最終更新日:2024年3月27日
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産業・組織心理学Ⅱ
産業・組織場面のできごとを心理学的に理解する単位条件
通信 2単位教員
履修条件
なし
到達目標
産業・組織心理学は、産業・組織における人の心理的な問題を明確にし、解決するための知識や理論を追求し、提供する。
自分自身が生き抜いていくため、あるいは組織の問題を解決するため、あるいは心理的な支援を要する他者の助けとするために、産業・組織心理学の知見を活用できる、ということを到達目標とする。産業・組織心理学IIでは、Iでカバーしきれていない「消費者行動部門」も含めて知見を深め、実践で活かせるようにする。本科目は聖徳大学のディプロマポリシー「3」に該当する。
学習成果
①第一部「人事部門」人を活かすためにどうするかを考え、組織における人の処遇について説明することができる(1~5回)。
②第二部「組織行動部門」組織における人の行動について心理学視的視点から説明することができる(6~9回)。
③第三部「作業部門」働く人の安全と健康を守る方法と、人が仕事に取り組む際の心理を説明することができる(10~12回)。
④第四部「消費者行動部門」購買や消費についてのテーマを説明することができる(13~15回)。
テキスト教材
金井篤子編『産業組織心理学を学ぶ』(北大路書房)2019
参考図書
金井篤子編『産業心理臨床実践 個(人)と職場・組織を支援する』(ナカニシヤ出版)2016
幸田達郎『基礎から学ぶ産業・組織心理学』(勁草書房)2020
濱口桂一郎『ジョブ型雇用社会とは何か─正社員体制の矛盾と転機』(岩波書店)2021
評価の要点
レポート課題や試験では、字数制限の9割以上を目標にまとめること。なお、出題されたテーマをよく理解した上で、自分の言葉で簡潔に述べること。箇条書きは不可とする。学習内容を理解し、自分の考えを文章でどの程度正確に、適切に、説得力をもって説明できるかどうかで評価する。
評価方法と採点基準
レポート合格後の科目終了試験で評価する。レポート課題を提出、合格後、試験を受けること。最終評価は試験によって行う。レポート課題では、出題されたテーマについて考察すること。また、テキストだけでカバーできない部分については自分で他の文献に当たるなどしてまとめること。科目終了試験では、設問内容に合わせた解答を作るよう心がけること。
履修上の注意事項や学習上のアドバイス
字数制限を守ること。テキストや参考文献から引用、参考にする場合は、方法・ルールについて確認の上、適切に行うこと。
レポート課題
提出数 2第1課題
いずれか1設題を選択
第1設題
テイラー(Taylor, F. W)は1911年に実験心理学の手法によって行った作業能率に関する一連の研究を「科学的管理法の原理」として発表した。一方、メーヨー(Mayo, E)らは1927年から1932年にかけていわゆるホーソン研究を行った。この二つの研究が現在の作業工程、組織における人間の心理的な問題の解決に及ぼしている影響について論じなさい。
第2設題
人事考課の目的について説明し、その上で成果や業績が客観的に把握しづらい仕事において、どのような点に気をつけて評価を行う必要があるか、具体例を自分で考えて述べなさい。
第2課題
いずれか1設題を選択
第1設題
労働災害を伴う、伴わないにかかわらず、産業、交通、医療の現場でさまざまな事故が起きている。これらを未然に防ぐための安全対策について、具体例を挙げて論じなさい。
第2設題
企業(組織でも可)の不祥事について具体例を1つ挙げ、バンデューラ(Bandura, A)の「道徳的束縛からの解放メカニズム」を参考に論じなさい。
備考・補足
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授業回数別教育内容 | 身につく資質・能力 | 学習範囲 (予習・復習を含む) |
|
産業・組織心理学とは:扱う領域とテーマ、歴史、社会的意義 | 産業・組織心理学の概要がわかる | 1章90分 | |
募集・採用と評価・処遇 | 人的資源管理の概要がわかる | 2章90分 | |
キャリア発達と能力開発 | キャリア発達の概要がわかる | 3章90分 | |
人間関係管理と職場の人間関係:支持的関係、ハラスメント | 職場の人間関係の位置づけがわかる | 4章90分 | |
働くことの意味と働かせ方:労働条件管理、人らしい働き方 | 適切な働き方と、不公正な働かせ方の違いがわかる | 5章90分 | |
組織行動の心理学的視点:集団のダイナミックス、組織文化、他 | 集団のダイナミックスがわかる | 6章90分 | |
リーダーシップ:特性論、行動記述論、状況適合論、他 | リーダーシップの諸相がわかる | 7章90分 | |
仕事へのモチベーション:内容理論と過程理論、他 | モチベーションの理論がわかる | 8章90分 | |
組織開発:組織と個人の適合、ダイバーシティ、他 | 組織と個人の適合の諸相がわかる | 9章90分 | |
仕事の安全:労働災害、ヒューマンエラー、安全対策と文化、他 | 労働災害、安全対策の方法がわかる | 10章90分 | |
仕事の疲労・ストレスと心身の健康:産業疲労、過労による病気 | 労務管理とメンタルヘルスケアがわかる | 11章90分 | |
作業と職場をデザインする:作業設計と作業研究、他 | 作業負担と快適な職場環境がわかる | 12章90分 | |
消費者行動への心理学的アプローチとその意義:目的、研究法 | 消費者行動を理解する枠組みを知る | 13章90分 | |
消費者の購買意思決定:影響要因、購買後の評価、他 | 購買意思決定のプロセスがわかる | 14章90分 | |
企業活動と消費者行動:マーケティング、消費者問題、他 | マーケティングの基礎がわかる | 15章90分 | |
試験 科目終了試験は、以上のテーマの中から出題します。 |