最終更新日:2024年3月27日

1年次入学生:3年 3年次編入学生:3年 短期大学部:-
心理・福祉学部 心理学科

P062

産業・組織心理学Ⅰ

産業・組織場面のできごとを心理学的に理解する

単位条件

通信 2単位

教員

神谷 志歩

履修条件

なし

到達目標

産業・組織心理学は、産業・組織における人の心理的な問題を明確にし、解決するための知識や理論を追求し、提供する。産業・組織心理学Iでは、主に「働くこと」と「働く人への支援」について、具体的に理解し、考察する。
自分自身が生き抜いていくため、あるいは組織の問題を解決するため、あるいは心理的な支援を要する他者の助けとするために、産業・組織心理学の知見を活用できる、ということを到達目標とする。本科目は聖徳大学のディプロマポリシー「3」に該当する。

学習成果

①歴史的な視点から産業・組織心理学全般の理解を深め、産業・組織心理学をとりまく現状について考察できる(1回)。
②組織、組織における労働契約・法規を知り、支援に役立てることができる(2~3回)。
③産業・組織におけるキャリア、ワーク・モティベーション、リーダーシップ、メンタルヘルス、安全衛生について理解し、考察できる(4~9回)。
④産業・労働分野の心理学的支援を知り、この分野における公認心理師の立場と役割について考察できる(10~15回)。

テキスト教材

加藤容子・三宅美樹編著『産業・組織心理学 個人と組織の心理学的支援のために』(ミネルヴァ書房)

参考図書

山口裕幸・高橋潔・芳賀繁・竹村和久『経営とワークライフに生かそう!産業・組織心理学エッセンシャルズ(改訂版)』(有斐閣アルマ)2020

評価の要点

レポート課題や試験では、字数制限の9割以上を目標にまとめること。なお、出題されたテーマをよく理解した上で、自分の言葉で簡潔に述べること。箇条書きは不可とする。学習内容を理解し、自分の考えを文章でどの程度正確に、適切に、説得力をもって論じられるかどうかで評価する。

評価方法と採点基準

レポート合格後の科目終了試験で評価する。レポート課題を提出、合格後、試験を受けること。最終評価は試験によって行う。レポート課題では、出題されたテーマについて考察すること。また、テキストだけに頼るのではなく、自分で他の参考文献に当たるなどしてまとめること。科目終了試験では、設問内容に合わせた解答を作るよう心がけること。

履修上の注意事項や学習上のアドバイス

レポート、試験ともに字数制限を守ること。テキストや参考文献から引用、参考にする場合は、方法・ルールについて確認の上、適切に行うこと。

レポート課題

提出数 2

第1課題

いずれか1設題選択(選択した設題のみ「課題内容」に記載すること)。

横書きパソコン印字可Web提出可
[1200~1600]

第1設題

第二次世界大戦後の日本における、労働をとりまく変化について、労働力、産業活動の変化をふまえた上で、自分で論点を設定して論じなさい(論点を明示すること)。

第2設題

労働時間の規制、労働者の健康確保、非正規型労働者(パート・有期労働者、派遣)の雇用、障害者の雇用、高齢者の雇用における、法律の変遷から推測できる社会の動向について論じなさい(論点を明示すること)。(テキスト2章「考えてみよう」改変)

第3設題

集団の中でモティベーションが下がっている人を想定した上で、その背景をどのように理解し、どのように働きかけたらその人のモティベーションが上がるか、具体例を用いて論じなさい(論点を明示すること)。(テキスト4章「考えてみよう」改変)

第2課題

いずれか1設題選択(選択した設題のみ「課題内容」に記載すること)。

横書きパソコン印字可Web提出可
[1200~1600]

第1設題

自分がかかわる組織において効果的なリーダーシップを発揮するには、どのようなことに気をつければよいだろうか。リーダーシップについて、ある特定の個人に限定されず、メンバーもリーダーシップを発揮できる「集団の機能」としてとらえた上で、組織の特徴などをふまえて述べなさい。

第2設題

ストレッサーがあってもストレス反応が起こりにくくなるためには、どのようなことができるだろうか。個人でできること、職場でできること、組織全体でできることに分けて、具体例を挙げて述べなさい。(テキスト7章「考えてみよう」改変)

第3設題

心理職として、労働者の働き方の多様性に対してどのように支援ができるか、自分で論点を設定して(例:両立支援、職場復帰支援、障害者の就労支援、ハラスメント相談等)論じなさい。

備考・補足

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授業回数別教育内容 身につく資質・能力 学習範囲
(予習・復習を含む)
産業・組織心理学の意義と方法 産業・組織心理学の概要がわかる 序章90分
組織とはー組織の運営・管理と組織ー個人の心理学的アセスメント 組織の運営・管理と組織と個人の関係を理解する 1章90分
組織における労働契約・法規―産業・労働分野の基本となる法とは 組織における労働契約について理解する 2章(1~6) 90分
キャリアー働く人々を理解・支援するための理論と概念 キャリアについて理解する 3章(7~11) 90分
ワーク・モティベーションと組織コミットメントー個のパフォーマンスを支えるもの ワーク・モチベーションと組織のつながりについて理解する 4章90分
リーダーシップー集団活動への効果的な影響力のために リーダーシップと組織について説明できる 5章90分
職場の人間関係-人と人をつなげて組織を支えるもの 職場の人間関係について理解する 6章90分
職業性ストレスとメンタルヘルスー働く人のストレスとの付き合い方を理解する 社会の変化とメンタルヘルスについて理解する 7章90分
作業と安全衛生―生産活動にかかわる人を支える 作業と安全衛生について理解する 8章90分
産業・組織心理臨床の実際-「働くこと」を心理学的に支援するための活動(1) EAPて理解するとメンタルヘルスケアについて理解する 9章1、2、3 90分
産業・組織心理臨床の実際-「働くこと」を心理学的に支援するための活動(2) 連携と協働、危機介入について理解する 9章4、5 90分
産業精神保健ー産業・労働分野における公認心理師の立場とその役割 産業精神保健ついて理解する 10章90分
ストレスチェック制度ーメンタルヘルス不調の未然防止のために ストレスチェック制度を理解する 11章90分
多様性に配慮した支援ーあらゆる人がいきいきと働くために 多様性に配慮した支援について理解する 12章90分
組織開発ー学びと変容のプロセス 組織開発について理解する 13章90分
試験
科目終了試験は、以上のテーマの中から出題します。