最終更新日:2024年2月27日

1年次入学生:4年 3年次編入学生:4年 短期大学部:-
文学部 文学科

U161

国際機構論

国連と国際通貨基金(IMF)を学ぶ

単位条件

通信 4単位

教員

須釜 幸男

履修条件

なし

到達目標

豊かな文化的教養と人間性、専門的職業人として活躍する能力を身に付けるために、「国連の設立・活動」と「IMFの存在・役割」の理解を目標とする。

学習成果

1.「国連の設立・活動」については1国連が設立された理念、2冷戦時代、冷戦後の国連の平和維持活動、3人類の福祉を求めての国連の活動を理解できる。
2.「IMFの存在・役割」については1IMF設立とブレトンウッズ体制、2IMFの変貌と拡大、3資本収支危機とIMFの役割・問題点を理解できる。

テキスト教材

明石康『国際連合』(岩波新書)
大田英明『IMF(国際通貨基金)』(中公新書)

参考図書

竹森俊平『1997年-世界を変えた金融危機』(朝日新書)

評価の要点

1.教科書を正確に、論理的に理解する
2.ポイントを押さえて、専門用語を使いこなし、端的に説明する

評価方法と採点基準

レポート合格後の科目終了試験で評価する。
「レポート」は課題内容を正確に理解し、条件を押さえて、論理的に整合的な記述かを評価する。テキストを丸写ししただけのレポートが散見されるが、この場合は添削や評価の対象とはならない(再提出のD判定)。「科目終了試験」は設題を正確に理解し、ポイントを押さえて、過不足なく、論理的に整合的な答案かを評価する。どちらの場合も、専門的職業人として活躍する能力を身に付けているかが評価される。

履修上の注意事項や学習上のアドバイス

国連の活動は平和維持だけでなく、2015年のパリ協定のような世界環境問題にも広がっている。また、IMFにはリーマンショックによる世界金融危機の後遺症が残っており、IMF専務理事の発言はメディアが報道することが多い。こうした報道に接して、自らの意見を心掛けたい。

レポート課題

提出数 4

第1課題

横書きパソコン印字可
[1600]

第1設題

国連設立時の目的が冷戦時代の平和維持活動の中で実現したか、実現できなかったか、その根拠を記述しなさい。

第2課題

横書きパソコン印字可
[1600]

第1設題

冷戦後の国連の平和維持活動の広がりと、その限界を記述しなさい。

第3課題

横書きパソコン印字可
[1600]

第1設題

アジア危機時のIMFの課題やプログラムを挙げ、その結果、起こった問題を記述しなさい。

第4課題

横書きパソコン印字可
[1600]

