最終更新日:2024年4月23日
B013
児童学演習
子どもの世界を総合的に観察・考察できる視点を獲得するために単位条件
通信 2単位教員
履修条件
なし
到達目標
子どもの世界を観察・考察することにより、対象としての子どもを理解することが「児童学」の目的です。こうした科目名称は、学部設置の際に決まります。従って、「子ども学」という名称を使用する学部も存在します。児童学も子ども学も目指すところは、子どもの理解であり、もって子どもの最善の利益を実現することに他なりません。それでは、どのようにして私たちは子どもの世界を観察・考察するのでしょうか。そのために必要になるのが「総合的」な方法です。この方法では、可能な限り多角的な視点から子どもを観察・考察することになります。私見では、絶対的な視点は神のみが所有します。それに対して、私たち人間は可能な限り多角的な視点から対象を把握することによってしか対象の真実に迫ることができません。だからこそ、私は受講者の皆さんに本科目を通して、子どもの世界を総合的に観察・考察する視点を獲得していただきたいと願っています。なお、本科目で使用するテキスト教材(以下「テキスト」)は、管見する限り、如上の取り組みに対応できる数少ない著作物であるように思われます。
学習成果
(1)子どもの世界を総合的に観察・考察できる。
(2)子どもを心理学的な視点から観察・考察できる。
(3)子どもにしかない文化的な視点を理解できる。
(4)子どもの病気と障害について理解できる。
(5)子どもを歴史的な視点から観察・考察できる。
(6)子どもを権利の主体として認識できる。
テキスト教材
生田久美子・安村清美編著『「子ども人間学」という思想と実践』(北樹出版)2020年
参考図書
インターネットで「日本国憲法」「児童憲章」「児童福祉法」「教育基本法」その他に各自治体の「子ども・子育て支援施策」などを検索して読んでください。
評価の要点
○レポート
・テキストを吟味熟読してください。
・レポート課題に従って、レポートを執筆してください。
・執筆時は、要点を的確に整理して、丁寧に論述してください。
○科目終了試験:テキストから次の通り出題します。
・正誤問題10問(○×式の出題をします)
・穴埋め問題10問(空欄に適切な用語を書き込みます)
・論述問題1問(指示に従って論述してください)
評価方法と採点基準
・レポートが合格した後、科目終了試験を実施します。
・科目終了試験が60点以上の場合、単位が認定されます。
履修上の注意事項や学習上のアドバイス
・学業と仕事との両立は大事業です。陰ながら応援しています。
・テキストを読むときはフセンなどを利用し、何がどこに書かれているかを確認してください。科目終了試験時に役立つことでしょう。
・皆さんのお住まいの近くにある公共図書館を十分に活用しましょう。
レポート課題
提出数 2第1課題
第1設題
テキストの第1回から第6回までの該当部分を吟味熟読してから、あなたが一番関心をもったテーマ(例えば、ライル、コメニウス、ルソー、子育て支援など)について、自由に論述しなさい。なお、ここで言う「自由な論述」とは、次の①・②・③のどれかに該当する論述を指す。
①テキストの内容をまとめた後、感想を述べる。
②テキストをふまえて、それについて“調べ学習” した成果をまとめる。
③その他、例えば「ルソー」というテーマで全く新たな論述にチャレンジする。
ただし、あなたが選んだテーマに関する本科目のテキスト以外の専門書や学術書を2冊以上参考文献として使用しなければならない。
第2課題
第1設題
テキストの第7回から第12回までの該当部分を吟味熟読してから、あなたが一番関心をもったテーマ(例えば、ダンス、ネウボラ、ユースワーク、省察的実践など)について、自由に論述しなさい。なお、ここで言う「自由な論述」とは、次の①・②・③のどれかに該当する論述を指す。
①テキストの内容をまとめた後、感想を述べる。
②テキストをふまえて、それについて“調べ学習” した成果をまとめる。
③その他、例えば「ダンス教育」というテーマで全く新たな論述にチャレンジする。
ただし、あなたが選んだテーマに関する本科目のテキスト以外の専門書や学術書を2冊以上参考文献として使用しなければならない。
備考・補足
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授業回数別教育内容 | 身につく資質・能力 | 学習範囲 (予習・復習を含む) |
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児童学あるいは子ども学(以下「児童学」)の中の子どもについて把握する。 | 児童学の中の子どもの理解 | 第1章 第1・2・3・4・ 5節 |
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児童学に関わる専門家について理解する。 | 児童学の専門家の理解① | 第2章 第1・2・3節 |
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児童学に関わる専門家について理解する。 | 児童学の専門家の理解② | 第2章 第4・5・6節 |
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西洋教育史の中の子ども観の変遷を観察する。 | 子ども観に関する知識の獲得① | 第3章 第1・2・3・4節 |
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西洋教育史の中の子ども観の変遷を観察する。 | 子ども観に関する知識の獲得② | 第3章 第5・6・7節 |
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子育て支援について学問的に研究する。 | 子育て支援に関する知識の獲得 | 第4章 第1・2・3節 |
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保育実践について学問的に研究する。 | 子育て支援に関する知識の獲得 | 第5章 第1・2・3節 |
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子どものダンスを研究する。 | 子どものダンスに関する理解 | 第6章 第1・2・3・4節 |
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フィンランドの子どもを観察する。 | 外国の子どもの理解① | 第7章 第1・2節 |
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フィンランドの子どもを観察する。 | 外国の子どもの理解② | 第7章 第3・4・5・6節 |
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子どもに関する省察的実践を研究する。 | 省察的実践の理解① | 第8章 第1・2節 |
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子どもに関する省察的実践を研究する。 | 省察的実践の理解② | 第8章 第3節 |
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本科目の授業内容の全体を通観する。 | 子どもの世界を総合的に観察・考察できる視点の獲得 | 全て |