種を受ける意義とワクチンの種類、予防接種を受けてはいけないとき |
予防接種の意義とワクチンの理解 | ワクチン接種の時期や年齢の理解 (予習30分) | |
子どもの精神保健(こころのケア) 現代の子どもの食事や睡眠の現状、子どもの発達障害や心身症の種類 |
現代の子どものこころの病気の理解 | 子どものこころの病気の現状 (予習30分) | |
生活・環境と育児 胎内環境の変化と生後の生活環境の変化、これらによる病気の発症 |
環境の変化に起因する子どもの病気の理解 | 環境変化によって増えた子どもの現代病 (予習30分) | |
子どもの保健行政 子どものための保健対策と小児保健統計 |
子どもを取り巻く様々な課題とそれに対する保健行政対策 | 子どもに対する種々の保健対策 (予習30分) | |
まとめとふりかえり 授業のまとめと重要ポイントの復習 |
母親、保育者、教育者として理解すべき子どもの保健への理解 | 授業で扱った病気とその予防のための保 健対策 (予習30分) | |
試験 |