最終更新日:2024年8月6日
D139
地域福祉論Ⅰ(2020年度以降入学生)
①地域福祉の考え方の発展と実態について学ぶ ②地域福祉にかかる組織や団体について学ぶ単位条件
通信 2単位教員
履修条件
特になし
到達目標
地域福祉の視点と理論を学び、将来専門職として、地域福祉の担い手として必要となる制度や社会資源などを、社会福祉の実践現場で実践できるようになることを学習の到達目標とする。この科目は、I・IIの両方で構成されているが、地域福祉論Iにおける到達目標としては、次のことを掲げる。
1.地域福祉の理念や枠組みの理解ができる(地域福祉とはどのようなものか、その考え方について理解できる)
2.地域福祉に関連する各種制度や組織、団体、専門職について学び、説明できる(地域福祉施策の内容やその組織・団体について説明できる)
学習成果
(I・II共通事項として)
現代社会において、何故「地域福祉」という考え方が重要視されるようになってきたのかを理解し、その背景となった事柄を把握することができるようになることが重要である。そうした上で、地域福祉の構成内容や概念の変化が起こってきた理由について、時系列で理解していくことができるようになる。また本科目では、地域福祉の具体的な推進機関や人的資源・法制度などの要素が取り上げられることが多いので、学んだ内容が実践現場の中でどのように用いられているのかを確認しながら、具体的な事業等を確認していくことができ、それを実際に使うことができるようにする。(学んだ内容を、自分の住んでいる街では具体的にどのように行われているのかを調べてみる)
具体的には、次の内容について学修し、その成果を問う。
(1)地域福祉の考え方の発展と実態について理解できる
(2)地域福祉の主体形成と住民参加の方法について理解できる
(3)地域福祉に係る組織、団体、専門職について学び、その活用や調整方法を理解できる
(4)地域福祉の推進方法について理解できる
地域福祉論Iにおいては、このうちの(1)及び(3)についての学習を中心とする
テキスト教材
福祉臨床シリーズ編集委員会編『地域福祉と包括的支援体制』(弘文堂)
または下記のテキストでも可
社会福祉士養成講座編集委員会編『新・社会福祉士養成講座9「地域福祉の理論と方法 第3版」』(中央法規出版)
参考図書
上野谷他編『よくわかる地域福祉 最新版』(ミネルヴァ書房)
評価の要点
課題レポートを提出し、レポートに合格した後、科目終了試験において60点以上を取得した者を合格とする。
評価方法と採点基準
レポート合格後の科目終了試験で評価する。
(レポートの評価・採点基準)
第1課題については、1960年代以降の地域福祉の考え方の変化を、時系列に沿って書かれているかがポイントになる。また第2課題においては、社会福祉協議会の役割がどのように変化してきたか、特に地域組織化や在宅福祉サービス事業などとの関連で、その特徴をまとめることがポイントである。
(試験の採点基準)
第1課題では①地域福祉が発展してきた理由について、具体的なきっかけや社会的な事象をあげて説明しているか、2地域福祉の実践や制度改革について時代ごとの流れの中で説明し、それが①と連動しているか、をポイントにする。(戦後をいくつかの時代に分けて説明すること)また、第2課題では社会福祉協議会の役割の変化がわかる報告書などをあげて、説明を加えること。社協の課題も必ず加えること。
履修上の注意事項や学習上のアドバイス
地域福祉における歴史的な展開や制度・施策は、その時々の社会的、経済的な背景が大きく関連している。社会の動きと連動して理解するためにも、年表などを作成し、時系列の動きとして理解することがよい。また教科書をよく読み、その内容について具体的に理解すること。そのためには、学修した内容が身近な地域でどのように実施されているかを、自分の住んでいる地域や職場などで確認し、具体的な実践イメージをつかむことが必要である。
レポート課題
提出数 2第1課題
第1設題
わが国において地域福祉の考え方がどのように発展・展開を見せてきたか、特に1960年代以降から現在の動きについて解説しなさい。
第2課題
第1設題
社会福祉協議会の役割とその実践の変遷について、これまでの歴史的経過を踏まえながら説明しなさい。また今後に向けて、課題だと考える点を一つあげて説明しなさい。
備考・補足
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授業回数別教育内容 | 身につく資質・能力 | 学習範囲 (予習・復習を含む) |
|
戦後社会福祉の発展と地域福祉(1) | わが国の社会福祉の歴史について理解する | 第1章第1〜4節 | |
戦後社会福祉の発展と地域福祉(2) | わが国の社会福祉の歴史について理解する | 第1章第1〜4節 | |
福祉コミュニティの考え方と地域福祉の主体形成 | 福祉コミュニティとはどのようなものか理解する | 第1章第5節 | |
イギリスにおける地域福祉の歩みとその考え方 | イギリスにおける地域福祉の考え方について理解する | 第13章第1節 | |
アメリカにおける地域福祉の歩みとその考え方 | アメリカにおける地域福祉の考え方について理解する | 第13章第2節 | |
わが国の地域福祉への影響とその評価 | 海外の考え方がわが国にどのように影響したかを理解する | 第13章第1・2節 | |
地域福祉理論の発展過程(1) | わが国の地域福祉理論の発展過程について理解する | 第2章第1・2節 | |
地域福祉理論の発展過程(2) | わが国の地域福祉理論の発展過程について理解する | 第2章第1・2節 | |
地域のとらえ方と地域組織について | 地域における住民組織の種類とその特徴について理解する | 第2章第3・4節 | |
社会福祉における地方分権と地域福祉計画について | 1990年以降のわが国の地域福祉の特徴について理解する | 第4章第1節 | |
法人組織と社会福祉の事業 | 特に社会福祉法人の特徴やその仕組みを理解する | 第4章第3節 | |
社会福祉協議会についての理解(1) | 社会福祉協議会について理解する | 第4章第2節 | |
社会福祉協議会についての理解(2) | 社会福祉協議会について理解する | 第4章第2節 | |
民生委員・児童委員及び保護司制度についての理解 | 民生委員・児童委員、保護司の制度について理解する | 第4章第5節 | |
地域福祉における財源について | 共同募金等地域福祉における財源について理解する | 第8章第3節 | |
試験 |