最終更新日:2024年11月16日
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社会・集団・家族心理学Ⅲ
家族心理学入門単位条件
通信 2単位教員
履修条件
なし
到達目標
テキストに沿いながら家族心理学に関する基礎的な理論が定着することを目的とする。代表的な理論としてOlson, D (1983)による 家族円環モデル、Carter, B. & McGoldrick, M.(1980)家族ライフサイクル理論、あるいは家族システム理論があるが、理論に基づいて現代家族に見る諸現象を説明することができるようになることが期待される。
学習成果
①家族心理学に関する基礎的な知識を身につくことで、現代家族に関する諸現象について説明することができるようになる。
②家族成員という個々人に着目する視点から家族を全体としてとらえ、その中から家族の変化・発達を見直すことができるようになる。
③家族における心理的な健康とは何かということを説明できる。
④ 現代社会が抱える家族の諸問題を家族システム理論に基づく家族療法の観点からとらえ、また家族療法とはどのような治療理論なのかについて説明できる。
テキスト教材
平木典子・中釜洋子共著『家族の心理』第2版(サイエンス社)2019
参考図書
岡堂哲雄編『家族心理学入門』(培風館)
評価の要点
レポート課題においては、①課題を的確にとらえ、参考文献もふまえつつ、自分の言葉で表現すること、②序論本論結論といった形式をのっとること、③感想文を書かないこと を求める。
評価方法と採点基準
レポート合格後の科目終了試験で評価する。
レポートでは①基本的な日本語能力として作文およびレポートの体裁が整っているか、②論述の仕方が整っているか、③レポートに必要な内容がもれることなく記載されているか、④仮説や概念の説明に終始していないか(自分のオリジナルの考え等が論理立てて含まれているか)、⑤引用の仕方が適切であるか(テキストの丸写しなどしていないか)の5点である。
履修上の注意事項や学習上のアドバイス
授業への積極的な参加を求める。
レポート課題
提出数 2第1課題
第1設題
家族ライフサイクルの観点から家族の成立から終焉までをとらえなさい。その際に、ライフステージに移行に伴う危険と機会についても併せて言及しなさい(すべての段階について)。
第2課題
第1設題
次のキーワードを含めながら、家族システム理論について説明しなさい。
【Key Word】
円環的認識論 階層性 サブシステム 拡大家族 モルフォスタシス モルフォジェネシス サイバネティクス
注意事項
1 設題で求められていることはすべて網羅してレポートを作成すること。
2 テキストおよび参考書を中心にレポート内容を考えること(ネットからのアイディアやレポート内容の盗用を禁じます)。
3 ただし、テキストのそのままの写し(転用)と判断されたレポートは再提出を求めます。
備考・補足
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授業回数別教育内容 | 身につく資質・能力 | 学習範囲 (予習・復習を含む) |
|
オリエンテーション 家族とは何か〜家族の定義 | 自らの家族イメージを再考する | シラバスを熟読する テキストP.2-3を読む | |
家族における固有の機能 | 家族ならではの機能付いて再考する | テキストP.4-12と第2章を読む | |
健康な家族と家族機能① 〜オルソンほか家族モデルをまなぶ | 家族機能という点から自らの家族を見つめ直す力を身につける | テキスト第2章を読 む | |
健康な家族と家族機能② 〜家族のライフサイクルを学ぶ | 家族ライフサイクルについて自らの問題として具体的に理解が深まる | テキストP.26-28まで読む | |
歴史や異文化にみる家族① 〜ヒトとしての家族の成り立ち・必然性 | 自分の意見を紙上にまとめグループのディスカッション材料とする | 歴史上家族の形はど のように変化してきたか調べる | |
歴史や異文化にみる家族② 〜異なる文化にみる新しい家族観の提唱 | 自分の意見を紙上にまとめグループのディスカッション材料とする | 異なる文化ではどの ような家族の形が存 在しているのかを調べる | |
家族システム理論① 〜システム理論の特徴 | システム理論から自分の家族を振り返る | テキストP.100- 105まで熟読する | |
家族システム理論② 〜システム理論からの家族の理解 | 問題のある家族をシステム論で再考できる | 円環論の見方を復習しておく | |
家族作りの準備① 〜思春期・青年期の発達課題 | 思春期の発達課題を理解できる | テキスト第3章を理解する | |
家族作りの準備② 〜結婚へ向けての態度・ギャップ | 結婚をめぐる諸問題を調べることで現在の自分のおかれた状況を理解する | テキスト第3章を復習する | |
夫婦の発達とは① 〜夫婦の親密さとは? | 夫婦の親密さを阻害する要因を理解できる | テキスト第4章を熟読する | |
夫婦の発達とは② 〜夫婦関係のもろさと破綻 | 離婚をめぐる諸問題の発生メカニズムを理解できる | テキスト第4章を復習する | |
親子の発達とは① 〜親となるとは・親になる意味 | 親となって成長するということについて再考する | テキスト第5章を熟読する | |
親子の発達とは② 〜父・母・それぞれからみる発達過程 | 父親と母親の役割について再考ができる | テキスト第5章を復習する | |
乳幼児を持つ親や子どもに見られる臨床的諸問題 | 児童虐待をはじめとする臨床上の諸問題を理解できる | テキストp.88-94 を熟読する | |
試験 テキストで学んだ内容がどの程度理解されているのかをテストの内容とする |