最終更新日:2024年10月18日

1年次入学生:3年 3年次編入学生:3年 短期大学部:-
教育学部 共通

W004

情報科学入門

「情報」をよりよく使いこなす力を身に付けるける

単位条件

通信 2単位

教員

石井 清人

履修条件

なし

到達目標

情報及び情報の理論と技術の入門的な内容について、その本質を理解し、それを人々のためにより良く使い、社会の諸課題の解決する能力を身に付けることを目的とする。
この科目は、本学のディプロマポリシーの【教育目標】の「2.自己分析力、論理的思考力、自己管理能力を活かし、個別学問領域を超えたアイディアや洞察力と多面的な問題発見・解決力を育成する。」につながる問題発見・解決力を身に付けるためのものである。

学習成果

・情報についての入門的な内容を理解する。
・情報の理論と技術の入門的な内容について理解する。
・専門分野における課題解決の際に、情報や情報に関わる技術をどう生かしていけばいいのかがわかる。

テキスト教材

野本 弘平 著「情報科学入門」(朝倉書店)2021

参考図書

先生と教育行政のための ICT教育環境整備ハンドブック2024(一般社団法人日本教育情報化振興会)
https://www.japet.or.jp/publications/ict-handbook-2024/からpdfファイルがダウンロードできます。

評価の要点

レポート課題について以下の2点を評価する
テキストに示された「情報や情報の理論と技術」の本質的な内容について理解できているか。
学修内容を自身の身の回りの諸課題の解決に生かす方策について検討することができるか。

評価方法と採点基準

課題1、課題2それぞれについて、以下の項目について各行末に示した配分で評価する。
・テキストおよび参考書(参考資料)の内容の理解(各課題20%、計40%)
・学習内容が各課題の解決方策に生かされているか(各課題20%、計40%)
・レポートとして適切にまとめられ、説得力あるものとなっているか(各課題10%、計20%)

履修上の注意事項や学習上のアドバイス

本科目のテキストには、読むだけでは理解することが難しい専門的な内容も一部含まれています。そのため、読み進めるのが困難な章や節があるかもしれません。そうした場合には、「授業回数別教育内容」に示した事項について概要・概念をイメージできれば良いと考え、難解な部分は読み飛ばしていただいて構いません。

レポート課題

提出数 2

第1課題

パソコン印字可
[大学1600]

第1設題

本科目のテキスト「情報科学入門」の内容の中で、特に関心を持った事柄について、以下の3項目を盛り込んで、1600文字程度でまとめてください。

1.関心を持った事柄の概要
2.その事柄に関心を持った理由
3.その事柄(技術や知見等)は、現代社会の中でどのように活用されているか

第2課題

パソコン印字可
[大学1600]

第1設題

本科目の参考書「先生と教育行政のための ICT教育環境整備ハンドブック2024」の第1章「学びへのICT活用」では、学校での学習活動における代表的なICT活用例が示されています。それらの中で、特に関心を持った活用例について、以下の4項目を盛り込んで、1600文字程度でまとめてください。

1.関心を持ったICT活用例の概要
2.その事例に関心を持った理由
3.その活用例では、ICTを使うことにどのような効果を期待しているのか?
(教育活動において、情報化、デジタル化にはどんなメリットがあるのか?)
4.想定されるその事例の活用場面(自分ならどの教科・単元のどんな場面で、その事例を使うか)についてのアイディア

