最終更新日:2024年7月10日

1年次入学生:3年 3年次編入学生:4年 短期大学部:-
文学部 文学科

U051

現代アメリカ事情Ⅱ

アメリカ史を概観し、多様な背景を持つ人々から成る「アメリカ」を考える

単位条件

通信 1単位

教員

大畠 一芳

履修条件

「現代アメリカ事情I」と合わせて履修することが望ましい。

到達目標

(1)授業の目的
アメリカが社会的、経済的、文化的にどのように変化してきたかを学び、現代アメリカ社会についての理解を深める。
(2)授業構成と到達目標
①アメリカ史を概観することで、現代アメリカ社会のさまざまな特徴が形成された過程を理解することができる。
②人種、文化の違いに関し、とりわけ20世紀のアメリカが直面した諸問題を知り、多文化、多民族社会の可能性と困難について考えることができる。

学習成果

(1)アメリカの歴史的変遷を現代アメリカ社会との関連において理解できる。
(2)アメリカ社会の多様性とそれに伴う軋轢を理解できる。
(3)異文化間の相互理解、共存について自分なりの考えを持つことができる。

テキスト教材

有賀夏紀・油井大三郎編『アメリカの歴史 テーマで読む多文化社会の夢と現実』(有斐閣)2003

参考図書

有賀夏紀『アメリカの20世紀(上)1890年〜1945年』(中央公論新社)2002
有賀夏紀『アメリカの20世紀(下)1945年〜2000年』(中央公論新社)2002
亀井俊介ほか監修『新版・アメリカを知る事典』(平凡社)2000

評価の要点

科目終了試験では教科書をよく読んで理解できているか、レポートでは発想のオリジナリティと説得力が重要です。

評価方法と採点基準

レポート合格後の科目終了試験で評価します。
レポートでは、自らテーマを見つけ、必要な情報を集め、自分の主張のために情報を活用できているかが評価のポイントです。科目終了試験では、正確な知識の定着を確認します。

履修上の注意事項や学習上のアドバイス

教科書を丁寧に読んだうえで、聞き慣れない用語や人名などについては参考図書等で知識を補いましょう。また、時間の流れや地理的な位置関係を踏まえて学習していくとわかりやすいので、州や大都市の名前が載っているアメリカの地図を用意して参照したり、簡単な年表をノートに書いてみると良いです。年表を作る場合は、政治、経済、文化の流れを関連づけられるように、分野別にせず一つにまとめましょう。

レポート課題

提出数 1

第1課題

横書きパソコン印字可Web提出可
[1600]

第1設題

この授業で学んだことを参考に、現代アメリカ社会の特徴を一つ指摘し、具体的な例を用いて論じてください。レポートの冒頭は「現代アメリカ社会は○○である」とし、「○○」に自分が思うアメリカ社会の特徴を入れてください。具体例は教科書や参考書に限らず、映画やテレビドラマ、本などから自由に見つけましょう。

備考・補足

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授業回数別教育内容 身につく資質・能力 学習範囲
(予習・復習を含む)
アメリカ史をいかに語るか。 時代区分を確認し、歴史的観点からアメリカについて学ぶ準備ができる。 序章(pp.1-15)
荒野から都市へ アメリカ国土の多様性と、領土拡大の歴史を理解できる。 第1章 (pp.18-37)
ニューエコノミーの形成 アメリカの経済成長過程とそれに伴うライフスタイルの変化を理解できる。 第2章 (pp.38-62)
労資関係と階級 資本主義の発展とアメリカ的階級社会形成の関係を理解できる。 第3章 (pp.63-82)
先住アメリカ人の歴史 先住アメリカ人に対する迫害、同化政策について理解できる。 第4章 (pp.84-99)
「アメリカ白人」とは何か。 移民国家としてのアメリカの特殊性を理解できる。 第5章 (pp.100-118)
アフリカ系アメリカ人の歴史 奴隷制や人種隔離政策等、アフリカ系アメリカ人の状況を歴史的に理解できる。 第6章 (pp.119-140)
ラティーノ/ヒスパニック ラティーノ/ヒスパニックを定義することの困難や彼らの歴史を理解できる。 第7章 (pp.141-155)
アジア系移民の歴史 アメリカ社会におけるアジア系移民の地位の変遷を理解できる。 第8章 (pp.156-170)
アメリカ史とジェンダー ジェンダーの観点からアメリカ社会の変化を解釈することができる。 第9章 (pp.171-190)
政治思想から見たアメリカ 「自由」の理念を中心に、建国当時からの政治思想の流れを理解できる。 第10章(pp.192-213)
アメリカ民主主義の変遷 連邦体制、政党制など、アメリカ政治史の流れを理解できる。 第11章(pp.214-233)
「アメリカ人」の形成 国民統合のプロセスと人種やエスニシティの扱いについて理解できる。 第12章(pp.234-252)
宗教と国民意識 国家の形成と宗教の関係、国民を統合する「国教」について理解できる。 第13章(pp.253-268)
ポピュラーカルチャーから見るアメリカ ポ ピュラーカルチャーの形成過程から、アメリカ史を解釈することができる。 第14章(pp.269-288)
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