最終更新日:2024年3月12日
D050
精神科リハビリテーション学
精神障害者の生活支援の理論と方法を学ぶ単位条件
通信 3単位 面接 1単位教員
履修条件
なし
到達目標
・精神保健福祉医療の歴史と動向を理解する。
・精神障害をもつ人に対する支援の基本的な考え方を理解する。
・精神科リハビリテーションに関する基本的知識を理解する。
・精神障害をもつ人たちに対する具体的支援の方法、展開を、障害・個別性・人権等の観点から考えられる。
・精神障害をもつ人たちへの支援において精神保健福祉士に求められるあり方を理解する。
学習成果
・精神保健福祉医療の歴史と動向を、制度の変遷と合わせて説明できる。
・精神障害者支援における重要な理念および精神障害の定義・特性が説明できる。
・精神科リハビリテーションの概念・理念・原則が説明できる。
・精神科リハビリテーションで用いられる支援技法の目的と具体的方法が説明できる。
・精神科リハビリテーションで用いられる支援技法や相談援助における留意点を、精神障害をもつ人の障害特性や個別性、人権の観点から考察できる。
・精神障害をもつ人の具体的事例に即して、精神保健福祉士としてどのように関わり、支援を展開してゆけば良いのかを考察できる。
テキスト教材
日本精神保健福祉士養成校協会(編)『新・精神保健福祉士養成講座4「精神保健福祉の理論と相談援助の展開I」』(中央法規出版)
参考図書
・FPバイスティック(著)、尾崎新ほか(訳)『ケースワークの原則』(誠信書房)1996
・Mレーガン(著)、前田ケイ(監訳)『ビレッジから学ぶリカバリーへの道』(金剛出版)2005
・CAラップ・RJゴスチャ(著)、田中英樹(監訳)『ストレングスモデル』(金剛出版)2008
・伊藤順一郎・香田真希子(監修)『IPS入門』(特定非営利活動法人地域精神保健福祉機構)2010
・伊藤順一郎・久永文恵(監修)『ACTのい・ろ・は』(特定非営利活動法人地域精神保健福祉機構)2013
評価の要点
・レポート課題は、テキスト内容の正しい理解がまずは必要になります。その上で、課題に即した各自の考えをまとめることが必要になります。
・スクーリング(面接)は、事例等に基づいてグループ討議を行います。グループ討議への参加度はもちろん、それを踏まえて各自で考えたことをレポートとして提出します。
評価方法と採点基準
レポート・スクーリング両方が合格後、総合的に評価します。
・レポート課題は、精神保健福祉の理論や相談援助の展開に関する基本的知識の正しい理解に加え、自分の考えを交えて考察していることを基準に評価を行います(50%)
・スクーリング後のレポートでは、具体的事例に対する関わりや支援のあり方を、基本的知識を踏まえて考察していることを基準に評価を行います(50%)。
※いずれも、課題に即した内容が書かれていること、知識の理解度、自身の考えがきちんと書かれていることを評価の基準とします。
履修上の注意事項や学習上のアドバイス
テキストをまずは読み込んでください。その際、他の資料にあたったり、精神障害当事者・家族の手記(出版本)や精神障害関連の映画、時事ニュースなどにも可能な限り触れ、知識を具体的に理解できるようにして下さい。
レポート課題
提出数 3第1課題
第1設題
精神科リハビリテーションにおいて、精神保健福祉士に求められる役割を、精神科リハビリテーションの定義、理念、基本原則等と関連づけて考察せよ。
第2課題
第1設題
ストレングスモデルが精神障害者支援においてなぜ有用であるのか、次のキーワードを用いながら考察せよ。
[キーワード]ICF(国際生活機能分類)、障害特性、リカバリー
第3課題
第1設題
「地域生活中心」の精神障害者支援を推し進めるために,精神科リハビリテーションの方法や支援システムがどのようにあれば良いかを述べよ。
備考・補足
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授業回数別教育内容 | 身につく資質・能力 | 学習範囲 (予習・復習を含む) |
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ガイダンス | |||
精神保健医療福祉の歴史と動向 | 日本および諸外国の精神保健医療福祉制度の展開が説明できる | 第1章 | |
精神障害者に対する支援の基本的な考え方と必要な知識(1):Y問題とPSW | 精神保健福祉士に求められる役割が説明できる | 第2章第1節 | |
