最終更新日:2024年3月5日

1年次入学生:2年 3年次編入学生:3年 短期大学部:-
文学部 文学科

U176

隷書の技法

隷書の種々相を学ぶ

単位条件

通信 1単位

教員

小倉 太郎

履修条件

「楷書の技法(A)I・II」、「楷書の技法(B)I・II」、「行書の技法I・II」の単位を取得後に受講することが望ましい。

到達目標

隷書は篆書を省略した書体で、漢時代に通行した。そして草書、行書、楷書の各体が次々とが発生するが、その母体となったのがこの隷書である。書道史上特に重要な書体であり、ここでは実技を通して隷書の全貌を理解することを目標とする。

学習成果

隷書はいくつかの様式に分けられ、これらはそれぞれ書体の変遷につながっていく。ここでは隷書の種々相を学ぶことにより、書体の歴史について理解を深めることができる。

テキスト教材

大東文化大学書道研究所『書道テキスト第6巻・隷書』(二玄社)

参考図書

『中国法書ガイド8・曹全碑』(二玄社)
『中国法書ガイド5・礼器碑』(二玄社)
『中国法書ガイド10・木簡竹簡帛書』(二玄社)

評価の要点

隷書にはいくつかの様式がある。各々の特徴を把握すること。
実技作品は中鋒、扁平、横平豎直などの原則を守って書くこと。

評価方法と採点基準

レポート合格後の科目終了試験で評価する。
レポートは、隷書の様式別に古典名をあげ、その特徴を述べること。半紙臨書は、特に用筆法に注意のこと。以上提出物を総合的に評価、採点する。

履修上の注意事項や学習上のアドバイス

レポートは楷書で書くこと。
誤字や字数不足は減点の対象となるので注意。
半紙作品はよく練習してから提出のこと。

レポート課題

提出数 1

第1課題


*(1)〈レポート〉と(2)〈作品〉の両方を合わせて、第1設題といたします。そのため、必ず(1)と(2)両方を提出してください。
*(1)〈レポート〉と(2)〈作品〉を1つの封筒(角2サイズ)に入れ、レポート課題集巻頭6頁の「その他のレポート送付について」により、いっしょに提出してください。
*(1)〈レポート〉は本学所定のレポートセットを使用してください。
*(2)〈作品〉は作品の左下に学籍番号と氏名を記入してください。
* レポート提出表、講評欄、設題名欄、参考文献記入票は、(1)〈レポート〉の方だけに付けてください。
* 返信用封筒(角2サイズ)も同封してください。送付封筒と返信用封筒は、共に第四種郵便用(15円切手)でかまいません。

縦書き手書きのみ
[レポート部分1600]

第1設題

2つの問い両方に答えてください。
(1)〈レポート〉
隷書の起源と隷書の様式について述べなさい。
(2)〈作品〉
テキストの下記3種の古典を、半紙6字書きで臨書し、提出しなさい。
①乙瑛碑(p17・1行目〜2行目)「故特立廟褒成」
②曹全碑(p29・1行目)「収養季祖母供」
③木簡(p46)「承塵戸 絛繢」

備考・補足

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授業回数別教育内容 身につく資質・能力 学習範囲
(予習・復習を含む)
隷書の基礎知識
楷書の発生について歴史背景をもとに解説、また種々の様式の変化の過程と内容について説明する。
隷書の多様な様式について、ほぼ認識できる。 テキストP2〜5
臨書「曹全碑」①
後漢・曹全碑の字例により、基礎筆法を学ぶ。
隷書の単点画(横画・縦画)の書法が理解できる。 テキストP29
臨書「曹全碑」②
後漢・曹全碑の字例により、基礎筆法を学ぶ。
隷書の単点画(横画・縦画)の書法が理解できる。 テキストP29
臨書「曹全碑」③
後漢・曹全碑の字例により、基礎筆法を学ぶ。
隷書の字形(水平・垂直・扁平等)の書法が理解できる。 テキストP29
臨書「礼器碑」①
後漢・礼器碑の字例により、代表的八分隷の筆法を学ぶ。
八分隷の名品の技法を知ることができる。 テキストP19
臨書「礼器碑」②
後漢・礼器碑の字例により、代表的八分隷の造形法を学ぶ。
八分隷の名品の造形法を知ることができる。 テキストP19
臨書「乙瑛碑」
後漢・乙瑛碑の字例により代表的八分の一様式を学ぶ。
八分隷の名品の造形法を知ることができる。 テキストP17
臨書「莱子侯刻石」
新・莱子侯刻石の字例により、古隷の書法を学ぶ。
古隷特有の造形法を理解することができる。 テキストP9
臨書「木簡」①
スタイン本・急就章の字例により、肉筆八分隷の技法を学ぶ。
漢時代の用筆法を、より深く知ることができる。 テキストP46右
臨書「木簡」②
スタイン本・急就章の字例により、肉筆八分隷の技法を学ぶ。
漢時代の用筆法を、より深く知ることができる。 テキストP46右
臨書「木簡」③
スタイン本・急就章の字例により、肉筆八分隷の技法を学ぶ。
漢時代の用筆法を、より深く知ることができる。 テキストP46右
臨書「木簡」①
マスペロ本・急就章の字例により、肉筆八分隷の技法を学ぶ。
漢時代の用筆法を、より深く知ることができる。 テキストP46左
臨書「木簡」②
マスペロ本・急就章の字例により、肉筆八分隷の技法を学ぶ。
漢時代の用筆法を、より深く知ることができる。 テキストP46左
臨書「木簡」
武威漢簡の字例により肉筆八分隷の技法を学ぶ。
漢時代の用筆法を、より深く知ることができる。 テキストP51
臨書「木簡」
馬王堆漢簡の字例により肉筆隷書の技法を学ぶ。
早期隷書の用筆法が理解できる。 テキストP40
試験
在宅実技試験を行う。