最終更新日:2024年3月12日

1年次入学生:3年 3年次編入学生:4年 短期大学部:-
児童学部 児童学科

C099

理科教育法

小学校理科の基礎・基本を学ぶ

単位条件

通信 1単位 面接 1単位

教員

宮下 英雄

履修条件

レポートを提出後、スクーリングを受講

到達目標

(1)授業の目的
小学校学習指導要領理科の目標を分析的、文節的に理解し、理科の見方・考え方を働かせた問題解決の過程をどのように構成するか、事象提示の方法、問題の把握、実験計画の妥当性等々について事例を通して理科教育の基礎・基本を学ぶことを目的とする。
(2)授業構成と到達目標
①学習指導要領理科の目標内容を分析・文節的に解釈、理解、説明することができる。
②子供が持つ予想、問題を想定した授業展開をすることができる。
③実験の計画、実験結果の解釈、考察を考えさせることができる。
④学年目標の重点について理解し、問題解決の過程における科学的な見方や考え方を育成することができる。

学習成果

(1)小学校学習指導要領理科の目標、学習事項の内容を分析、解釈、説明ができる。
(2)子供が持つ問題意識を理解し、学習過程を構成することができる。
(3)問題を解決するという目的意識に支えられた実験・観察の妥当性を吟味できる。
(4)比較、関係付け、条件制御、推論等のスキルの育成を見通し学習を展開できる。

テキスト教材

文部科学省『小学校学習指導要領解説 理科編』

評価の要点

①学習指導要領の分析、解釈に基づいた、問題解決の授業を構成することができる。
②児童の興味関心に支えられた事象の提示の工夫、実験方法にて学習過程を構成することができる。
③目的意識に支えられた実験・観察の計画を立案することができる。
④問題解決過程におけるスキルを意識し、科学的な見方や考え方を育成することができる。

評価方法と採点基準

レポート・スクーリング両方が合格後、総合的に評価する。
①レポート課題を提出後(合否を問わず)、スクーリングを受講すること。
②スクーリングは、出席ならびに最終日の試験において評価をする。
単位の認定においては、スクーリングの合格とレポート課題の合格が必須。

履修上の注意事項や学習上のアドバイス

・理科授業は、目標の具現化にあることを意識して構成することが大切である。事象の提示は、理科授業のスタートであり、学習問題を醸成する重要な場面である。スクーリングでは演習等を導入し、多様な側面から実感を伴った授業構成を学ぶ。

レポート課題

提出数 1

第1課題

⚠通信1単位/スクーリング1単位。通信1単位のレポートを提出した後、スクーリングを受講してください。

いずれか1設題を選択

横書きパソコン印字可
[2000]

第1設題

自ら学ぶ意欲と自ら考える力を持った子どもの育成が求められている。このことについてあなたの考えを述べなさい。また、その考えに立って、理科の授業をどのように展開するか、具体的な単元を通してあなたの実践事例を記述しなさい。