精神障害者に対する支援の基本的な考え方と必要な知識(2):支援理念 | 精神障害者支援の理念が説明できる | 第2章第2節 | |
精神障害者に対する支援の基本的な考え方と必要な知識(3):精神障害 | 精神障害の定義や特性が説明できる | 第2章第3節 | |
精神障害者に対する支援の基本的な考え方と必要な知識(4):人権 | 精神障害者支援を人権の観点から説明できる | 第2章第4節 | |
精神科リハビリテーションの概念と構成(1):定義と障害特性 | 精神科リハビリテーションの概念、理念、意義、原則が説明できる | 第3章 | |
精神科リハビリテーションの概念と構成(2):理念、意義と基本原則 | 精神科リハビリテーションの理念、意義と基本原則が説明できる | 第3章 | |
精神科リハビリテーションのプロセス(1):計画と評価 | リハビリテーションの計画・実施・評価の流れが説明できる | 第4章第1、2節 | |
精神科リハビリテーションのプロセス(2):アプローチの方法 | 疾病やライフサイクルの観点からリハビリテーションが説明できる | 第4章第3節 | |
医療機関における精神科リハビリテーションの展開(1):精神科専門療法 | 医療機関における各種支援技法が説明できる | 第5章第1節 | |
医療機関における精神科リハビリテーションの展開(2):家族教育プログラム | 医療機関における各種支援技法が説明できる | 第5章第2節 | |
医療機関における精神科リハビリテーションの展開(3):精神科デイケア | 医療機関における各種支援技法が説明できる | 第5章第3節 | |
医療機関における精神科リハビリテーションの展開(4):アウトリーチ支援 | 医療機関における各種支援技法が説明できる | 第5章第4節 | |
医療機関における精神科リハビリテーションの展開(5):チーム医療と多職種連携 | 医療機関における多職種連携の意義が説明できる | 第5章第5、6節 | |
精神障害者支援の実践モデル(1):治療モデルと生活モデル | ストレングスモデルを中心とする実践モデルが説明できる | 第6章 | |
精神障害者支援の実践モデル(2):ストレングスモデル | ストレングスモデルを中心とする実践モデルが説明できる | 第6章 | |
精神障害者支援の実践モデル(3):ストレングスモデルの実際 | ストレングスモデルを中心とする実践モデルが説明できる | 第6章 | |
精神障害者支援の実践モデル(4):ストレングスモデルの展開 | ストレングスモデルを中心とする実践モデルが説明できる | 第6章 | |
相談援助の過程および対象との援助関係 | 相談援助の過程が説明できる | 第7章 | |
地域生活中心を推し進める精神保健医療福祉の在り方(1):リカバリー | 地域生活中心の理念における支援やシステムの在り方が考察できる | 第5章第4節 第6 章、第7章 | |
地域生活中心を推し進める精神保健医療福祉の在り方(2):ACT・訪問支援 | 地域生活中心の理念における支援やシステムの在り方が考察できる | 第5章第4節 第6 章、第7章 | |
地域生活中心を推し進める精神保健医療福祉の在り方(3):IPS・就労支援 | 地域生活中心の理念における支援やシステムの在り方が考察できる | 第5章第4節 第6 章、第7章 | |
地域生活中心を推し進める精神保健医療福祉の在り方(4):地域における家族支援 | 地域生活中心の理念における支援やシステムの在り方が考察できる | 第5章第4節 第6 章、第7章 | |
地域生活中心を推し進める精神保健医療福祉の在り方(5):社会・環境へのアプローチ | 地域生活中心の理念における支援やシステムの在り方が考察できる | 第5章第4節 第6 章、第7章 | |
相談援助活動のための面接技術(1):バイスティックの7原則 | 相談援助における面接技術が説明でき、実施できる | 第8章 | |
相談援助活動のための面接技術(2):関係づくり | 相談援助における面接技術が説明でき、実施できる | 第8章 | |
相談援助活動のための面接技術(3):ストレングス・アセスメント | 相談援助における面接技術が説明でき、実施できる | 第8章 | |
スーパービジョンとコンサルテーション | スーパービジョンとコンサルテーションの必要性が説明できる | 第9章 | |
まとめ | |||
試験 |