第1設題

IMFが設立された経緯と、当初の役割を記述しなさい。

備考・補足

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授業回数別教育内容 身につく資質・能力 学習範囲
(予習・復習を含む)
国連の再生を目指して①:国連の理想と現実 現在の国連の課題を理解できる 第1章
2〜16ページ
(1時間)
国連の再生を目指して②:必要な機構改革 国連の機構改革の議論の内容を理解できる 第1章
16〜18ページ
(1時間)
国連の再生を目指して③:人権の強化 国連が人権問題への取り組みを強化している動向を理解できる 第1章
19〜23ページ
(1時間)
国連誕生への道①:国際連盟の試みと挫折 国際連盟の設立の経緯とその挫折への道、その要因を理解できる 第2章
26〜32ページ
(1時間)
国連誕生への道②:チャーチル、スターリン、ハルとルーズベルトの考え方 国連設立の中心となった米国や英国、ソ連の考え方、合意成立過程を理解できる 第2章
32〜38ページ
(1時間)
冷戦時代の国連:冷戦の始まりと諸紛争 冷戦時代の国連の平和維持活動の実態を理解できる 第3章
40〜57ページ
(1時間)
冷戦後の国連:カンボジア、アフガニスタン、イラク、ソマリア、ルアンダ、旧ユーゴ等 冷戦後に拡大した国連の平和維持活動とその限界を理解できる 第4章
60〜90ページ
(2時間)
国連は人類の議会か①:総会の審議 国際社会での国連総会の位置付けと役割を理解できる 第5章
92〜110ページ
(1時間)
国連は人類の議会か②:拒否権 国際連盟にはなかった拒否権の意義を理解できる 第5章
111〜114ページ
(1時間)
国連と平和の維持①:伝統的PKO 冷戦時代の国連の平和維持活動の実態である「伝統的PKO]を理解できる 第6章
114〜123ページ
(1時間)
国連と平和の維持②:PKOの変貌 冷戦終了後、PKOが変貌し、限界にも直面した流れを理解できる 第6章
124〜140ページ
(1時間)
人類の福祉を求めて①:国連と環境問題 国連の環境問題への取り組みを理解できる 第7章
142〜154ページ
(1時間)
人類の福祉を求めて②:国連と人権 国連が人権問題への取り組みを強化してきた状況を理解できる 第7章
154〜162ページ
(1時間)
事務総長と国際公務員 歴代事務総長の活動の概略と国際公務員の実態を理解できる 第8章
164〜191ページ
(1時間)
国連と日本 国連での日本の活動拡大と今後の課題を理解できる 第9章
194〜211ページ
(1時間)
世界的金融危機と国際金融体制改革 リーマンショック以降の国際金融体制改革の動きを理解できる 第一章
2〜22ページ
(1時間)
IMF融資プログラムの問題点 IMF融資プログラムの問題点を理解できる 第一章
23〜38ページ
(1時間)
ブレトンウッズ会議とIMF設立 イギリス(ケインズ)案とアメリカ(ホワイト)案の対立点を理解できる 第二章
39〜44ページ
(1時間)
ブレトンウッズ体制の崩壊とその背景 「ニクソンショック」とその背景を理解できる 第二章
45〜48ページ
(1時間)
1970〜80年代のIMF①...石油危機とラテンアメリカ危機 石油危機以降のIMFの変貌とラテンアメリカ危機へのIMFの対処を理解できる 第三章
58〜69ページ
(1時間)
1970〜80年代のIMF②...ワシントン・コンセンサス ワシントン・コンセンサスの内容を理解できる 第三章
69〜73ページ
(1時間)
1990年代のIMF①...ラテンアメリカの資本収支危機 ラテンアメリカの資本収支危機とIMFの処方箋を理解できる 第四章
74〜81ページ
(1時間)
1990年代のIMF②...アジア危機-本格的「資本収支危機」 ラテンアメリカと異なるアジア危機とIMF処方箋の問題点を理解できる 第四章
81〜94ページ
(1時間)
1990年代のIMF③...体制移行とIMFプログラム 冷戦崩壊後のロシアに行われたプログラムを理解できる 第四章
94〜99ページ
(1時間)
資本自由化とIMF 資本自由化、通貨・為替制度の選択とIMF処方箋の問題点を理解できる 第五章
114〜133ページ
(1時間)
通貨・金融政策の破綻とIMF アルゼンチン、トルコに見るIMFの問題点を理解できる 第五章
133〜143ページ
(1時間)
国際金融体制改革への動き、「改革」の現状と未解決の問題 リーマンショック後の改革の動き、「最後の貸し手」や融資条件の問題を理解できる 第六章
144〜164ページ
(1時間)
IMFの公式改革と抜本的改革案 発表されている公式改革の問題点と抜本的改革案の内容を理解できる 第六章
164〜178ページ
(1時間)
今後の国際金融機関の役割と課題 IMF以外の国際金融機関を含めた役割と課題を理解できる 第七章
180〜187ページ
(1時間)
長期的な国際金融システム改革案 世界中央銀行の設立等の提案を理解できる 第七章
187〜198ページ
(1時間)
試験