第2設題

小学校理科の目標を分析的に説明し、さらに具体的にどのように指導するのか、指導の方法を事例を通して説明しなさい。

第3設題

問題解決の過程で育てる資質や能力のスキルの1つを取り上げ、どのように育成するのか学年目標を参考にし具体的な事例をあげて説明しなさい。

備考・補足

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授業回数別教育内容 身につく資質・能力 学習範囲
(予習・復習を含む)
教育課程改善の重要事項と理科教育の方向性を学ぶ
学力に関する調査問題の分類と結果の分析、考察を行うことができる。
教育課題を把握する
能力
解説書p1、学習指 導要領の前文・総則
理科教育への期待と改善の基本方針を学ぶことができる①
・知的好奇心や探求心を持って、自然に親しみ、目的意識を持った観察実験の重要性を具体的な事例を通して学ぶことができる。(育成を目指す資質・能力の明確化)
目的意識の重要性の理解 解説書p1〜p11
理科教育への期待と改善の基本方針を学ぶことができる②
・理数教育の国際的な通用性を学ぶ背景を理解することができる。
・科学的な概念の理解のための基礎的・基本的な知識・技能の確実な定着の必要性を具体的な事例を通して理解することができる。(主体的・対話的で、深い学びの授業構成)
国際的な通用性の理解 解説書p1〜p11
理科教育への期待と改善の基本方針を学ぶことができる③
・科学的な思考力・表現力の育成を図る観点から、観察・実験の結果の整理の必要性を具体的な事例を通して学ぶことができる。
・科学的な概念を使用して考えたり、説明したりすることができる学習活動を構成することができる。(理科の目標の在り方、見方・考え方を学ぶ)
科学的な思考力・表現力の育成 解説書p1〜p11
小学校理科目標の分析的・文節的な理解①
・小学校理科の目標の改訂の経緯とその背景を学ぶことができ、授業改善の観点を理解す
ることができる。「自然に親しみ、理科の見方・考え方を働かせ見通しを持って観察・実験を行う」の意図について事例を通して学ぶ。
見通しの意味理解 解説書p12〜p19
小学校理科目標の分析的・文節的な理解②
・小学校理科の目標の改訂の経緯とその背景を学ぶことができ、授業改善の観点を理解することができる。「問題解決の力を育てること」「自然を愛する心情を育てる」の意図について事例を通して学ぶ。
問題解決の能力 解説書p12〜p19
小学校理科目標の分析的・文節的な理解③
・小学校理科の目標の改訂の経緯とその背景を学ぶことができ、授業改善の観点を理解することができる。「自然の事物・現象についての実感を伴った理解」と「科学的な見方や考え方を養う」の意図について事例を通して学ぶ。
実感、科学的な内容理解 解説書p12〜p19
新しい理科授業の単元理解①
・第3学年「物の重さを調べよう」の学習指導要領の内容に関する理解と授業構成を事例から学ぶ。粘土などを使い、物の重さや体積を調べる活動。
比較、粒子の保存性 解説書p29〜p44
新しい理科授業の単元理解②
・第3学年「風やゴムの力の働きを調べよう」の学習指導要領の内容に関する理解と授業構成を事例から学ぶ。風やゴムで物が動く様子を調べる活動。
比較、エネルギーの見方 解説書p29〜p44
新しい理科授業の単元理解③
・第4学年「人の体のつくりと運動」の学習指導要領の内容に関する理解と授業構成を事例から学ぶ。骨や筋肉の動きを調べる活動。
関係付ける能力 解説書p45〜p60
新しい理科授業の単元理解④
・第4学年「1日の気温と天気」の学習指導要領の内容に関する理解と授業構成を事例から学ぶ。天気や気温の変化、水蒸気との関係を調べる活動。
関係付ける能力 解説書p45〜p60
新しい理科授業の単元理解⑤
・第5学年「振り子の動き」の学習指導要領の内容に関する理解と授業構成を事例から学ぶ。振り子の運動の規則性を調べる活動。
条件制御に関する能力 解説書p61〜p74
新しい理科授業の事例提案⑥
・第5学年「植物の発芽と成長」「メダカの誕生」の学習指導要領の内容に関する理解と授業構成を事例から学ぶ。植物の発芽、成長、結実、動物の誕生を調べる活動。
予想、仮説の理解 解説書p61〜p74
新しい理科授業の事例提案⑦
・第6学年「ものの燃え方と空気」の学習指導要領の内容に関する理解と授業構成を事例から学ぶ。物や空気の変化を調べ、燃焼の仕組みを考える活動。
推論物質の質的変化 解説書p75〜p93
まとめ
理科の見方・考え方を働かせた問題解決の過程をどのように構成するか、事象提示の方法、問題の把握、実験計画の妥当性等々について検討を行い、自己主張できる授業構成をまとめることができる。
試験 理科学習指導要領の目標に即した問題解決の学習を構成することができる。また、事例を分析し、科学的な概念の形成にかかわる読み
取りができることに関する事項