備考・補足

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授業回数別教育内容 身につく資質・能力 学習範囲
(予習・復習を含む)
テキスト第1章「情報」って何? を読む 
各業界等において「情報」がどのようにとらえられているのかを知る
「情報」とは何かについての理解 テキスト第1章の不明な用語等についてインターネットで調べ、理解を深める(予習、復習各30分)
テキスト第2章現代社会と「情報」 を読む
現代社会における「情報」に関するキーワードにはどのようなものがあるのかを知る
※ただし、テキストに登場するのは、テキスト発行年(2021年)以前のものなので注意すること。
現代社会における情報に関わるキーワードについての理解 テキスト第2章の不明な用語等についてインターネットで調べ、理解を深める(予習、復習各30分)
テキスト第3章「情報」の量としての定義 を読む
「情報量」というものがあり、
・めったに起こらない事象(についての情報)ほど情報量が大きい。
・情報量には加法性(分けて測ったものを足し合わせた場合と、まとめて測った場合の情報量は同じになる)。
・情報量は対数関数で表記できる。
といった特性があるということがなんとなく理解できていればよい。難しそうな式が出てくるが、その詳細まで理解できなくても心配は不要。
情報の量の概念についての理解 テキスト第3章の不明な用語等についてインターネットで調べ、理解を深める(予習、復習各30分)
テキスト第4章「情報」って何? を読む①
~4.1自然の情報記述と身近な情報記述 を読む~
コンピュータでは、すべての情報は「0」「1」の数値に置き換えて扱われる。そのことの理解の前段階として、人間社会における記号化(簡単な形や図、イラストなどで表現し情報を伝えること)の例(「地図記号」「道路標識」「ピクトグラム」など)について知る。
世の中の様々なものを記号化(簡単な形や図、イラストなどで簡易に表現すること)している事例についての理解 テキスト第4章の不明な用語等についてインターネットで調べ、理解を深める(予習、復習各30分)
テキスト第4章「情報」って何? を読む②
~4.2数の記述 を読む~
身の周りの様々な数の表記方法を導入として、2進数での表記方法や計算方法について知る。
世の中の様々なものの数値化(数字で表すこと)についての理解 テキスト第4章の不明な用語等についてインターネットで調べ、理解を深める(予習、復習各30分)
テキスト第4章「情報」って何? を読む③
~4.3文字の記述 を読む~
文字をどのようにしてコンピュータで扱える「数値」に置き換えているのかについて知る
文字の数値化(0と1で文字を表現する=デジタル化)についての理解 テキスト第4章の不明な用語等についてインターネットで調べ、理解を深める(予習、復習各30分)
テキスト第5章自然をどう「情報」化するか を読む①
~5.1アナログとデジタル~5.3音声の記述 を読む~
アナログデータ(連続的に変化するデータ)のデジタルデータ(非連続的で0と1とで置き換えられるデータ)への変換が、どのように行われているのか、基本的な考え方を知る。
また、その考え方に基づき、画像や音声をデジタルデータに変換する方法について知る。
アナログデータのデジタル化(情報化)の概念についての理解 テキスト第5章の不明な用語等についてインターネットで調べ、理解を深める(予習、復習各30分)
テキスト第5章自然をどう「情報」化するか を読む②
~5.4符号化と圧縮~5.5音声の記述 を読む~
ネット上でやり取りされるデータを効率的にやり取りするために様々な工夫がされている。そうした工夫について知る。
アナログデータのデジタル化(情報化)の概念についての理解 テキスト第5章の不明な用語等についてインターネットで調べ、理解を深める(予習、復習各30分)
テキスト第6章「情報」をどう扱うか を読む①
~6.1アルゴリズムの基本 を読む~
コンピュータで処理を行う場合の手順を「アルゴリズム」ということ、および、基本的な処理手順の形つまり「アルゴリズムの基本形」について知る。
情報を扱うときの手順(アルゴリズム)についての基本的な考え方の理解 テキスト第6章の不明な用語等についてインターネットで調べ、理解を深める(予習、復習各30分)
テキスト第6章「情報」をどう扱うか を読む②
~6.2代表的アルゴリズム~6.3問題解決 を読む~
コンピュータで行われる代表的なアルゴリズムの例として、「探索アルゴリズム」「整列アルゴリズム」について知る。また、様々な課題を解決するためのアルゴリズムの一例として、迷路問題を解くアルゴリズムについて知る。
情報を扱うときの手順(アルゴリズム)についての基本的な考え方の理解 テキスト第6章の不明な用語等についてインターネットで調べ、理解を深める(予習、復習各30分)
テキスト第7章「情報」はどのように処理されるのか を読む①
~7.1コンピュータ~7.2データベース を読む~
コンピュータでのデータ処理の基礎となる理論としてブール代数について知る。
また、データベースの基本的な内容について知る。
※データベースの正規化については、テキストの説明だけでは理解するのが難しいかもしれません。他の書籍やインターネット上の解説などを参照しながら読み進めてください。
コンピュータにおけるデータ処理がどのように行われているのかについて基本的な考え方の理解 テキスト第7章の不明な用語等についてインターネットで調べ、理解を深める(予習、復習各30分)
テキスト第7章「情報」はどのように処理されるのか を読む② ~7.3Web情報の利用 を読む~
インターネット上のWebページがどのように管理されているのか、ネット検索がどのように行われているのかについて知る。
※テキストには数式での説明などもありますが、大まかに検索エンジンがどのようなことを行っているのかについてイメージできればここでの学びとしては十分です。
インターネット上におけるデータの管理がどのように行われているのか、ネット検索とはどのように行われているか等についての基本的な考え方の理解 テキスト第7章の不明な用語等についてインターネットで調べ、理解を深める(予習、復習各30分)
テキスト第8章使う人にとっての「情報」 を読む
コンピュータやスマートホンなどの情報端末の中では、難しい理論に基づいて、複雑な計算・処理が行われている。しかし、ほとんどのユーザーは、そうした難しさを意識することなく、気軽に使いこなすことができるようになっている。そうした「誰でも使えるようにすること」を実現するための方法やそのベースとなる考え方について知る。
情報端末の使い勝手を向上させるための方法について、基本的な方法やそのベースとなる考え方の理解 テキスト第8章の不明な用語等についてインターネットで調べ、理解を深める(予習、復習各30分)
テキスト第9章社会・産業の中での「情報」 を読む
現代社会において情報がどのように位置づいているのか、また、情報に関して専門的な知識や技術を持つICT技術者は、どのような職場でどのような役割を果たしているのかについて知る。
現代社会において「情報技術」はどのような役割を果たしているのかについての理解 テキスト第9章の不明な用語等についてインターネットで調べ、理解を深める(予習、復習各30分)
参考書の第1章、第2章を読む
学校等の教育の現場においても、ICTの整備が進み、学習活動や、教員の業務等の中で積極的にICTを活用していこうとしている。参考資料の第1章、第2章を読み、学校現場におけるICT活用例について知る。
「情報技術」は教育現場においてどのように活用されているのかについての理解 参考書の第1章を熟読する(予習、復習各30分)
試験