最終更新日:2024年3月27日

1年次入学生:2年 3年次編入学生:3年 短期大学部:-
心理・福祉学部 心理学科

P023

家族心理学

家族心理学入門

単位条件

通信 2単位 面接 2単位

教員

齊藤 千鶴

履修条件

レポート2課題提出後スクーリングを受講すること

到達目標

テキストに沿いながら家族心理学に関する基礎的な理論が定着することを目的とする。代表的な理論としてOlson, D (1983)による 家族円環モデル、Carter, B. & McGoldrick, M.(1980)家族ライフサイクル理論、あるいは家族システム理論があるが、理論に基づいて現代家族に見る諸現象を説明することができるようになることが期待される。

学習成果

①家族心理学に関する基礎的な知識を身につくことで、現代家族に関する諸現象について説明することができるようになる。
②家族成員という個々人に着目する視点から家族を全体としてとらえ、その中から家族の変化・発達を見直すことができるようになる。
③家族における心理的な健康とは何かということを説明できる。
④ 現代社会が抱える家族の諸問題を家族システム理論に基づく家族療法の観点からとらえ、また家族療法とはどのような治療理論なのかについて説明できる。

テキスト教材

平木典子・中釜洋子共著『家族の心理』第2版(サイエンス社)2019

参考図書

岡堂哲雄編『家族心理学入門』(培風館)

評価の要点

・ レポート課題においては、①課題を的確にとらえ、参考文献もふまえつつ、自分の言葉で表現すること、②序論本論結論といった形式をのっとること、③感想文を書かないこと を求めています。
・スクーリング終了日にはテストを実施します。

評価方法と採点基準

レポート・スクーリング両方が合格後、総合的に評価する。
レポートでは①基本的な日本語能力として作文およびレポートの体裁が整っているか、②論述の仕方が整っているか、③レポートに必要な内容がもれることなく記載されているか、④仮説や概念の説明に終始していないか(自分のオリジナルの考え等が論理立てて含まれているか)、⑤引用の仕方が適切であるか(テキストの丸写しなどしていないか)の5点である。
スクーリングでは、①3日間集中して意欲的な態度で学習したか、②テストでの成績を評価の基準とする。

履修上の注意事項や学習上のアドバイス

授業への積極的な参加を求める。

レポート課題

提出数 2

第1課題

通信2単位/面接2単位。通信2単位分のレポートを提出した後、スクーリングを受講して下さい。

横書きパソコン印字可
[1600]

第1設題

家族ライフサイクルの観点から家族の成立から終焉までをとらえなさい。その際に、ライフステージに移行に伴う危険と機会についてもb併せて言及しなさい(すべての段階について)。

第2課題

通信2単位/面接2単位。通信2単位分のレポートを提出した後、スクーリングを受講して下さい。
1 設題で求められていることはすべて網羅してレポートを作成すること。
2 テキストおよび参考書を中心にレポート内容を考えること(ネットからのアイディアやレポート内容の盗用を禁じます)。
3 ただし、テキストのそのままの写し(転用)と判断されたレポートは再提出を求めます。

横書きパソコン印字可
[1600]

第1設題

次のキーワードを含めながら、家族システム理論について説明しなさい。
【Key Word】
円環的認識論 階層性 サブシステム 拡大家族 モルフォスタシス モルフォジェネシス サイバネティクス

備考・補足

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授業回数別教育内容 身につく資質・能力 学習範囲
(予習・復習を含む)
オリエンテーション 家族とは何か〜家族の定義 自らの家族イメージを再考する シラバスを熟読する テキストP.2-3を読 む
家族における固有の機能 家族ならではの機能付いて再考する テキストP.4-12と 第2章を読む
健康な家族と家族機能① 〜オルソンほか家族モデルをまな 家族機能という点から自らの家族を見つめ直す力を身につける テキスト第2章を読 む
健康な家族と家族機能② 〜家族のライフサイクルを学ぶ 家族ライフサイクルについて自らの問題として具体的に理解が深まる テキストP.26-28 まで読む
歴史や異文化にみる家族① 〜ヒトとしての家族の成り立ち・必然性 自分の意見を紙上にまとめグループのディスカッション材料とする 歴史上家族の形はど のように変化してき たか調べる
歴史や異文化にみる家族② 〜異なる文化にみる新しい家族観の提唱 自分の意見を紙上にまとめグループのディスカッション材料とする 異なる文化ではどの ような家族の形が存 在しているのかを調 べる
家族システム理論① 〜システム理論の特徴 システム理論から自分の家族を振り返る テキストP.100- 105まで熟読する
家族システム理論② 〜システム理論からの家族の理解 問題のある家族をシステム論で再考できる 円環論の見方を復習 しておく
家族作りの準備1 〜思春期・青年期の発達課題 思春期の発達課題を理解できる テキスト第3章を理 解する
家族作りの準備② 〜結婚へ向けての態度・ギャップ 結婚をめぐる諸問題を調べることで現在の自分のおかれた状況を理解する テキスト第3章を復 習する
夫婦の発達とは① 〜夫婦の親密さとは? 夫婦の親密さを阻害する要因を理解できる テキスト第4章を熟 読する
夫婦の発達とは② 〜夫婦関係のもろさと破綻 離婚をめぐる諸問題の発生メカニズムを理解できる テキスト第4章を復 習する
親子の発達とは① 〜親となるとは・親になる意味 親となって成長するということについて再考する テキスト第5章を熟 読する
親子の発達とは② 〜父・母・それぞれからみる発達過程 父親と母親の役割について再考ができる テキスト第5章を復 習する
乳幼児を持つ親や子どもに見られる臨床的諸問題 児童虐待をはじめとする臨床上の諸問題を理解できる テキストp.88-94 を熟読する
思春期の子どもを持つ家族① 〜子どもから見た親 思春期や青年期の子どもの接し方・あり方について理解が促進する テキストP.94-96 を理解する
思春期の子どもを持つ家族② 〜親側の変化・成長 中年となった親の心理について理解がすすむ テキストP.94-96 を理解する
子どもの自立と中高年夫婦のあり方 現代的な親子の分離とは何か説明できる
高齢者の生き方とその家族 高齢者の今を理解する
家族療法とは① 〜システム論的家族療法 家族療法とは何か説明できる
家族療法とは② 〜システム論的家族療法以外のその他の家族療法 学派による家族療法の違いを理解する
家族療法の実際① 事例を通じて、支援の実際について理解する
家族療法の実際② 家族療法ならでは技法について理解ができる
身体疾患と家族の心理臨床 身体疾患の特徴を知り、支援を理解する
発達・精神障害と家族の心理臨床 発達・精神障害の特徴を知り、支援を理解する
家族適応障害と家族の心理臨床 分離不安障害など適応障害を知り、支援を理解する
学校・社会適応障害と家族の心理臨床 不登校など適応障害を知り、支援を理解する
家族心理学研究入門 家族心理学に関する研究方法を理解する
家族を測定する〜家族アセスメント 家族臨床におけるアセスメントを学ぶ
家族とは何か〜その存在、あり方、今後の姿を理解する 時代に照らした家族像を再考できる
試験
テキストおよびスクーリングで学んだ内容がどの程度理解されているのかをテストの内容とする